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原発賛否の前に

No.79(2012.12.11)


拙サイトでは、衆議院議員選挙が近いからといって政治に関して発信するつもりはないことを最初に断わっておく。

今回の選挙の争点になろうがなるまいが、福島第一原発の大事故が終息していない現況から、原子力発電を今後も続けるかどうかは国の将来を考える際に避けて通れない問題となっている。

以前にも載せたように私自身は基本的に原子力発電には反対である。

理由は省くが、代替エネルギーがなく、生活の利便性が失われ、国際競争力も弱まり、生活水準が下がってもかまわない、という覚悟の上の反対派なので、世間では少数派の特殊な人間ではないかと推察する。(苦笑)

絶対安全などというものは現実には存在しないことが今回の事故で証明されてしまったので、どの程度安全なのか、逆に言えば危険性を明確にしないままの原発再稼働にも絶対に反対である。

が、全ての原発を直ちに廃炉にしろ、とは現時点で主張しない。

例え、現存の方式による原発が根本的に間違っていたとしてもである。(私は間違っていると考えている)

物事の流れを急激に変えると混乱を伴うし、場合によっては危険でもあるのが「ものの道理」だと考えているからである。

そもそもあれだけ大きな原発事故が起きたにもかかわらず既設原発がそれぞれどの程度危険な状態にあるのかを判断する材料が未だに与えられていないのが現状である。

本来最初に実践されなければならないはずの福島第一原発の事故原因の徹底究明が成されていないからである。

原発に関して賛成か反対かの意思決定をする前に、先ずは今回の事故に関する完全なる情報公開を求めるのが順序だと私は思っている。

恐らく命がけになるであろう上記の主張をする候補者、或いは政党が存在すれば、投票し甲斐も格段と増すのだが。


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