審判員の心構え

1 礼は、人と交わるに当たり、まずその人格を尊重し、これに敬意を表することに発 し、人と人との交際を整え、社会 秩序を保つ道であり、礼法は、この精神を表す作法である。精力善用・自他共栄の道を学ぶ柔道人は、内に礼の精神を深め、外に礼法を正しく守ることが肝要である。

2 試合者が正しくない礼法を行った場合,正しい礼を行うまで何度でもやり直しをさせなければならない。また,単に礼をやり直しさせ るだけではなく,審判員が自ら正 しい礼の仕方を示し,その試合者に正しい礼を行わせることが大切である。
3 試合者が試合終了後にパフォーマンス(ガッツポーズ等)を行った場合,若しくは行おうとした場合,審判員は敗者の立場を考慮し厳正に指導する。
4 試合者の中で,試合中に遠回りして試合開始の位置に戻るものが見られた場合,審判員は試合者に最短距離を通過するよう指示する。
5 審判員は,公明正大な試合運営にあたり,厳正かつ公平に審判する。
6 試合を見たり,審判を経験することによって,常に研さんを積むこと。
7 審判規定を熟読し,審判規定に精通すること。
8 全柔連公認審判員の服装であること。

主審

1 礼法は厳格にすること。
2 常に試合者の双方が見られる位置にいること。そのために副審の前に立つことがあるが,注意すること。
3 審判員の協議は速やかにすること。
4 記録係,時計係の表示・指示に気を配ること。
5 負傷者の対応は速やかに行うこと。
6 審判交代の時機を円滑にすること。

副審

1 副審は速やかに移動し,両副審は同時に着席する。
2 態度
 ア 姿勢正しく腰掛けること。足を組んだり,椅子にもたれた姿勢にならないこと。
 イ 赤・白の旗は正しく持つこと,または,赤・白の旗を保持する場合,選手側の旗を持つこと(赤が右側の場合は,右手に赤旗を持ち,左手に白旗を持つ)。
 ウ 他の試合場に見とれて間違いを起こさないこと。
3 主審に異見ある場合は自らの判断を,速やかに動作すること。
4 主審が前に立って試合者が見えない場合は場所を移動する。
5 記録係,時計係の表示・指示に気を配ること。