Music MIDI Music MIDI
Music MIDI Music MIDI Music MIDI
実技編〜 MIDIの実演 実技編〜 MIDIの実演 実技編〜 MIDIの実演
MIDIの実演をしてみましょう。このページでは実際の スタンダードMIDIファイル(SMF) を使ってMIDIで音が出る仕組みを解説し,どのようにデータを組み込んだらカッコいいノリが出せるかを究します。
実際に再生してみよう
では実際に音を出してみます。←左側にSMFを配置してみました。今アナタがお使いのPCがWindows,ブラウザがInternet Explorerであれば,Windows Media Playerの一部が画面上に表示されているはずです。また,別途MIDI再生用の プラグ・イン をブラウザにインストールしていれば,その再生用プラグ・インが起動して画面上に表示されています。
※ お使いのブラウザがNetscapeであれば,別途MIDI再生用プラグ・インをインストールしていないとMIDIは再生できません。

では再生してみましょう。左上にMedia Playerが表示されているなら,再生ボタン 再生ボタン をクリックしてみてください。その他のMIDI再生プラグ・インの場合はお使いのプラグ・インの再生ボタンをクリックしてください。ピアノの音で「ドレミファソラシド〜」と何回か聞こえるはずです。
※ 音が流れない人は,ここをクリックして下さい。

さて,このMIDIデータが再生された仕組みについて考えてみましょう。 SMFには,音に関する情報,MIDIメッセージ が収納されてあることは前ページで述べました。今,再生したSMFの中には,

  • 「ド」の音を ピアノの音で 一定の時間(ここでは8分音符) 一定の強さ(ここでは ベロシティ 80) で鳴らしなさい
  • 「レ」の音を ピアノの・・・(以下上と同じ)
  • 「ミ」の音を・・・
  • ・・・

というMIDIメッセージ群が順序よく格納されています。これらを順番に再生していくと,「ドレミファソラシド〜」というメロディとして聞こえるというワケなのです。

 
スタンダード MIDI ファイルの中身
SMFにはこのMIDIメッセージ,要するに「音の情報」が格納されているだけで,「音」は格納されていません。したがってファイル自体のサイズ(容量)は非常に軽いです。上記「ドレミファソラシド〜」のSMFもサイズはわずか414バイトしかありません。
SMFにより音が出るイメージ SMFにより音が出るイメージ
SMFにより音が出るイメージ SMFにより音が出るイメージ

このSMFを再生するためには,この中に格納されているMIDIメッセージを MIDI音源 に渡すことが必要です。MIDI音源は渡されたMIDIメッセージを1つずつ解析し,要求された音を再生します。これがSMFによって音が聞こえる基本のしくみとなっています。

よって前ページ「PCで必要なMIDIに関する機材」で説明したとおり,MIDIの再生には必ずMIDI音源が必要となってくるのです。

(左説明図中のMIDI音源は,Roland SC-8850です。)

ここまででSMFの概要をまとめてみると・・・

  • 中身はMIDIメッセージの集合体である。
  • 再生するには,専用のソフト及びMIDI音源が必要である。
まずはこの2点をしっかりと理解しておいてください。
 
 
ドラムのノリを考える ドラムのノリを考える ドラムのノリを考える
ノリを出すには・・・
この「ドレミファソラシド〜」に,ベースとドラムを加えてみたものが左のSMFです。上のSMFはピアノの音 1チャンネルしか使っていませんでしたが,このSMFはピアノ,ベース,ドラムと合計 3チャンネルを使用しています。つまり,このSMFには3人のプレイヤーが演奏をおこなっているのと一緒,というわけです。SMFは複数のパートを同時に再生することができます。 GM 規格で16パート,16人同時演奏がこのファイル1つで可能です。

ではここで1番の要,MIDI音源から出てくる音にノリを持たせて,本当に目の前でプレイヤーが演奏しているように聴かせるにはどうしたらいいかを考えてみましょう。まずノリといって一番重要なパートはドラム。このパートにメリハリがないと,全体が面白味の欠ける感じになっちゃいます。我が家にあるMIDI音源にバリバリのスーパー・ドラマーの代役をさせるにはどうしたらいいか?と考えると・・・

  • 一辺倒で平坦なノリでは無く,いろいろなタイミングにおいてアクセント(強弱)を持たせる。
  • 無機質な一定のテンポでは無く,走ったり,タメを意識したりして味を持たせる。(キレが悪くなっては台無しですが。(^^;
という風になります。

こういった点をデータとしてMIDIメッセージに組み込めば,ノリのあるリズムがMIDIでも再現できるはずです。早速比較実験してみましょう。

 
 
ベロシティによるノリの違い
ノリにおいて一番重要なことは,アクセント(音の強弱)です。アクセントを表す値を,MIDIでは 「ベロシティ」 と呼びます。このベロシティに変化をつけることによって,ノリがどのように変わるかを実演してみましょう。

A   B
 

まずAのデータ。これは各パーツのベロシティが全て均一になるように作成しています。いかにも機械的な,平坦なノリです。
Bのデータは,ベロシティを大げさに付けています。特に最後のスネア・フィルでその感じがわかると思います。このように,同じリズム・パターンでも, ベロシティの付け方でノリは全然変わってきます。

MIDIにデータを埋め込むにはある程度その元となる楽器の性質をわかっていなくてはいけません。「ここのベードラは裏打ちだからちょっと弱くネ」というふうに。もっとマニアックになってくると,「このメロディでの指使いはこうなるはずだから,この鍵盤は小指で押鍵だな。じゃ,ベロシティも若干弱めに」とか。まぁここまでは気にする必要もないかも・・・(笑)

また,平坦なノリ = ノリが悪い,というわけでも決してありません。←のSMFはダンス系のリズム・パターンを模したものですが,このテのリズムはベロシティにあまり変化をつけず,淡々としたノリで展開していくほうがクールな雰囲気を出せます。要は,自分がどのような音楽ジャンルのデータを作成したいか?をしっかりと冒頭に考えて作成することが必要です。

 
   
   
© Since 1996 Seiji. All Rights Reserved