(y=sinXのグラフ) 2002.1.6
 
 y=sinXという式がある。

ご承知の通り,三角関数の基本グラフとなる。
xにある値(角度,またはラジアン)を代入したときのyの値は,振動する波のように見える。
基本的な事項を確認しておくと,

  1. 周期(同じ形が延々続くので,ひとめぐり分をさしてこう言う。)は,山の頂上から山の頂上までが,360°である。
  2. 振幅(高さと低さのこと)は,最大+1まで,最小は−1から。
  3. (0,0)から(グラフ内では,十文字の重なっている点から)のスタート

といったところは,ご存知のところであろう。

で,

また,何でこんな基本的なことをグラフにしたかというと,二つの理由があった。

  1. BASICという古典的表現が,実は,「動く」ということにこだわった,このHPの意味がこめられているからである。あえて言うなら,原点とも言うべきBASICをWeb上で再現してみたいというのが,目的の一つである。現在の子どもたちは,インターネットをらくらくと使いこなし,携帯メールを持ってないと人類扱いしてもらえない。(悲) しかーし,BASICという基本的表現は知らない。悲しいことに知らない。教科書に載っていても扱わないので知らない。ブラックボックスと化してしまったコンピュータを,自分の作成した言語で動かすということは,数学的な本質を捉えるには最適なものであるが,それを行えないまま理解したふりをしてしまう。あえて,そのことに警鐘を鳴らす意味でも,windows上でBASICを再現したかったわけである。言い換えるなら,初心に帰り,もっと基本から見つめなおそうという,自分への鐘でもある。(昔のコンピュータは,BASICをガシガシ書いて走らせちゃあ修正するという繰り返しだった。おまけにその場限りで,保存もできないという,良くあんな環境で頑張っていたもんだ。しかし,自分で使ってる〜っと言う雰囲気が漂っていた。)
  2. とはいえ,テクニック上ではBASICそのものをWebに上げるわけにも行かないため,BASIC実行画面からGIFアニメへ変換している。その変換の過程も知っていただきたいと考えたからである。通常のテクニックとは多少違うが,かなりたくさんの手順を踏んでいるわけである。以下手順どおりに列挙してゆく。
  • N88互換BASIC for Windows95によりBASICプログラムの記述
  • それを実行(コンパイル)して,速度,表示位置など微調整する。
  • ディスプレイキャプチャーソフト(画面の動いている状態をAVIファイルに取り込む)を動かし,取り込む。
  • キャプチャープレイヤーソフト(AVIファイルから,指定の静止画像をBMPファイルとして取り込む)を動かし,静止画を秒刻みに10〜20毎程度取り込む。
  • イメージファイルコンバーターソフトで,各BMPファイルを,GIFファイルへと一括変換する。
  • GIFアニメメーカーソフトにより,変換されたGIFファイルを一枚一枚並べて,コントロールブロックを挿入してゆく。
  • 出来上がりを,IEなどのブラウザで確認しながら,微調整を繰り返す。
  • アニメ画像ファイルが出来上がったら,frontpageでhtmlファイルを作成(いまやっているこれのこと)してゆく。
  • 出来上がりを,ブラウザでチェック。
  • 更にFTPでアップロードして完了。

    という,非常に手間のかかる方法なのである。

もちろんこんな手間のかかる方法でなくても良いわけだが,これもまた経験値をあげ,さまざまなソフトの関連性を見るうえでは,十分意味のある,楽しめる方法である。つまり,手作業しなければ,本当の理解はできないということになろうか?

さて,そういう意味をこめながら次の動くsinグラフを見てもらいたい。理解できるかな?