訳者コメント: 39アイテムからなるPDDのスクリーニング用の質問紙検査法です.概訳の最後に各アイテムを表示します. |
(概訳)
(背景)自閉症や広汎性発達障害(PDD)の診断に関しては,良いインタビュー法や診断基準が提供されているが,適当なスクリーニング検査法がない.
(目的)最も優れているとされる診断インタビューであるAutism Diagnostic Interview-Revised(ADI−R)の質問項目を基にして,スクリーニング用の質問紙法検査を開発し(その妥当性を)テストする.
(方法)40項目からなる質問紙法検査(Autism Screening Questionnaire:ASQ)を開発し,PDDと診断を受けている160人と,PDD以外の診断を受けている40人において評価した.
(結果)ASQは,良好な鑑別診断妥当性を示し,IQの全てのレベルにおいて,カットオフ値を15に設定することで,PDDでない被検者からPDD者を区別することができた.PDDの中で,自閉症と他のタイプのPDDを区別することは困難であった.
(結論)PDDに関しては,ASQは効果的なスクリーニング検査法である.
(イントロ)
いくつかの異なる自閉症診断基準が開発されている中で,Autism Diagnostic Interview(ADI)は標準化された親へのインタビュー診断法として,またAutism Diagnostic Observational Schedule(ADOS)は観察評価法として,一般的に受け入れられている.Rimlandのチェックリストに続き,信頼性が高く,妥当性のあるスクリーニング法の開発が試みられてきたが,精神計測上の質の問題,古い診断基準への依存,カバーする行動のはばの問題,流動的機能の制限およびカバーする年齢はば,などにおける限界があることが知られている.
従って,現行の診断基準に基づき,全ての年齢グループに使用可能な,信頼性・妥当性のあるスクリーニング法を開発する需要がある.そのようなスクリーニング法があれば,疫学的研究にも大変有用で,自閉症用症候に関して,他の臨床群と自閉症を比較するための研究にも使用できる.Autism Screening Questionnaire(ASQ)は,これらのニーズを満たすために開発された.
(ASQの開発)
ASQは,二人の共同著者がデザインし,広汎性発達障害が疑われる対象者に対して,保護者が行える検査として設定された.質問項目の選択は,ICD−10とDSM−IVのために作られたAutism Diagnostic Interview(ADI)の改訂版(ADI−R)のアルゴリズムをベースとして行った.ICD−10およびDSM−IVは,機能の3領域(相互的社会的関係,言語およびコミュニケーション,行動の反復性およびおきまりパターン)における行動アイテムスコアに基づく実際的な診断を可能にする.
保護者が把握していると思われる行動に焦点を置き,質問項目のデザインおよび選択に注意が払われた.専門家でなくても理解でき,推測による記載をなるべくしないですむようにした.なるべくシンプルになるようにし,あいまいな表現がないようにも注意した.ADI−Rに従い,質問項目は発達遅滞や発達障害よりも質的な逸脱に注目してデザインされ,4歳から5歳の時期に焦点が置かれた.それ以外は,年齢に関係のない質問が選択された.
このようにして,ASQはADI−Rに基づく40項目の質問からなり,説明しなくても親が理解できるように作られた.相互的社会的関係については,社会的な笑い,他の子どもたちに対する興味,他人をなぐさめる行為などの質問項目があり,言語とコミュニケーションについては,一般的なジェスチャー,相互的会話,お決まりの発声などの項目が含まれる.行動の反復パターンやお決まりパターンについては,制限された興味や尋常でない熱中などの項目がある.加えて,ASQは自傷行為や言語機能に関する質問項目がある.
2つのバージョンがデザインされ,一つは6歳より低年齢の対象者用で,もうひとつは6歳以上用である.異常行動があればスコアが1点加算され,なければスコアは0点とされる.言語レベルに関するアイテムは,合計スコアに含まれないため,言葉のある対象者のスコアの巾は,0から39点ということになる.言葉のない対象者については,異常言語のアイテムを適用することができないため,最高点は34点ということになる.ADI−Rにおいては,言葉のあるなしで異なるアルゴリズムが設定されているが,ASQでは,スクリーニング質問紙検査としてシンプルなシステムが望まれたため,言葉のあるなしに関係ない単一のバージョンが設定された.実際には,自閉症者の総スコアの平均値が,言葉のあるなしにかかわらず大まかにはほぼ同じで(23.13と20.49,62例と21例)あった.この差は有意ではあるが(p=0.03),カットオフ値を15に設定した場合のカットオフ値を上回るケースの割合は,言葉がある例で61/62,言葉がない例で20/21と差はなかった.
(方法)
対象者は,過去における研究に参加した200例で,その研究は,自閉症の家族遺伝研究,アスペルガー症候群または行為障害の青年例研究,脆弱X症候群またはRett症候群に関する研究,発達上の問題で受診した小児における自閉症の診断に関する研究などである.PDDは160例で,自閉症が83例,非典型的自閉症が49例,アスペルガー症候群が16例,脆弱X症候群が7例,Rett症候群が5例である.非PDDケースは40例で,行為障害が10例,特異的発達言語障害が7例,精神遅滞が15例,不安障害などが8例であった.予想どおりに,自閉症における性比(2.8:1)と,その他のPDDの性比(6.7:1)では男児が多く,非PDD群ではそれほどでもなかった(1.7:1).しかし,自閉症群であっても非PDD群でもASQスコアにおいては統計的に有意な性差がなく(自閉症群で25.2 v. 25.2,非PDD群で11.1 v. 11.3),性差については考慮する必要はなかった.他のPDD群では,男児のスコアが女児よりもより高かったが(19.9 v. 13.9),Rett症候群などは全例女児でありこの結果は予想されていた.
全ての対象者は以前ADI(77例)またはADI−R(123例)で評価を受けている.しかし,ほとんどのケースで,その評価は数年前のことであった.ADI−Rスコアは,ここではADIスコアに転換した.自閉症と非典型的自閉症の区別は,ADIアルゴリズム基準に基づいて行われた(臨床診断の取り決めは歴史的な変遷があるため).その他の診断は,臨床担当医の診断である.PDDと診断された140例のうち115例は臨床的診断で,このうち83例のみがADI基準を満たした.全てのケースでASQは,郵送で対象者に送られた.
デザイン:ASQの診断妥当性を評価するために4つのステップが設定された.まず,自閉症においてみられる3つの異常ドメイン(相互的社会的関係,コミュニケーション,反復性お決まり行動)の概念化を反映する鑑別をスケールが提供するかどうかを決定するために,因子分析が行われた.2番目に,それぞれのアイテムの組み合わせが,総ASQスコアとの関連や鑑別診断能力(PDDを非PDDから区別する程度)に注目して評価された.3番目に,ASQとADIの相関を計算した.4番目に,ASQが非PDDからPDDを区別する程度を検出するための検討を行った.これらの解析は,IQレベルによる影響を受けるかどうかをチェックするためにIQレベルによるサブグループに分けて繰り返して行われた.
(結果)
内的整合性:ASQの因子構造が検討された.39アイテムのための3因子および4因子分解評価は,4因子モデルの方がより意味があることを明らかにした.最大差回転による主要成分因子化は,4つの因子を支持し,この4因子はASQデータの総バリエーションの42.4%を説明した.そのうち,社会的関係因子が24.3%(固有ベクトル9.7),コミュニケーション因子が8.7%(固有ベクトル3.38),異常言語因子が5%(固有ベクトル1.94),お決まり行動因子が4.5%(固有ベクトル1.74)であった.総スケールに関するアルファ信頼係数は0.90で,それぞれの因子については,0.91,0.71,0.79, 0.67であった.それぞれのアイテムの総スコアに対する相関は,全て陽性で,多くはかなり相関していた(0.26−0.73,39項目のうち23項目が0.50以上).社会性関係因子は,社会性ドメインとかなり一致し,お決まり行動因子は反復性お決まり行動ドメインと一致していた.コミュニケーションドメインアイテムは,他の二つの因子にも分類される傾向があり,コミュニケーション障害を主に反映する因子は第3因子(異常言語因子)に,主に異常言語の側面を反映する因子は第4因子(お決まり行動因子)に含まれた.また,いくつかは第1因子(社会性関係因子)に含まれる.
妥当性:それぞれのアイテムがどの程度非PDDからPDDを区別することができるかを検討した.39アイテムのうち33アイテムでは,統計的有意な区別が可能であった.有意でないもののうち4つは,異常言語に関するアイテムであった(お決まり発声,不適切な質問,代名詞の逆使用,造語).これらの4アイテムは,非PDD群でも比較的高率に異常がみられ,総スコアとの相関はかなりあった(0.64,0.53,0.45,0.57).自傷と物に対する異常な執着の二つは,危険率7%レベルでのみ有意で,総スコアとの相関はそれほでではなかった(0.37,0.27).
ASQとADIの相関:ASQとADIの相関は,総スコアおよびADIのドメイン毎の総計(社会性,コミュニケーション,反復性行動)において計算された.相関係数は,ドメイン内とドメイン間の両方で,全ての比較において高度に有意であった.ASQの鑑別感度を評価した結果,ASQは精神遅滞を含む非PDDからPDDを区別する鑑別能力に優れ,同様に,自閉症と精神遅滞の区別,自閉症と精神遅滞以外の非PDDの区別にも有用であることが判明した.また,ASQは,自閉症とその他のPDDの区別にも有用ではあるが,かなりの重複があり,厳密な区別はできていない.危険率5%で鑑別能力が有意でなかった6つのアイテムをはずして,同じ検討を行った.鑑別妥当性は幾分上がったが,自閉症とその他のPDDの区別はかえって難しくなった.ASQの鑑別妥当性は,ADIの鑑別妥当性と比較され,ほぼ同等であった.各グループはIQが異なるために,ASQの鑑別診断能はIQの違いによるものである可能性もある.それを調べるために,IQレベルで分けて同じ検討が行われた.必然的に,データはいくつかの異なる研究から異なる目的のために集められており,年齢はばも異なっているため,IQスコアの検査法もいろいろである.学童以上の年齢では,Wechsler Performance Scaleの結果が入手可能であり,学童期前の子どもは,Raven's Matrices法などが使われていた.検査法の非単一性のためにIQ効果の詳細な検討は不可能であるが,大まかなIQサブグループの検討には問題ないと思われる.非自閉症群においては,ASQスコアはIQが70以上のサブグループにおいて最低値(8.39)を示し,シビアな精神遅滞のグループでは最高値(14.74)を示した.しかし,自閉症を含むPDDグループにおいては,IQレベルが異なってもASQスコアは同じであった.シビアな精神遅滞を含み,全てのIQサブグループで鑑別診断感度は優れており,IQが70以上のグループにおいて最も有意であった.
ASQドメインスコアによる区別:最終的に,ASQのそれぞれの行動ドメインが,総スコアと比較して,より良い鑑別診断指標となるかどうかを検討した.ASQのそれぞれのアイテムは,3つのキードメインに分類された.3つとも,非PDDからのPDD鑑別に関しては十分であったが,総スコアでの鑑別の方が優れていた(コミュニケーションドメインと反復性行動ドメインとの比較).反復行動ドメインだけでは,自閉症と精神遅滞の区別や,自閉症と自閉症以外のPDDの区別は困難であった.これらの結果から,最も有用な鑑別方法は総ASQスコアを使う方法であることが示された.
最も効果的な鑑別診断のためのカットオフポイント:総ASQスコアでの検討では,非PDD群からPDD群を鑑別するためには,15以上が標準的最適カットオフ値であることが示唆された.感度は0.85で,特異性は0.75であった.一般母集団サンプルには,他のカットオフ値が好ましいことも考えられ,目的の違い(例えばケース同定のためのスクリーニング v. ケース収集のためのスクリーニング)によっても適切なカットオフ値は異なるであろう.自閉症と精神遅滞のない他の群の鑑別に関しては,15以上をカットオフにした場合,感度は0.96で特異性は0.80であった.自閉症と精神遅滞群との鑑別に関しては,感度が0.96で特異性が0.67であった.
予想されるように,自閉症とその他のPDDを区別するためには,カットオフ値を22に設定する必要があり,この場合の感度は0.75で,特異性は 0.60であった.
(考察)
PDDのスクリーニング:今回の結果で,ASQがPDDの効果的なスクリーニング法であることが示された.個々に検討すると,39アイテムのうち33アイテムが有意な鑑別診断能を有し,多くのアイテムが総スコアとのかなりの相関を呈した.ASQ総スコアとADIアルゴリズムスコアの間の全体的な相関も高かった(0.712).PDDと他の状態を区別するために,総スコアは有効であり,これは,他の状態が精神遅滞を含んでいない場合に特に明瞭であったが,精神遅滞単独と比較しても総スコアは有用であった.これらの所見は,ASQが効果の高いスクリーニング法であることを結論づける.ASQの有用性は,多くはADI−Rを基盤にしたことに由来することが考えられる.
ASQとADI:ASQはADIとほぼ同等に鑑別手段として効果的であるが,自閉症と精神遅滞(PDDでない)を区別するためには,わずかにADIの方が優れている.本研究では多くの場合,表現が改善され関連領域をカバーできるようになったADI−Rではなく,改訂前のADIデータであった.また,全ケースでASQに解答した親は数年前にADIかADI−Rを一度経験している.厳格な妥当性検定のためには,ASQに続いてADIを行う研究が必要であろう.この種の唯一のデータは,ルーマニア人の孤児で,養子になった児童をサンプルとした非常に特別な研究結果のみである.しかし,その結果,ASQはこのようにさらに厳密な状況でも妥当な鑑別能力を提供することが示唆された.親が自閉症についてあまり詳しくない幼少の自閉症児は,今回のサンプルには含まれておらず,今後の課題である.評価者間の再現性,再テストによる再現性なども今後の課題である.ASQはスクリーニング法として有用であることが示されたにもかかわらず,他の質問紙法と同様,個々のレベルでの診断には不適切である.実際の診断のためには,実際の行動の詳細な記述が必要であり,行動の意味を臨床家が評価することができなければならない.また,構造化された質問における親のかってな行動解釈のみに依存するイエスかノーだけの答えだけでは不十分である.このためにはADI−Rが標準化されたインタビューを提供してくれる.診断のためには,また,社会的関係やコミュニケーションの場面における行動の直接的な観察が必要である.観察法としてはADOSが標準化された方法である.加えて,診断評価のためには,認知レベルの査定も必要とされる.
異なるサンプルにおけるASQの価値:ASQの鑑別感度は,使ったサンプルによる影響を受けるであろう.行為障害の小人数のグループを除いて,我々のサンプルの非PDD群は医師に紹介される前に自閉症か自閉症に関連する発達障害の可能性を考えらえてADIを受けている.精神遅滞のない非PDD群のASQスコアは11.2であり,非PDDの精神遅滞群ではASQスコアは12.8であった.幼少時に養子にだされたイギリスの子どものサンプルでは,ASQ平均スコアは5.2であり,はっきりと異なっている.また,我々のサンプルのうち,シビアな精神遅滞を伴った非自閉症児(6人)の平均ASQスコアは14.7であることも注目すべきである.このことは,このような症例の約半数がカットオフ値(15点)以上となってしまうことを意味している.また,ASQは,自閉症と自閉症以外のPDDとを区別するためには効果的でないことにも注意を要する.もちろん,このことは他の質問紙法や,最も効果的な診断基準においても同じことなのであり,今後の課題である.
異なる症候の診断的意義:我々の結果はまた,異なる行動側面の診断的価値についても情報を提供する.症候の3つの主ドメイン(社会的逸脱,コミュニケーション障害,反復性行動)のそれぞれが,PDDの鑑別に有用であることがクリアカットに示されたのである.しかし,最も有効な鑑別はこの3つのドメインをすべて含む総ASQスコアが提供した.コミュニケーションアイテムが3つの因子の中に含まれてしまっていることについては,議論が生じるであろう.いくつかのコミュニケーションアイテムは社会的逸脱因子に入っており,このことは,コミュニケーション異常は,社会的相互関係における問題に密接に関連していることを強調する.多くのコミュニケーションアイテムは,二番目の因子(コミュニケーション因子)に含まれているが,これらは,言語側面の質的異常に関連しており(儀式的言語や逆代名詞など),第3因子(異常言語因子)にも含まれるのである.このようなことは,単に,ASQにおけるこれらのアイテムの区別妥当性がpoorであることを反映しているにすぎないのかもしれない.反復行動のほとんどのアイテムは第4因子(お決まり行動因子)に含まれ,このアイテムでは相対的に鑑別診断能力は弱い.このことはADIやADOSと同じである.しかし,臨床的には,反復行動は,自閉症のキーとなる症候であり,このことはKannerによっても強調された.シビアな精神遅滞のある人々でも,非言語性知能が正常である人々でも,同等にうまくいく効果的な計測法を編み出すのは反復行動に関しては非常に困難である.いくつかの常同行動は,シビアな精神遅滞を持つ人々でもよくみられる症候であり,もちろん自閉症者のものとは質的に異なるのであるが,その差を質問項目のアイテムとして表現することは簡単ではない.たくさんの他の反復性行動が自閉症に特徴的であるが,このようなものの多くは,自閉症者の中でも頻度が高くない.多くの点で,最大の問題は,正常知能を持つ自閉症者における問題である.このような自閉症者におけるお決まり行動は,反復行動ではなく,むしろ興味のパターンが制限されていることであることが多いのである.しかし,ADI-Rと同様にASQは,制限された興味に関してはアイテムがたった一つである.正常の非言語知能を持つマイルドな自閉症者の反復行動を評価するためには,もっと良い方法を開発する必要がある.
(意義)
スクリーニング用質問紙法としてのASQの価値に関する所見は,以下のようにまとめることができる.4歳以上の選別されていない一般集団ににおいては,ASQスコアが15以上になることはほとんどない.従って,偽陽性はほとんどないことになる.逆に,自閉症者のほとんどはASQスコアが15以上であり,平均24.2であった.しかし,一部の自閉症者は15点付近の点数であり,カットオフ値を15点より上げると偽陰性が増加することになる.特異的な学習障害児や全般的な学習障害児のASQスコアは,一般集団の結果よりかなり高くなる.このことは,詳細な過去の研究が明らかにしたように,多くの学習障害児が,自閉症の診断基準は満たさないものの,自閉症の側面を持っており,PDDに近縁の状態であることを反映している.PDD群と非PDD群ではASQスコアはかなり違っているが,シビアな非自閉症的発達障害をもつ児の一部は,ASQスコアが15以上になってしまう.精神年齢が低くなればなるほど,偽陽性の可能性がでてくるのである.そうであっても,ASQは,全てのIQレベルにおいて,有意な鑑別診断能力を提供してくれることが判った.簡単に言えば,ASQは,4歳以上の子どもにおける非常に有効なスクリーニング法であるが,他の質問紙法と同様に,個々の診断のためのものではないのである.
ASQのアイテム
番号 | アイテム | 英文 | ADI アルゴリズム のドメイン | 4因子 分類 |
1 | 言語レベルについてのアイテム (点数に入れない) | |||
2 | 社会的なおしゃべり | Social chat | C | 2 |
3 | 会話 | Conversation | C | 2 |
4 | お決まりの発声 | Sereotyped utterances | C | 3 |
5 | 不適切な質問 | Inappropriate questions | C | 3 |
6 | 代名詞の逆使用 | Pronoun reversal | C | 3 |
7 | 造語 | Neologisms | C | 3 |
8 | 儀式的な言語 | Verbal rituals | R | 3 |
9 | 衝動性,儀式 | Compulsion and rituals | R | 4 |
10 | 不適切な表情 | Inappropriate facial expressions | S | 2 |
11 | クレーン現象 | Use of other's body to communicate | S | 4 |
12 | 尋常でない熱中 | Unusual preoccupations | R | 4 |
13 | 物の反復利用 | Repetitive use of objects | R | 4 |
14 | 制限された興味 | Circumscribed interests | R | 4 |
15 | 普通でない感覚的興味 | Unusual sensory interests | R | 4 |
16 | 手と指の常同運動 | Hand and finger mannerisms | R | 2 |
17 | 複雑な体の常同運動 | Complex body mannerisms | R | 4 |
18 | 自傷行為 | Self-injury | − | 1 |
19 | 物に対する普通でない執着 | Unusual attachment to objects | R | 4 |
20 | 友達 | Friends | S | 1 |
21 | 模倣行動 | Imitation | C | 1 |
22 | 興味を表現するために指差し | Pointing to express interest | C | 1 |
23 | ジェスチャー | Gestures | C | 1 |
24 | イエスという意味のうなずき | Nodding to mean 'yes' | C | 2 |
25 | ノーという意味の首振り | Head-shaking to mean 'no' | C | 2 |
26 | アイコンタクト | Eye gaze | S | 1 |
27 | あいそ笑い | Social smiling | S | 1 |
28 | 注意を示したり指し示したりする | Showing and directing attention | S | 1 |
29 | 共有することを申し出る | Offering to share | S | 1 |
30 | 楽しみを共有したがる | Seeking to share enjoyment | S | 1 |
31 | 慰めを提供する | Offering comfort | S | 1 |
32 | 社会的な交渉の質 | Quality of social overtures | S | 1 |
33 | 表情のはば | Range of facial expressions | S | 1 |
34 | ままごと遊び | Imitative social play | C | 1 |
35 | 想像的な遊び | Imaginative play | C | 1 |
36 | 子どもに対する興味 | Interest in children | S | 1 |
37 | 他の子どもからのアプローチに対する反応 | Response to other children's approaches | S | 1 |
38 | 声に対する注意 | Attention to voice | − | 1 |
39 | 同年齢の者との想像的な遊び | Imaginative play with peers | S | 1 |
40 | グループ遊び | Group play | S | 1 |