トップページへ

ドッグフードの品質

No.203(2016.06.18)


以前に連載したように飼い犬パルが高齢化して要介助な状態が続いていたところ、ドッグフードを替えることで著しく状態が改善されるという経験をしました。

パルが子犬の頃から食べさせていたのは漢字名のドッグフードでした。

8歳の時にガンを発症し手術した以降は、再発しないようにドッグフードのグレードを上げ、それまでのものより値段が高いものの中から比較的良さそうなカタカナ名のものに替えました。

それが功を奏したのかどうかは分かりませんが、幸いガンの再発は免れました。

副産物的効果として毛並み毛艶が目に見えて良くなったのには驚かされました。

パルの高齢化に伴い同じフードのシニア用、ハイシニア用へと切り替えて食べさせ続けていました。

何ら問題がなかったものの、ややボケ始めてきた頃から、それまでなかった状態が観察されるようになってきました。

食後に歯茎が少し腫れるようになったのが一つ。

歯が弱くなってからはフードを水でふやかして柔らかくしてからやっていたにもかかわらずです。

明らかに便意がコントロールできなくなってきたと認められるようになったのがもう一つ。

これらは老化の過程で生じる現象で仕方がないと考えていました。

そんなある日、以前に散歩の際に犬好きな女性と立ち話した内容を思い出しました。

彼女のご主人が獣医だそうで、パルの歳を告げると感心していました。

私が前述したドッグフードを替えた話を彼女にすると、ドッグフードの影響は非常に大きいと力説していました。

良いドッグフードを見分ける方法として、原材料名の一番目にトウモロコシ、コーンと記載されているものは避ける、とのことでした。

今食べさせているのはあれだけ毛並みが良くなったドッグフードだから大丈夫だろうと思いつつ原材料名を確認したところ、残念ながら一番最初にトウモロコシと記載されていました。

パルの状態が悪くなる一方だったことから、ドッグフードを替えることで少しでも改善されればと考え、選択条件に合致した品質の良いドッグフードに替えることとしました。

数か所のホームセンターで探してみたものの条件を満たす優良なドッグフードは陳列されていませんでした。

ペットショップで探したところ良さそうなものが見つかったので、2種類買い求め試験的にやってみました。

どちらも悪くなさそうだったので、水でふやかすことができる方に決めました。

新旧のドッグフードを交互に与える時期を経た後、新しいものに全面的に切り替えました。

その日から歯茎の腫れはまったくなくなりました。

便意のコントロールも日に日にできるようになっていき、玄関内での粗相の回数が激減しました。

また、糞それ自体に臭いがほとんどなく、踏んづけない限り悪臭を放つことがないことにも気が付きました。

一番ビックリしたのはボケ症状が改善されてきたことです。

それまで声を出して吠えることがまったくなくなっていたのに、再び吠えるようになり、時には声で意思表示をするまでに回復しました。

視力や聴力が改善した様子はうかがえないものの、気配によるのでしょうか、以前に比べて人のいる方向が分かるようにもなってきたのです。

犬にとって食べるものの影響力がここまで大きいとは想像できませんでした。

以前のドッグフードをそのまま食べさせ続けていたら、今頃オムツをするようになっていたかもね。

なんてことを連れ合いとよく話しています。


前に戻る 目次へ戻る 次を読む