単位円からsinθ,cosθのグラフ) 2002.2.25
 
 数学U(主に高校二年生で利用)の教科書に,三角関数として,y=sinθという式と,y=cosθという式がある。

 数学Tでは,三角比と題して,三角形の性質からの導入である。

 問題となるのは,数学Tと数学Uの連携である。ここには一般的には,高校一年生と高校二年生の学年差が存在する。ややもすると,忘れてしまったり,理解が不十分のまま進んでしまうことになる。正弦・余弦は微分・積分といった単元にも,もちろん登場するし,既に何度もこのアニメのコーナーでも取り上げたとおり,複素数平面との融合は避けられない。しかし,前述の通り,「なんとなく」過ごしてしまい,その重要性や一年生との連動性を理解できない可能性は高い。

 こういった例は,現在の教育課程内には他にも存在する。例えば,高校一年生の二次関数は,二次方程式に誘導されてゆくが,そのつながりからか,解なし(虚数を未習)となり,数学Uの複素数平面の前段階で,「あらゆる二次関数には,二つの解が存在する(厳密には「根が存在」の方が理解出来るが…)。」の鉄則を知ることになる。小学校では,πを約3から概算を進める。といった,いいのかこれで!的論議を巻き起こしたことと同様のことが,高校でも起こっているのである。

 さて,話題を元に戻して,単位円とグラフとの関係を黒板でアニメーションで提示したかった。(残念ながら準備が間に合わずに,黒板とチョークで連続的に書くことしか出来なかった)その際利用した黒板の図を,動く図として見て頂きたいという意図で,このページを製作した。一つ前の,y=sinXのページとも比較してみていただきたい。作図方法は,同じような流れだが,念のため具体的なソフト名を記載して,もう一度書き添えておく。

  • 「N88互換BASIC for Windows95」によりBASICプログラムの記述する。
  • それを実行(コンパイル)して,速度,表示位置など微調整する。
  • ディスプレイキャプチャーソフト「ディスプレイキャプチャーあれ」を動かし,画面の動いている状態をAVIファイルに取り込む。
  • キャプチャープレイヤーソフト「CapPlayer Ver 1.01」を動かし,AVIファイルから指定の静止画像をコマ送りしながらBMPファイルとして取り込む。
  • イメージファイルコンバーターソフト「SUPER KiD イメージファイルコンバーター」で,各BMPファイルを,GIFファイルへと一括変換する。
  • GIFアニメメーカーソフト「SUPER KiD アニメGIFメーカー」により,変換されたGIFファイルを一枚一枚並べて,コントロールブロックを挿入してゆく。
  • 出来上がりを,「IE」などのブラウザで確認しながら,微調整を繰り返す。
  • アニメ画像ファイルが出来上がったら,「Microsoft FrontPage」でhtmlファイルを作成する。
  • 更にFTP「FFFTP」でアップロードして完了。

    という,手間のかかる方法なのである。

 さて見てもらいたい。三角比の定義から,sin(正弦)はy座標,cos(余弦)はx座標であるため,単位円の周上の点を,

右方向へ移動したものが,sinのグラフとなり,

下方向へ移動したものが,cosのグラフとなる。