Abstract Update
自閉症小脳でのアポトーシス異常?
ReelinとBcl-2の蛋白量解析
Fatemi SH, et al. Dysregulation of Reelin and Bcl-2 proteins in autistic
cerebellum. J Autism Dev Disord 31: 529-535, 2001.
自閉症は,シビアな神経発達障害であり,遺伝素因および環境要因の関与が想定されている.プルキンエ細胞の萎縮を含む小脳の病理異常が以前報告されており,我々は,細胞移動(cell
migration)と細胞死(apotosis)のメカニズムが観察されているプルキンエ細胞の異常を説明できるとする仮説をたてている.Reelinは,脳の正常の層化(layering)のために重要な分泌性糖蛋白である.Bcl-2は脳における細胞死(programmed
cell
death)のコントロールに関与している調節蛋白である.年齢,性,死後経過時間をマッチさせた自閉症者および健常コントロール者の小脳皮質をサンプルとし,SDSゲル電気泳動およびWesternブロット解析を行い,ReelinとBcl-2に対する特異的な抗体を反応させた.Reelinに相当する3つのバンドを定量評価すると,自閉症者ではコントロールに比べそれぞれ,43%,44%,44%減少していた.Bcl-2レベルの定量評価では,2つのバンドで,コントロール群に比べ,自閉症小脳では,34%と51%の減少がみられた.同じ小脳ホモジェネートのベータアクチンの量には有意な相違はなかった.Bcl-2の異常で,自閉症で観察される脳の構造的異常および行動学的異常のいくつかを説明できるかもしれない.
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