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欠陥純正オプション

No.3(2002.05.04)


恐縮ながら今回は10年車検を終えて半ばポンコツ化しつつもまだ現役の我家の自動車を購入した時の古いお話です。

最初にお断りしておきますが私は車自体も運転もあまり好きではありません。
当然車に興味もないので車に関する私の知識は乏しいものです。

田舎暮らしを始めるにあたって車は必需品だったので生まれて初めて自家用車というものを買いました。

農業のまねごとをするのなら軽トラックは役に立つという知人のすすめでスズキ製の新車に決めました。

しばらく過ごしているうちに乗用車も必要だということになりました。

走りさえすればよいからなるべく安いものを、ということで友達の友達から車検まで半年という激古の三菱シグマを3万円で譲ってもらいました。

馬力はないしブレーキもあまいという緊張感なしには運転できないそんな代物に使用頻度週2回くらいで2年間ほど乗っていました。

その後月に2回ほど隣県まで通わなければならない事態になったので身の安全のために乗用車の新車を買おうということになったのが平成3年でした。

好きでもないものにお金をかけたくなかったので最初から大衆車に決め、その候補は日産サニー、トヨタカローラ、ホンダシビックの3車種でした。

試乗をした際の乗り心地、性能、価格、市場占有率などを総合して判断した結果トヨタカローラにしました。

安全性を追求していたので今では標準装備になっている運転席エアバッグやABSをオプションで追加しました。

私に先見の明があったと言ったら過言かもしれませんがそこまでは正解でした。

霧が出るかもしれないと心配でフォグランプを、車両感覚をつかむ前に前方をこすらないように前のバンパー左に伸縮ポールをそれぞれ追加。

純正フォグランプは実に頼りないもののここまでは失敗とは考えたくない私です。

長距離運転をするなら道中に音楽も聴きたいな、とCDプレーヤー付きの純正オーディオシステムを装備したのが大失敗でした。

「純正」という言葉のもつ良いイメージから私は何の疑いももっていませんでした。

純正が素晴らしいのならカーショップにあんなに沢山のオーディオ・メーカー製の製品が陳列される理由がない、と気が付いたのはだいぶ後になってからのことでした。

車好きの人達のあいだで純正オーディオは駄目というのは常識だ、とも友人に教えてもらいました。

どうせ車内で聴くのですから仮に専業メーカー製のものより多少音質が劣っていてもそれに不満はありませんでした。

ただし最初の数年間に何度か故障したのには閉口しました。

もっとも毎回無償で修理してくれたのでアフターサービスに腹が立つということもありませんでした。

問題は雨の中で運転している時に発覚しました。

助手席のガラスの曇り止めがきかないのです。

理由が分からなかったので担当の営業マンに相談に行きました。

原因はなんと助手席窓の前部に装着されている高音用スピーカー、ツイーターが風の進路をさえぎっていたのです。

要するに設計ミスです。

恐らくトヨタの技術者は、純正のオーディオ装置を選ぶ非常識な馬鹿はいない、と承知したうえで設計していたものと思われます。

これは欠陥ではないのか、とトヨタに対して強くいちゃもんをつける抗議するクレーマー的対応をする時間も金もない私は、「泣き寝入り」というクレバーな措置をとりました。

好き嫌いに関係なく必要な情報は収集しなければいけませんね。


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