阿波井堰の由来は?

つつはの郷土研究会の総会時に、会員でもある町長の米満氏の講話がありました。
画像は初めて見た阿波井堰の洞窟にある梵字です。大日如来のことで「あ」とか「ばん」とか
読むそうです。ここから阿波「あば」と呼ばれるのでは?とのことでした。
般若寺の住職、今村氏から金剛界と胎蔵界の補足説明を受けましたが、日本人でありながら
仏教語の難しさを再認識する私でした。下記に、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
より抜粋した「梵字」「宝塔」などの記録を残してみました。

阿波井堰の洞窟に彫られている梵字



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

大日如来(だいにちにょらい)、梵名 マハー・ヴァイローチャナ (महावैरोचन [mahaavairocana])は、
密教において宇宙そのものと一体と考えられる汎神論的な如来(法身仏)の一尊。その光明が
遍く照らすところから遍照、または大日という。
三昧耶形は、金剛界曼荼羅では宝塔、胎蔵曼荼羅では五輪塔。種子(種字)は金剛界曼荼羅
ではバン(vaM)、胎蔵曼荼羅ではアーク(aaH)またはア(a)
三昧耶形 (さんまやぎょう/さまやぎょう)とは、密教に於いて、仏を表す象徴物の事。
三形 (さんぎょう)とも略称する。ちなみに三昧耶とはサンスクリットで「約束」、「契約」などを意味
するサマヤ(samaya)から転じた言葉で、どの仏をどの象徴物で表すかが経典によって予め「取り
決められている」事に由来する。

    金剛曼荼羅        宝塔       胎蔵曼荼羅     五輪塔 
 

宝塔(ほうとう)は、円筒や八角などの塔身に方形などの屋根を被せ、さらに相輪を載せた仏塔。
五輪塔(ごりんとう)は、主に供養塔・墓塔として使われる仏塔の一種である。五輪卒塔婆、五輪
解脱とも呼ばれる。 五輪塔の形はインドが発祥といわれ、本来舎利(お骨)を入れる容器として使
われていたといわれるが、日本では平安末期から供養塔、供養墓として多く使われるようになる。

サンスクリット(Sanskrit, 梵: संस्कृत saṃskṛta)は古代・中世に、インド亜大陸や東南アジアにおいて
公用語として用いられていた言語。現在のインドの公用語の一つでもあるが、古典言語であるため
現在日常語としての話者はほとんどいない。
種子(しゅじ)とは密教において、仏尊を象徴する一音節の呪文(真言)。種子真言(しゅじしんごん)
ともいう。梵名はビージャークシャラ(बीजाक्षर [biijaakSara])。また、これを梵字で表記したものは
種子字(しゅじじ)と言う。また種字(しゅじ)とも略称し、一般にはこの「種字」という表記が多用される。
これは通常一文字で表記されるが、極めて稀に閉音節の物があり、この場合は二文字で表記される。

種子の例を挙げると、वं(vaM)は金剛界大日如来、ह्रीः(hriiH)は阿弥陀如来、स(sa)は聖観音、
हां(haaM)は不動明王、सु(su)は弁才天を象徴するものである。種子は梵字の神秘的解釈(悉曇五十字門)
から作られるほか、その仏尊の真言から一文字取ったり、仏尊の梵名の頭文字を取って作ることも多い。
これら種子は、密教の修法において本尊となる仏を想起するためのシンボルとなるので、これを植物の種に
譬えて種子という。
また護符や曼荼羅などに、仏尊の絵姿の代わりに種子を書くことも多い。 これには、絵姿を描くより梵字
で済ませた方が手間がかからないという実用的な意味もある。

種字(転写) 慣用音 仏尊
अ(a) ア 大日如来(胎蔵界) 宝幢如来 日光菩薩 大元帥明王 火天 日天
आ(aa) アー 開敷華王如来
अं(aM) アン 無量寿如来(胎蔵界阿弥陀如来) 普賢菩薩
अः(aH) アク 天鼓雷音如来 不空成就如来 金剛薩埵(金剛界)
आः(aH) アーク 大日如来(胎蔵界)
इ(i) イ 伊舎那天
ई(ii) イー 帝釈天
क(ka) キャ 十一面観音
ग(ga) ギャ 仏眼仏母
गः(gaH) ギャク 歓喜天
च(ca) シャ 月光菩薩 月天
त्राः(traaH) タラーク 宝生如来 虚空蔵菩薩
धृ(dhR) ヂリ 持国天
नृ(nR) ニリ 羅刹天
पृ(pR) ヒリ 地天
बु(bu) ボ 准胝観音
ब्र(bra) ボラ 梵天
भः(bhaH) バク 釈迦如来
भै(bhai) バイ 薬師如来
भ्रूं(bhruuM) ボローン 一字金輪仏頂 熾盛光仏頂
म(ma) マ 孔雀明王 大黒天 摩利支天
मं(maM) マン 文殊菩薩
मो(mo) モウ 不空羂索観音
यं(yaM) エン 閻魔天
यु(yu) ユ 弥勒菩薩
व(va) バ 水天
वं(vaM) バン 大日如来(金剛界)
वा(vaa) バー 風天
वि(vi) ビ 増長天 広目天
वै(vai) ベイ 毘沙門天
श्री(zrii) シリー 仏眼仏母 吉祥天
स(sa) サ 聖観音
सः(saH) サク 勢至菩薩
सु(su) ソ 弁才天
स्त्वं(stvaM) サトバン 五秘密菩薩
ह(ha) カ 地蔵菩薩
हं(haM) カン 馬頭観音 荼枳尼天
हां(haaM) カーン 不動明王
हुं(huM) ウン 軍荼利明王
हूं(huuM) ウーン 阿閦如来 金剛薩埵(胎蔵界) 降三世明王 金剛夜叉明王 愛染明王
ह्रीः(hriiH) キリーク 阿弥陀如来 千手観音 如意輪観音 大威徳明王
ह्रूं(hruuM) コローン 尊勝仏頂
ह्हूं(hhuuM) ウーン 愛染明王
ह्म्मां(hmmaaM) カンマーン 不動明王