店主のつぶやき これまでの「店主のつぶやき」をあらため、アナログメディアに書いてきたものを収めています。
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(2000年12月23日掲載)

沖縄タイムス1995.4.13付) 「読者から」)
    
      「琉球文化圏の奄美は『本土』か』  森本 眞一郎=44歳(!!当時)
  
一瞬、目が点になった。

「本土でも名瀬市が4月2日、与論島が同月29日と海開き前線≠ェ北上」と、3月19日の本紙コラム「大弦小弦」にあった。
担当者が、奄美の名瀬市や与論島を「本土」と表現していたからだ。

奄美でも「日本(ヤマトゥ)」に対して「本土」「内地」という植民地語をいまだに使用しているが、奄美の島々自体が「本土」と呼ばれたのは、聞いたことも見たこともない。

沖縄県の歴史や文化について語る人も、同一文化圏で、同一地理圏の奄美の島々にまでは、目を配る余裕がないということか。
奄美と沖縄の歴史的因果関係を少しは押さえてほしい。

同じ琉球孤の琉球文化圏に生きる奄美を「他府県人」という視点で線引きし、「本土」「内地」などというくくり方をするような、安易で偏狭な沖縄ナショナリズムはいかがなものか。

沖縄同様に(か、それ以上に)外圧の収穫を受難し続け、今もって肌の合わない薩摩人の支配下にある奄美の位置を、あまりに無視し過ぎた表現である。

回答を要求したい。
                                                                  (鹿児島県名瀬市)
 
※この原稿、さきほど棚を整理してたら、ゴミの中にありました。
  ゴミにはどうかと。(「琉球弧」ってなんなんだ?)
  コラム氏からの回答も、朝刊のコラム紙上で二回にわたってちゃんとありました。
  そのうち出てきたら、UPします。


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