(パスカルの三角形とシェルピンスキーギャスケット) 2007.6.10
 
二項定理(Binomial Theory)の問題の中にパスカルの三角形が登場する。(数学A)

パスカルの三角形は,以前テーマとして係数のみに注目したものを,こちらに紹介してきた。その後,SPP(サイエンスパートナーシッププログラム)事業で,これをネタにした指導案を,こんなふうに作っていた。やっとその辺を整理できたので,今回の動画を使っての図形的な側面からページ作成に及んだ。

これは簡単に言うと,(a+b)n の展開式における係数の問題なのだが,図形的に面白い性質がある。

偶数と奇数の次の性質はよく知られている。

 偶数+偶数=偶数

 偶数+奇数=奇数

 奇数+偶数=奇数

 奇数+奇数=偶数

これをイメージ化したものが,次の図である。

自分自身は,自分から見て,上の段の左右の和として作られている。(う〜む家族愛を感じますねぇ)

 

次の図は,パスカルの三角形の奇数部分に色をつけたアニメーションである。
上のルールに従って足し算されて三角形が出来ている。

 

奇数部分を青色をつけたものを,段数をだんだん増やしていくと。。。。

この最後の図は,シェルピンスキーのギャスケット(シェルピンスキーさんが発見した詰め物の図)
と呼ばれる,自己相似図形(フラクタル)となっているのだ。こちらも参考にどうぞ。

 

ところで,

  二項定理において,a=1,b=1とすると,パスカルの三角形において,各段の数の総和がすぐに分かる。

  例えば,(1+1)×1×1××1××1××14  だから
          1+4+6+4+1=24=16

  また,二項定理において、a=10,b=1とすれば,次のような性質も成り立つ。

     121=112 、 1331=113 、 14641=114

このように,単なる数字の羅列ではなく,奥深いものがあるのであ〜る。

 

次の図は,20段目までの係数一覧である。

 

次の図は,32段目までの係数一覧である。(あ,こりゃダメだ小さすぎて読めやしない。プリントアウトして見てください。)

 

 

パスカルの三角形を,自動的に作成する「マクロ入りエクセルファイル」も作成しました。

こちらからどうぞ。

 

 

今回利用したフリーソフトは,

友田さんという方の,色分けパスカルというソフトです。

http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~tomodak/soft/index.html

これはパスカルの三角形の美しさを良く伝えますねぇ。

画像キャプチャーとして,Capture STAFF - Light -

という連続キャプチャー可能なソフトも便利に使いました。

更にいつものフリーソフトでGIFアニメを作成しました。

Giam という古澤さんという方の作品です。

 http://homepage3.nifty.com/furumizo/