平成24年9月14日〜17日まで、下野敏見氏を団長とする「鹿児島民具学会」のメンバー15名が
当町を訪れ、鶴丸温泉に3泊4日宿泊して<霧島山麓の民具調査>という題で町内の民具を
調査されました。

 
 


私は下野先生と、吉松の石敢当調査と、竹材業を営まれる大崩氏と藤田氏の取材に同行しました。


調査2日目、農具担当の調査員から@「下記2点の農具名と使途が判らない」
A「紙製の蔟(まぶし)がどこかの農家に残っていないでしょうか」と質問がありました。
農具2点は養蚕道具ではないかな?と想像されたので、昔養蚕業をされていた農家をくまなく廻り
尋ねてみましたが不明でした。紙製の蔟(まぶし)も出てきませんでした。
「蔟」   まぶし

蚕が繭(まゆ)をつくるとき,糸をかけやすいようにした仕掛け。わら・竹・紙などで作る

あきらめはいけませんね。
今の世の中、便利なもので、疑問はネットで判明しました。
上記道具は「針金蔟(はりがねまぶし)」と「ワラ蔟編機(わらまぶしあみき)」でした。
紙蔟(かみまぶし)画像もネットで見つけました。 (*^_^*)

 針金蔟(はりがねまぶし) ワラ蔟編機(わらまぶしあみき)
地方では
 ○まぶしつくい機
 ○簡易モズ編機
 ○しゅく編機 などと呼ばれているようです 

参考画像(ネット参照)

けごじょ(蚕) 紙蔟(かみまぶし)
   
藁蔟(ワラまぶし)  ワラ蔟はワラを折って作られるので上記機械は
その為の道具のようです。 

平成25年4月に完成した「湧水町郷土資料館別館」蚕コーナーです。
(資料館他に本館もあります。詳細は後日町の広報か湧水町hpであると思います)
約半年かかって役場職員と「つつはの郷土研究会」のメンバーで手作りの資料館となりました。
私の担当した「蚕コーナー」、仕上げ前になって本物の紙製の蔟も見つけ、資料館に展示できました。
湧水町の農家を支え、日本の発展に寄与した養蚕業の歴史を残すことが出来ホッとしているところです。