作業見学記    1998/10/05

行って来ました宮崎へ。朝9時に出発して到着したのが
12時30分。予めメールで午後1時という打ち合わせ
だったのでひとまず安堵。時間になり、須藤さんに連絡して
劇場の中に入れて貰う。七夕コンサート以来だったが少し
も変わっていない(当たり前)。
 ホールの中にはいると照明が灯されオルガンが照らされ
ていた。何度見てもデカい筐体には圧倒されっぱなし。
須藤さんに案内されて、二人のスタッフとご挨拶。今回は
3名での作業らしい。ちょうど昼の休憩時間の終わり際
だったので二言三言会話をすると、作業がはじまった。

今回の作業は、メーカーからリコールのあった部品(レ
ジスター関係で空気を圧搾するピストンの部品の一部
?)の付け替えが主だったらしい。それが順調に済んだ
ので、帰省を1日早めて、本日夕の飛行機で帰るとの
事。午後からの作業はリード管の調律で僕はその作業
を見学することになった。
須藤さんはパソコンで別の仕事をし、調律はスタッフの
二人(仙台白百合学園HPで写っていた二人)に任せて
いた。

まず最初はHWのトランペット。1列を1音づつ調律して
いく。一人(女性の方)は鍵盤を、もう一人(男性)がオルガ
ン内部に上って1本1本調律していく。狂っていなければ
何もせずに「ハイ次」「ハイ次」とパスしていく。鍵盤を押す
方も慣れたもので、もうかた手で器用に文庫本を読んで
いる。長時間音を出している時は、キーの上に鉛の文鎮
の様な物を置いて楽するらしい。

HWトランペットの1列が終わったその時、須藤さんが
「SWのリードから先に」という事でSWの調律をする。
調律の男性は3階へ上がっていった。そしてまたトラン
ペットを済ませ、Oboeを順調に済ませ、トランペットを
フルートと一緒に鳴らして調律し、最後にVoix humaine
を調律して(一番上のgが裏返るという事だったので
それは休憩後に須藤さんが自ら・・。)休息。

休息の時には、当劇場のオルガン担当職員の瀬戸山
さん(オルガニスト)と男性の職員(それとその男性の娘さん)
がお菓子を差し入れてくれた。
(幸いにして!?僕もここに居合わせた為にお茶に呼ばれ、
恐縮しながらも机を囲んでいました。そしてその机の上に
僕が桜島サービスエリアで買ってきた「かるかん」も置いて
あったのはいうまでもありません (笑))
 その時のお茶飲み話は、男性劇場職員が行って来た
新潟市に出来た新しいホールでのオルガン試奏会の
話題でした。スペインの会社が製作したオルガンで70
ストップの4段鍵盤で、宮崎芸劇のオルガンと同等クラス
のオルガンとの事。(ワインガルデン修道院のガープラー
オルガンの様に、Ruckpositivが2つあり演奏台はその
間に挟まれる)

お茶をしばいた後は、今度は須藤さんが内部に上がって
調律を開始しました。SWを済ませ、このオルガンの
リード管では一番やりにくいBW(演奏台上の板格子奥)
のKrummhorm 8'をPrincipal 4'と一緒に鳴らして調律。
そして最後にペダルのリード管の調律。4つのうちの
最後にBombarde 32'を調律していたときの音は圧巻
(僕には音色なんて分からない、風圧だ)でホールが
その音で満たされていました。

仕事の終わった後は、荷造りをして道具類は次の
オルガンがある場所(宮城学園??)へペリカン輸送。
残りは自宅工房へ輸送。全員でホールを後にして
駐車場でお別れの挨拶。須藤さんら3人は一路
(レンタカーで)空港へ、職員の方々は荷物の発送
と後片づけ。そして僕は鹿児島へ・・・・・。

   記憶に残っている限り思い出してみました。

尚、デジカメで撮影した画像はAdobeフォトショップで
加工(保存時の圧縮を標準に)

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