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こわしてみました・オイルフィルター

ばっちいフィルター

汚れたエンジンオイルにどっぷり浸かっていたオイルフィルター、あまり素手では触りたくない代物です。エアクリーナー・エレメントと似たような形状をしているので、もっと頑丈に出来ているものかと思っていましたが、意外とヤワな造りでした。


フィルター部分を破ってみる

ラジオペンチで簡単に切り裂ける 内部の筒が露出 底にあるスプリング弁

フィルター自体は紙のような材質で、エアクリーナーなんかよりもずっと簡単に破れていきます。上下の金属板をパンチングメタルの筒でつないでいるように見えましたが、この筒は単に入れてあるだけ。フィルターを切り裂いただけで上下がバラバラになってしまいました。ここを高圧のオイルが流れるわけですが、エンジン内部でスプリングによってガッチリ固定されているから、別にこれでもいいのかもしれません。

底に見えるのがスプリング式の圧力弁で、フィルターのフタの真裏に位置します。なぜこんな弁があるのかはマニュアルにも記載されていませんが、オイル経路の図解を見てみると、経路の上流から一定の圧力がかかったとき開くようになっていますから、たとえばフィルターが汚れで詰まってオイルが流れにくくなった時、オイルの流れを止めないためにあるものと思われます。

鉄粉除去用マグネット

磁石の汚れ具合 大して付いていない

このフィルターは南海部品で売っているマグネット付きのもので、エンジン内の鉄粉を集める効果がある、と謳われているタイプ。そこで新品時と使い終わったときの磁石の様子を較べてみましたが、期待していたほどには付いていませんでした。指で表面をすくっても、汚れたオイルなのか鉄粉そのものなのか、よく分からない程度です。もっとも目で見てわかるような鉄粉がザラザラ付いてくるようでは別の意味で問題ですが・・

慣らし運転中の新車ならもっと多く付いたかもしれませんが、5万キロ近く走っている大古車ではこんなものでしょう。それとこのマグネットはフィルター内部からオイルが排出される出口のところに、それも後ろ向きに付いていますから、もし大きな鉄粉が流れてきたとしても先にフィルター側に捕らえられてしまう気がします。

磁石自体はけっこう強く、冷蔵庫にはりつけると指では取りにくいほどです。でも磁石として再利用するときはきれいに洗ってからでないと、冷蔵庫の壁に汚れたオイルのワッカが出来て家の人に怒られますよ(^^;)