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エアクリーナーを洗ってみました

エアクリーナー

初期型Bandit250のアキレス腱でもあるエアクリーナー・エレメント。年月の経過や走行距離によって汚れがひどくなると、てきめんエンジンの調子が落ちます。しかも乾式タイプなので、初期型400のように洗って再利用出来る湿式スポンジと違って汚れたら交換が基本。でも「明日ツーリングだからすぐ欲しい」なんて時に限って、お店に在庫がなかったりするものです。

そこでこの古く汚れたエアクリをなんとか再利用出来ないものでしょうか。よく見ると外枠はガッチリとした金属製で再利用するには強度的にも申し分なさそうです。それどころか逆にガッチリしすぎてて、中の不織布を何かの代替品に差し替えようにも分解は出来そうにありません。たっぷりの接着剤で鬼のように固めてあるのです。

というわけで、思いきってこのまま水と洗剤で洗ってみました。


必要なもの

古いエアクリーナーエレメント
5千〜1万キロくらいが使用限界の目安です。
10ミリのボックスレンチ
タンクを降ろすときに使います。
4ミリの六角レンチ
サイドカバーを外す用。シートの下にあるやつでいいです。
その他
プラスドライバー、バケツ、台所用洗剤など。

エアクリーナーを洗う

水をはって 洗剤を混ぜ 泡立てる

まずは汚れたエアクリを取り外します。今回使用するのはツーリングその他でたっぷり8千キロは走ったもので、実験台にはうってつけ。

バケツにエアクリを立てて入れ、水を張ります。今回は汚れが落ちやすいよう、ぬるま湯にしてみました。洗剤は台所にある食器用のやつを拝借し、軽く混ぜで泡立てます。

さて、あとはひたすら待つだけ。

汚れた水

結局ひと晩待ってしまいました。さて、エアクリはどうなっているでしょう?

バケツの中の水がほんのり薄黒くなって、確かに汚れは落ちているようです。もちろん濡れたままでは使えませんので、乾燥させなければなりません。早く試してみたいのは山々ですが、天日干しすると急激に乾燥して、もしかしたらフィルタが変形したり最悪破れたりする恐れもあるので、はやる気持ちをぐっと抑えて、じっくり陰干しにしました。


水気に注意

エアクリの枠自体の材質はさほど質のよくないスチールなので、洗った後はしっかり水気を切っておかないと、塗装されていない内側の底部分などに錆びが発生しやすくなります。

洗剤は台所の食器用やお風呂のボディソープが泡切れもよく、使いやすい印象です。バスマジックリンなどは油分を落とすには強力ですが、乾燥させてもヌルヌルがうまく取れないので、念入りにすすぎをやる必要があります。

乾燥後の比較

洗う前 洗った後

日陰で丸1日干し、ほぼ乾燥しました。指で触ったりつついてみましたが破れはなく、とりあえず成功のようです。暗い方が洗浄前、明るい方が洗浄後のフィルタ内部を写したもの。うっすらと外光が透けて見えるようになりました。

2005年4月15日追記 最近は時間のかかる陰干しはやめて、直射日光の下で思いきり天日干ししていますが、これでもまったく支障はないようです。

実際に使ってみて

さっそくバイクに取り付けて、軽く200キロほど走ってみました。結果はグッド。新品とじかに比較したわけではないですが、十分使用にたえる手応えです。しかしここまで読んでくれたあなたはきっとこう言うでしょう。

「今から洗ってたんじゃ明日のツーリングに間に合わないじゃんか!」

それはもっともです・・でも今までゴミになっていたエアクリが実用に耐える程度に復活してくれるのですから、これからは使い古しも捨てずに取っておいて、ヒマを見つけてまとめ洗いしておけば、いざという時りっぱに役立つはずです。家庭ゴミの減量にも繋がりますしね。

しかしもちろん正規の使い方ではありませんし、耐久性や集塵性能には多少不安も残りますので、新品をとりよせる間のつなぎとして使うくらいが無難かもしれません。