象のオリ建設予定地で地質調査始まる


 福岡防衛施設局は21日、喜界町川嶺地区に建設を計画している高感度円形無線傍受施設・通称「象のオリ」について、取得用地周辺の地質構造調査に着手したと公表した。建設に必要な資料を得るため、地下の現況を把握するのが目的。約840万円で委託発注した。工期は99年2月。同施設局によると、8月中旬までに地権者総数の7割強にあたる約140人と売買契約を交わし、予定地総面積約30ヘクタールのうち24.6ヘクタールを取得。順次、土地の所有権移転の手続きを進めているという。98年度予算で農道の付け替え工事、水源調査費用として約4900百万円が認められている。一連の動きに対し、地元反対派住民らは「計画予定地は島の水源地となっている大切な場所で、大規模に伐採されることは許されない。水源調査が、誘致条件となっている水道施設整備と絡むものであれば、それは町や県が取り組むものであって防衛庁がやるべきものではない。改めて建設断念を求めていく」と反発してい る。

1998年08月22日、南海日日新聞記事より