脂肪酸


脂肪酸の系列 二重結合の場所で系列が分かれる。
飽和脂肪酸
オレイン酸
(n-9系列)
リノール酸
(n-6系列)
α-リノレン酸
(n-3系列)
名称 構造式 作用・特徴
飽和脂肪酸 体内コレステロールの増加。
中性脂肪の増加。
血小板の凝集と血液粘度の増加。
陸上動物の脂肪に多く含まれる。
過剰にとると動脈硬化や原因となり、脳卒中、狭心症心筋梗塞等の危険性がある。
肉の脂肪に多い パルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸
乳製品に多い 酪酸
やし油に含まれる ラウリン酸
オレイン酸 n-9系列 血中コレステロールの減少。
胃酸の分泌の調整。
腸を滑らかにし、腸の運動亢進。
酸化しにくく、加熱する料理にも向いている。。
過剰に摂るとエネルギー過剰に。
多含有食品 オリーブ油、ナッツやアーモンド、落花生
リノール酸 n-6系列 γ-リノレン酸、ジホモ・γ-リノレン酸、アラキドン酸の合成。
血中コレステロール値を下げる。
血圧を下げる。酸化されやすい。
α-リノレン酸のEPA、DHAへの変換阻止。
過剰にとると、ガン、アレルギー症状、心臓疾患、老化等の促進。免疫力抑制。病気に対する抵抗力を弱める。
多含有食品 紅花油、ひまわり油、大豆油、コーン油
α-リノレン酸 n-3系列 EPA、DHAの合成。
がん細胞の増殖を抑制。
血圧を下げる。
血栓の解消と血流を改善。
過剰による高カロリーに注意!
※非常に酸化しやすく、加熱する料理はさけるべし。
多含有食品 しそ油、えごま油、あまに油
γ-リノレン酸
(ビタミンF)
n-6系列 血糖を下げる。血圧を下げる。
血中コレステロール値を下げる。
血栓の解消と血流の改善。
ジ・ホモγ-リノレン酸やアラキドン酸、プロスタグランジンの材料になる。
過剰による高カロリーに注意!
多含有食品 母乳、月見草油
アラキドン酸
(ビタミンF)
n-6系列 免疫系の機能を調節し、全身の様々な症状を予防、改善する。
血圧を調整する。
プロスタグランジンに変化する。
過剰症は動脈硬化、高血圧、心不全、脂肪肝、慢性の炎症、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎
多含有食品 レバー(牛、豚、鶏)、卵(卵白)、サザエ、アワビ
EPA
(エイコサペンタエン酸)
n-3系列 血小板の凝集の抑制。
血栓の溶解。血管拡張。
悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。
血液中の中性脂肪を減らす。
抗がん効果がある。
アラキドン酸の作用を抑制する。
過剰症=血液の凝集を抑制するため、出血が止まりにくくなる。
多含有食品 脂肪の多い青魚(鰯、サンマ、鯖等)
DHA
(ドコサヘキサエン酸)
n-3系列 悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。
脳・神経組織の機能に関与。
血小板の凝集抑制。
血圧の降下。
血中の中性脂肪の減少。
炎症の抑制。抗腫瘍効果。
アラキドン酸の作用の抑制。
過剰症=血液の凝集を抑制するため、出血が止まりにくくなる。
多含有食品 脂肪の多い青魚(鮪、鰤、鯖等)、鰻
コレステロール 遊離脂肪酸 細胞膜の原料。
副腎皮質ホルモンを合成。
胆汁酸の原料。太陽光線により、前ビタミンD物質を合成。
過剰症=血中コレステロール増加による、高コレステロール血症、高脂血症、動脈硬化。
脳卒中、狭心症、心筋梗塞に進む可能性あり。
多含有食品 イカ、卵黄、鰻、鶏レバー