Sorry, so far only available in Japanese.
セクレチンの効果証明されず

Owley T, et al. A double-blind, placebo-controlled trial of secretin for the treatment of autistic disorder. Medscape General Medicine
(概訳)ブタのセクレチン(2CU/kg)を無作為二重盲検プラセボ対照クロスオーバーデザインで,20人の自閉症児(3〜12歳)に静注.セクレチンかプラセボのどちらかを一回注射されて4週後にクロスオーバー投与.臨床評価は最初と4週後と8週後.結果は,セクレチン投与群とプラセボ投与群の間に統計的有意差なし.


(解説)California-Irvine大学とUtah大学を中心とする多施設研究で,予備試験の結果としてインターネット上に発表された内容です.対象数が少なく,今後対象数を増やして報告する必要があると結んでおりますが,治験を続けているかどうかは不明です.Horvathらが偶然に発見して報告した3例の自閉症児でのセクレチン静注の効果(文献1)を検証するために必要な無作為対照研究の最初の報告です.インターネット上でも大変話題になり,いくつかの質問のメールもいただきましたが,残念ながらこの報告では効果は証明されませんでした.確認のためにはもう少し症例数が増えることが望まれます.


(文献)
1. Horvath K, et al. Improved social and language skills after secretin administration in patients with autistic spectrum disorders. J Assoc Acad Minor Phys 9: 9-15, 1998.

表紙にもどる。


ご意見やご質問のある方はメールください。

E-mail: shinji@po.synapse.ne.jp