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腹話術は 子ども達を変える

2000年4月,Kawamatsu Tomoko(腹話術師)

私が 始めて 保母となったのは 今から 22年前
4歳児のクラスでした
37名の園児
ベテランの 保母が 担当でしたが
1人 手がかかる 自閉症の 男の子がいて
その子を主に見るという 障害児担当保母
という 名目での 就職でした

とは いっても 短大 出たて ホヤホヤの私
彼は 一向に 言うことを きいてくれず
途方にくれる毎日でした

大阪 阪急グランドビルにある”こどもの城”
へ 勉強に行ったり
障害児学習の 講座も よく 受けにいきました
新米の 私には 正直イライラすることも 多かった と記憶しています
また 担当なんだ という アセリにも 似た気持ちもありました

そんなある日 私は 覚えたての 腹話術で 彼に 接してみたのです
目が合わなかった彼でしたが 人形とは ちゃんと 目が合ったのです
”給食よー” とよんでも 一向に 砂場から離れなかった彼が
すーっと 保育室に 入ってきたのです

それから 人形は 手放せなくなりました

20歳の 成人式に 彼に 再会することが 出来ました
人形のことは 覚えていました

人形が しゃべる
それは 現実には ありえないことです
人と 接するとき 私たちは バリアを張って 身構えます
人形と 接するとき バリアは はる必要が ないし
張るヒマもないようです
伊地知さんの おっしゃられるように
視線は 他のものに いかず
人形そのものに 集約されます
そのことで 集中力が 高まり 反応が よくなるのかもわかりません

老人ホームへ行くと 痴呆の方に出会います
動かなかった手が 動いたり
表情に変化が 現れます
危篤の 女の子も 意識が戻り おしゃべりできました
養護学校へ行くと ”一緒に給食、食べよう” とか言われ
なかなか 帰してもらえません

お人形の持つ力に 年々 驚いている私です

地域の 保健所で1歳半検診があります
そこで 言葉の 遅れなど 気になる子ども達を 対象とした
子育てサークルが 主催されており
そこの スタッフとして しばらく(6年) 手伝っていました
時々来られる 児童相談所の方 心理判定員の方に
よく 言われました
腹話術は 子ども達の 表情を変える と、、、


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