帖佐が初優勝!県警勢5年ぶり頂点に

  来る4月29日,日本武道館で行われる全日本柔道選手権の九州予選出場の鹿児島県予選会を兼ねた標記大会が,平成18年2月5日(日)鹿児島アリーナ武道場で開催された。
 出場選手は,県下13支部,県警察をはじめとする各職域・大学等から選出された総勢44名であった。
 決勝は昨年に引き続き決勝進出を果たした帖佐選手(推薦)と,過去優勝2回,準優勝3回の経験のある宮原選手(鹿児島刑務所)の対戦となった。
 お互い優勢な技はなかったが,常に組み勝っていた帖佐選手が開始3分過ぎに放った小内刈りで宮原選手がぐらつき,残り30秒足らずで放った出足払いで前のめりになり,旗判定3−0で優勢勝ちし,第11回に谷迫選手が優勝して以来,5年ぶりに警察に優勝杯が戻った。
 帖佐選手は初戦から落ち着いた試合運びで危なげなく決勝に勝ち進み,これから帖佐選手の時代の到来を感じさせた大会だった。
 今回,ベスト4に勝ち残った選手諸君には,来たるべく九州選手権において,永年の課題である本県からの全日本選手権出場を勝ち取ってもらいたいものである。


宮原選手奮闘

 本年34歳の宮原選手が3大会ぶりに決勝に勝ち進んだ。
 この年令で若い選手と5分間戦うのはスタミナ的に苦しかったことだろう。
 実際,初戦以外5分間フルに戦い,決勝は疲労でいっぱいだった。
 ベスト4に残ったら,棄権しようと考えていたそうで,父親からの叱責により奮闘し決勝まで勝ち上がってきた。一度下がったモチベーションを再びあげるのは難しかっただろうに・・・。
 この年まで競技できるには,練習を継続するため日常生活の節制が必要不可欠であり,これからの若手の良い手本となり,また一つ,その軌跡を残したといえよう。


無差別大会

 今大会は無差別の大会であり,鹿屋体育大学の桑原選手は66kg級の選手でありながら,狭い試合場を縦横無尽に駆けめぐり3回戦まで勝ち進んで,柔道の醍醐味である「柔よく剛を制す」を印象づける試合運びであった。国体や来年の本大会へのさらなる活躍を期待する。