第19回 鹿児島県柔道選手権大会

              

青木(鹿屋体大)が初優勝

  来る4月29日,日本武道館で行われる全日本柔道選手権の九州予選出場の鹿児島県予選会を兼ねた標記大会が,平成21年1月31日(土),鹿児島アリーナ武道場で開催された。
 出場選手は,県下13支部,県警察をはじめとする各職域・大学等から選出された総勢44名であった。
 決勝は優勝候補・堂前選手を破り勢いに乗る青木選手(鹿屋体大)と,第16・17回大会に次ぐ3度目の優勝を狙う帖佐選手(鹿児島県警察)の対戦となった(この二人は昨年の2回戦でも顔を合わせ,その時には帖佐選手が勝利している。)。 180cm・110kgの帖佐選手が左組み,166cm・92kgの青木選手が右組みで試合は開始され,開始33秒青木選手が内股をかけるも効果はなく,開始1分32秒青木選手の放った支え釣り込み足に帖佐選手の体が宙を舞い,有効までにはならなかったが技の効果は見られた。
 以後,体格に勝る帖佐選手が青木選手を上から抑え込み相手の反則を誘うとするも,青木選手は姿勢を崩すことなく下から応戦し,こう着状態が続いたが,残り1分8秒,青木選手が絶妙な背負いを掛け,これも有効にはならなかったものの,判定の参考には十分の効果があり,旗判定3−0で出場2回目にして初優勝の栄冠を手にした。
 今大会の青木選手は身長166cmと体格は小さいが(かといって体重は90kgあるのだが・・・)姿勢が良く体幹がぶれないので受けが強く,小さい選手が大きい選手と戦う良い見本となったといえよう。
 来るべき九州選手権では青木,帖佐,堂前,中山の各選手がベスト4に残り,東京の武道館の畳に鹿児島の選手が立ってもらいたいものである。

 

女子はM田(鹿児島南高)が初優勝

 同時に行われた第11回の女子の大会ではインターハイ2位の実績を持つM田選手(鹿児島南高)が圧倒的強さで初優勝を遂げた。決勝は同5位の実績を持つ東馬場選手との同校同士の対戦であり苦戦が予想されたが,M田選手が払い腰であっさり一本を取り優勝を決めた。
 彼女の果敢に攻める柔道は観る者を魅了し,立ち技から寝技へ移行する攻めは芸術的なものがあり,九州大会でも旋風を巻き起こすであろう。