「象のオリ」反対派住民

求む「支援の声」

地権者もり立てに活用


 鹿児島県・喜界島で用地買収が進む防衛庁の通信傍受施設「象のオリ」に反対する地元住民団体が、少人数の反対派地権者を励ます便りを全国から募っている。住民団体では「小さな島で反対を貫くのは大変な苦労。たった一行のはがきでもいいので、便りを待っています」と話している。
 便りを募っているのは「喜界島の豊かな自然と平和を守る町民会議」(丸山邦明議長)。同会議によると、建設反対を表明している地主は三人。「反対運動が盛り上がりに欠け、運動が長期化するなかで、反対の地権者を孤立させないためにも支援の声を全国から寄せてほしい」という。
 福岡防衛施設局によると、喜界島の象のオリは、半径八十メートルの円形のアンテナで、同島川嶺地区に建設が計画されている。地権者は約百八十人。三月末の時点で、建設予定地のほぼ半分にあたる十二ヘクタールの用地取得が終了しているという。
 便りの送り先は、〒891-6202 鹿児島県喜界町湾、丸山邦明さん方へ。
1998年04月24日、朝日新聞記事より