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他人の処方薬で大火傷 (1)

No.86(2015.03.15)


私は、虫歯の治療を歯科医師にお願いしているものの、それを除けば余程のことがない限り医者や薬に頼ることはありません。

そんな私が、知人から湿布薬を2種類もらいました。

その方の主治医が大量に薬を出すらしく、使いきれないことから分けてくれたのでした。

一つはスティック状の容器の握りを回して固形の薬剤を露出させ患部に直接塗布する鎮痛消炎剤、もう一種類は粘着シート型の鎮痛消炎剤です。

基本的に薬を使わない私のことですから、もらった薬をそのまま何年間も眠らせておいた末に破棄する、というのが通常のコースです。

ところが一年も経たないうちに、痛みに耐えかねて使わざるを得ないという機会が生じてしまいました。

散歩後のストレッチが不十分だったためか深夜に左足の脛がつった激痛で目が覚めたのです。

以前にも同様の症状が起こったことがあり、その時は水分補給で痛みが治まったのですが、今回はまったく効果なし。

さらにマッサージをしても痛みに変化はなく、治まる気配も皆無だったことから、このまま朝まで苦しむのか、と少しばかり大袈裟に悲観しました。

っと、その時です、、、

私が、もらった薬のことを思い出したのは。

薬がどこにしまってあるのか知らなかった私は連れ合いを起こし、急いでスティック薬を持ってくるように言いました。

受け取るなりすぐに患部に塗りつけた数秒後、嘘のように痛みは消えてしまいました。

初体験の即効性には驚かされるばかりでした。

それまで、テレビで放送されるサッカーの試合を見ていて、痛んだ選手が鎮痛剤をスプレーされると起死回生よろしく立ち上がったりするのを目にし、痛がっていたのは演技だったのね、と思っていました。

そうではなくて薬が効いていたのだ、とその時思い直した私でした。

私もその強力な薬効のお陰でその晩は安眠できたことはできたのですが。

考えてみると、恐ろしいほどの浸透力、鎮痛効果であり、沈痛な面持ちになりそうですね。

おっと、いつものように言葉の遊びという横道にそれそうなので、続きは次回に。


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