今月の一押し

200010.26]


〜改訂新版〜奄美の歴史と年表(第3版
穂積重信編著
徳之島郷土研究会・2000年9月15日発行
3500円+税・B5・295頁


目次
1  大むかしの暮らしーアマンユー
2  南島と中国・日本
3  按司(アジ)の活躍した時代
4  カムィヤキ須恵器
5  徳之島に王国ができた
6  中央の落ち武者
7  琉球王国が治めていた時代
8  薩摩が治めていた時代

9  明治維新と奄美
10 第2次世界大戦と奄美
11 戦後の奄美
12 行政分離と奄美の日本復帰
13 開発と混迷の中に
14 おわりにあたって


奄美の古代から現在までをあつかった通史は、残念ながらほとんどない。
過去にはかなり発刊はされているが、どれも絶版中で入手が困難である。
そこで、「名瀬市誌」をはじめとした各市町村誌に頼るしかないが、これがまた通読するにはいずれも大著ばかりで、挫折することはほぼまちがいない(私だけか……)。それに資料も古いし、誰かの焼き直しばかりだ。

・・・そして、待望の通史が・・・刊行されたのだ!!

著者は10年前にも同書を発表したが、
「その間の新発見資料や発掘も枚挙にいとまがないほどです。そればかりではなく今回はもっとも詳しい記述を心がけて内容的にも充実させたい」という意欲から今回は全面改訂したという。

学校教育の現場にずっといただけに、子どもたちはもとより一般の人々にとっても必要な通史を、専門的な研究の成果のうえに、わかりやすくそして正確な記述になっている。写真や図解も豊富。年表と解説が同時に読めるように編集されているので、む〜るベンリ。

職業がら雑読ばかで、本格的な奄美の通史を通読したのは、実は私もハジメテ……。デ、3日坊主、キアイをいれて、1日100P、3日で300P〜♪〜とうとう完読したのだった。これまで、ばらばらに読んできた奄美の歴史の断片がやっとひとつに。濫読ぎみの乱視もなおった。
感謝せずにはいられない。

そうそう、巻末の「資料編」(約100p)もフロクにしてはモノスゴイ根本資料の宝庫である。。
25点ほどもあるが、私には初めて接するアクガレの原史料が多く、ヒサビサにコ〜フンした。
それも難解な古文書や漢文体を、口語訳にして説明まで加えてくれているので願ったりかなったり。著者の親切さにはほとほと脱帽。さすがは奄美の通史の職人さんです。

こんなホンがホントにほしかったのだ、奄美郷土誌のホン屋としては。
>穂積先生、電話でお話しましたが、今度はマンガでいきましょう。
そこで、>奄美関係ののマンガ家サンを募集します。
>このページご覧の方で、お心当たりの方は当店までぜひご連絡を。

マンガのおつぎは芝居や映像で・・・。
「奄美・1609&2009」のテーマで、シナリオも募集いたします。
アマミのフリムンふるって全員集合!!!


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