の幸ちゃん

『新潟焼酎事情』
 新潟は旨い米が獲れるので、日本酒の種類が多い。超辛口を見つけて年末・年始はそればかり飲んでいた。探せば米焼酎も有ってお湯割りにした時、日本酒みたいな味になる。今、「行方」(いくかた)と云う銘柄を探している。居酒屋で飲んだが、どこの酒屋にも売ってないのだ。製造会社名は判っているので、電話の104で訪ねてみようかと考えている。GWにでも?
 昔は鹿児島の芋焼酎ばかり飲んでいたけど、芋でも甲類乙類混和の焼酎も有り、深みが有って旨い物を見つけた。製造会社は長野県だの京都府の物だが、融雪水か?水が旨いから良い焼酎が出来るのかも。(四月)
―冬時間なのだろうか?今、住んでいる宿では朝、6時30分と昼は11時30分、夕方は又18時30分に村の時報が鳴る。以前の海に近い宿と違って、山間部に近い村なので、生活リズムも違う様だ。ただし、現場へは車で10分位で出勤できるので、朝、ゆっくり寝ていられる。食事は以前の宿の方が良かったかナ?こちらは肉系が多くて、高血圧の私には合わない。益々、コンビニ等で生野菜系を買って来てしまう。
☆出張先で会った人々
A・福島県出身のW君は21歳。事務所でのミーティングで隣に座ったので色々、話しかけてみると、田舎でバンドを組んでいて、彼はドラムを叩いているとの事。
 ポップス、ロック等を演奏するとか。一回彼らの演奏も見てみたい気分。現場も一緒にならず、ナカナカ話せなかったが、やんわりと意気投合しつつ有る。
 結果はいずれ、又…。
B・事務所で昼の弁当屋さんが味噌汁のインスタントパックを持参して来るが、その味を好きになれない人は、自前で購入している。私も「減塩」だの、ふりかけ等、道の駅で珍しいものを見つけては事務所のテーブルにストックして有る。
 味噌汁の具だの「野沢菜」系だの、珍しい物ばかり置いて有るので、周囲の人々が、ランチタイムに集まって来る。一つのコミュニケーションと思い、私は拒否しない。同じ仕事仲間だ。出張が終われば離れ離れになるかも知れぬが、今は同じ穴のムジナか?皆、仲良くなりつつ有る。
 私の頭を叩く人も居なくなった。かえって、気持ち良いとスキンヘッドの少し伸びた毛のゾリゾリ感を楽しんでタッチする人が多くなって来た。 (平成21年四月)
―この街で太陽は沈んで行くけど、次の街では朝日となって照らすのだ。太陽は常に地球に恵みを与え続けるのだ。(四月)
『遂に愛車が…』
 鹿児島から、福井〜北海道〜新潟と乗り回して来た愛車のブレーキがダメになってしまった。新潟で雪の中を走れば融雪剤を浴びて、黄砂は降るし、平成五年物の私の愛車も遂にダウン。ブレーキシューはサビ付いて、パッドも無くなってしまい、金属同志がこすれ合う事に。急遽、整備会社へ一時、お蔵入り。修理代は五万円に。あ〜あ、GWに予定していた秋田、男鹿半島への旅も中止。静かに宿での焼酎祭りと決め込んでしまった。
 だが、アキラめられないGW初日。ひょう湖(=新潟唯一の観光湖)に写真撮りに行きたく、出発。が、しかし道を間違えて、辿り着けず、そのまま新潟駅に着いてしまった。デパート「伊勢丹」で「北海道展」を開催していたのを思い出し、立ち寄ろうと決意。一年前、出張で来た時、見つけたが記憶もおぼろ気。見つからぬまま、帰りの途中の競輪場へ。駐車場は超満車。端っ子から会場迄、歩くのも大変そう。一攫千金の夢も棄て、帰途の道へ。道の駅、温泉も駐車場一杯々々。GWは、どこへ行っても車と人を見に行く様な物。諦めて帰宅を決意。
『B2映画で焼酎飲んで・・・』
 宿のTVではB2で「衛生映画放送」をやっていた。午後1時から3本立て。「子供の日」も近かったので、子供同士の友情、子供と両親、子供と動物をテーマにした物が多かった。自分も犬に育てられた様な気がしていたので、死去した愛犬を思い出し、涙ながらに鑑賞した。
『安間さんからの手紙で』(気持ちさえ気合が入っていれば、いい事が多くなると思いますから、あくまでも明るく幸ちゃんらしく生きて下さい)と書いて有った。その結果なのだろうか?次の様な変化が有りました。
@「タバコ一本呉れ」とか言う人間が居る事も書きましたネ。体調が悪い、腰が痛いと休む人が居て、会社は別だけど、同じ宿に棲んでいる。おかゆや、食堂まで行かなくとも済む様な簡単メニューを届けたら、気に入って貰って(?)、今、すっごく仲良くしています。最初の頃は荒々しい感じでしたが、人間、目を見れば判るのですヨネ。今まで知り合った人間と一緒で(どうせ、感謝する気も無いかも)と思っていたら、何かと、おすそ分けもしてくれて…。私も温泉に行ったら土産を買って来る様になった。
A現場事務所に60人位の職員がおり、友達になってみたいナ、話しかけてみたいな的人間も居るのだけど、現場が一緒にならないと、ナカナカ近付けなくて、ヘルメットに書いたネームで、名前も覚えて行くのだけど。顔は知ってても名前が判らない。性格も判らないから、日頃の挨拶はしても、会話はしない状態が続いていた。―だが、事務所で色々な討論会が続き、色々な人々とスクランブルで話せる機会が有って、気心が知れた人と友達の輪(?)がグ〜ンと拡がって、今まで話さなかった人とも話せて、皆が私の周りに集まって来ます。テーブル中央に有る味噌汁の具をランチタイムに貰いに来る人も増えて来つつ有る。ジュースを呉れたり、GWに田舎に帰った人が土産を買って来て呉れます。―挨拶しても返して来れない人が、向こうから話しかけて来る様になった。嬉しい事なのかナ?!


 東京花便り その四 
           斉田 万吉


 六月十一日に関東から東北まで梅雨に入ったと報告され、梅雨のない北海道を除いて、日本列島はしばらくうっとうしい日が続くものと思われます。
この時季の花といえば、アジサイとハナショウブが東西の横綱を競っているところでしょうが、雨に濡れて映えるのはアジサイのほうが勝ると思っています。
アジサイは日本原産で、多くの花言葉がありますが「七変化」と言われるところから「移ろ気」というのが代表的です。花の色は土壌の酸とアルカリの度合いで変わり、酸性度が高いほど青くなります。鉢植えの花が終わった後、地植えにしたら翌年には花の色が変わったというのはよくある話です。
 私たちが花として愛でている部分は、花びらではなく蕚(がく・うてな)と呼ばれる部分で、その中にある芯のようなものが本当の花です。
 今回訪ねたのは、文京あじさい祭りが行われていた「白山神社」で、その名のとおり文京区白山にあり、巣鴨方面から皇居まで白山通りと呼ばれるのは、この神社に由来しています。
都営三田線「白山」から参道となっていて、南北線「本駒込」からも三分も歩けば参道にたどり着きます。下町色の濃いところで、白山向丘商店街や京華通り商店街には懐かしい総菜屋や玩具屋などがあり風情ある町並みです。付近の地名に本郷や小石川があると聞いただけで江戸の香りが漂います。
 創建は天暦二年(九四八年)と古く、五代将軍綱吉とその母桂昌院の崇敬を受けて以来、代々徳川将軍家信仰の由緒ある神社だそうです。
 参道、境内、隣接する白山公園に、三千株のアジサイが咲き誇っていました。
境内も社殿もこじんまりとしているのですが、歯痛の神様として有名で、祭りの最中に歯ブラシの供養が行われるというのが興味を引きました。他にも縁結び、恋愛成就のご利益があると紹介されています。
 摂末社として関東松尾神社というお酒の神様までありました。こちらの方のご利益には是非すがりたいものだと思い、しっかりとお参りしてきました。

 捩(ねじ)花や行くも戻るも狭き庭  竹帚                              



   101

山川特設市場「活(い)お海道」に
朝飯食べに行っみやんせ

     
 最近早起きして朝飯食べに山川まで行くことが多くなりました。7:00開店。ほとんど一番乗り。家から車でゆっくり15分。山川港を眼下に、遠く佐多岬や錦江湾の入り口を通過する船舶を眺めながら、今日の予定をカミさんと話す。なぜそんなに行くのかって?もちろん旨いからです。それから安い。厨房の方々の意気もいい。それからなんたって、一面ガラス張りの窓から見える、山川港外輪の山並みがいい。朝日に映えて様々に変化する緑が心地よい。山川造船所の数基のクレーンも絵になっている。目の前の突堤で数人の釣り人がアジを釣っていたり、外洋ボートを係留しているボートマンが散歩していたりする。
「今日も一日元気に張り切って行こう!」と開店前の掃除に忙しい店長さんに「おはようございます」と挨拶。一直線に食堂「鶴の港」(空から見ると鶴が羽を広げているように見える)に向かう。レジでニコニコと迎えてくれるお姉さんに2人分1000円を渡し、いざ、これでもかと食べ物が並ぶ長テーブルへ。と言っても、中身はそんなに変わらず、毎回同じものが並んでいるのですが、こちらは毎回気持新鮮。
大皿を1枚取ってまずカミさんの分をのせていく。2種の焼き魚をそれぞれ1枚。カツオの腹側の揚げ物(無塩でうまい)、赤ちゃんの手ほどのオムレツにトマトケチャップをかけ、白身魚のフライにタルタルソースをかけ、その上からキャベツの千切りをたっぷりのせる。切りトマトも添える。さらに揚げたてのつけあげ、ウインナー、もはや皿にのせるところとてないが、サトイモ、タケノコ、シイタケ、ニンジンなどの煮物を端っこから押し込む。さらにヒジキや煮コンブ、山川漬け、梅干しなどこれでもかとのせる。パックになった納豆を右手に持って、カミさんの陣取ったテーブルへ。その頃、常連さんお一人隣の席へ。「おはようございます。今日も早いですね」
さて、次いでご飯をよそい、味噌汁を椀へ。飽きもせずここに来るもう一つの理由は味噌汁にもある。豆腐、あげ豆腐、ワカメがたっぷり入ったコクのある汁に、刻みネギと生ワカメをたっぷり入れる。「そりゃあんた入れすぎだ」と言われる前にそれらを入れちゃう。景色を眺めながらいただく贅沢な朝食。否、もう昼食にまでなっちゃいます。「ヤッテヤロウジャナイカ」などと日頃思いもしない言葉が浮かんでくる始末。この上とんでもないことなのですが、本格コーヒーまでいただけます。食後の一杯がなんとも心に沁みます。とまあ、いかがです。その気になりましたか。百聞は一食に如かず。是非行かれてみてください。食事が終わった頃には名物野菜売りのおじさんも出店にすでにお出ましで、おまけしてくれること請け合いです。


 ある回想(4) アイ・アイ

ところでその当時、なぜ我々新人社員が船員籍で事務員として乗船する必要があったかといいますと、戦後15年経った昭和35年当時でも米国に於ける対日感情はかならずしも良好とはいえず、日本船の代理店を引き受けてくれる会社が少なく、そのネットワークが完成していなかったのです。従って若手社員が事務長を補佐し、日本(横浜)を出て航海中に米国入港書類、積荷に関する通関書類等を、最初の港(この場合はシスコ港)迄の12日間に作成し提出しなければならないのです。米国の規則では、外国からの貨物はファーストポートで総ての貨物の通関を切らねばならないことになっており、その後は全積荷は内貨(国内貨物)扱いとなるのです。
大体において、北太平洋は荒れますので、荒天下でタイプを打つのは至難の業ですし、今のようなコピー機はなく色鉛筆(ヘクトペンシル)で描いた図面をこんにゃく版(ゼラチンのシート)に転写したものを一枚ずつ(版画のように)刷り上げる作業など、不眠不休の連続となりますので、シスコに着くころは目のふちに隈ができます。
ただその後は、内貨扱いですから楽なものです、港、港で上陸し市内見物は可能でした。但し、当時は外貨割り当ての時代で使えるドルはほんの数ドル、上陸範囲も規制されていましたので街をぶらぶらしホットドッグを食べる程度でした。もっとも私は趣味でジャズのレコードを集めていましたので、これにほとんど使いました。(話が脱線しました)。その後、代理店の整備は急速に進み、3年後には若手の事務員の殆どは内勤(陸勤)となりました。同時並行的に、事務機器の革新整備、通信機器や航海機器の進歩発展は目を見張るものがあり、当初は士官・一般船員合わせて60名程乗り組んでいましたが、急速に定員削減が進みました。現在は大型船でも10名程度で運航可能だそうですが、あまりに人が減って、例えば食事時に顔を会わせる数が2―3人となってしまうと、精神的におかしくなるそうです。
航海中は4時間ごとに当直に立つ人々がいますから、必ず相当の人数は寝ていることになります。従って、機械化、ロボット化が進んだからと言って、一定の人数以上にやみくもには人減らしは出来ないそうです。
話題を替えますと、船乗りの生活風俗には帆船時代の名残りが色濃く残っています。マドロスさんといえば、演歌の台詞ではありませんが、港の酒場は定番ですが、これは帆船時代には出帆する港で必要な数の船乗りを雇い入れ、航海が終わるとそこの港で降ろされる、降ろされた船乗りは安酒場にたむろして、次の声が掛かるのを待つという生活だったのです。現代の船乗りも仮に横浜で乗船し一年間の乗船勤務を終え神戸で下船し休暇を取るとしますと、横浜で乗った日を”雇い入れ”とし神戸で下船した日が”雇い止め”となりこれを各々の海運局に届け出るのですが、これも事務員の仕事でした。
この日付けでもって、乗船手当て、航海日当を計算し固定給に加算支給されることになります。従って船乗りは乗らないと稼ぎにならない仕組みです。
海上保険の発祥の地はロンドンのコーヒー店として、港の安酒場も当時は重要な職業安定所であったのです。もっとも今もって酒場はその重要性を失ってはいませんが。・・・・


  

 佐々木譲の「警官の血」を読んだ。三代続く警察官の物語で、それぞれの生き様が書かれている。警察官のことが少し解った気がしたし、苦労も解った気がした。
 寝る時に考えた。良い本だったのに、昔ほど感動しなかったような気がした。そういえば、あんなに好きな映画も昔ほど・・・。知らない内に寝てしまった。
 次の夜も考えた。一つの結論を出した。年を取ったのだ。どんな生き方が良いのかを余り考えなくなったのだと。
 何日かした「どんぐりコマ回し大会」の夜に、又、考えた。最初はそんなでなかった子供達が途中から目を輝かして楽しんでいたし、一緒に来た親も夢中になっていた。
 二つ目の結論を出した。
 明日からは本能むき出しの生き方をしようと。





 指宿高校が樟南高校に惜敗したり、皆既日食では曇りだったりと残念でしたが、浮来亭は原稿が増え、嬉しい限りです。もっと増えるともっと嬉しいです。待ってます。




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