八千代


         (株)西平本家   奄美市古田町21−25
                   Tel  0997−52−0059
          ゲットした日 : 平成17年6月11日 

八千代  
  夏によく合う黒糖焼酎をレポートしようと、昨年6月にドルフィンポートの薩摩焼酎蔵でこの焼酎を購入した。以来、ずっと酎飲感を下書きしたままだったのだが、ホームページビルダーを開くと途端に指が動かなくなるのである。ゴルフではイップスという、極度の緊張でパットが出来ない症状があるが、まさしく更新イップスだったのでは愚考している。(^_^;)

  奄美市は平成18年3月20日旧名瀬市、旧住用村及び旧笠利町が合併して出来た町である。もちろん奄美群島の文化経済の中心地はもちろんのこと、屋仁川という県下有数の飲み屋街を有し、ノンゴロが一度は訪れたいと妄想を掻き立てる南国の楽園でもある。(^_^;)

  西平本家は昭和2年の創業以来カメ仕込みを伝承している老舗である。銘柄名「八千代」は創業者の母親の名前らしく、恐らくこの銘柄が幾多の苦難の歴史を乗り越えてきたのであろう。 アルコール度数30度の伝統的黒糖焼酎で一升瓶の他に5合瓶もある。

  生で飲んでみた。黒糖独特の甘く魅惑的な薫りである。柔らかく滑らかな舌触りは30度のアルコール度数を感じさせないほどの軽快な飲み口となっている。
  ロックにして冷やすとさっぱり感は倍増し、益々口当たりが良くなる。
  5:5程度のお湯割りにしてみた。甘美な薫りが立つ。さっぱりとした甘味が舌上を広がり、コク深い後味が口腔内に残響する。平坦ではなく厚みのある味わいである。
  禁断の生の燗付けをしてみた。(^^ゞ 言葉が出ないほど旨い!解析的な言質は受け付けないほどの圧倒的存在感である。嚥下後に口から吐き出されるバックファイヤーも、肉体労働後のダイヤメの達成感に通じるようである。

  さっぱりとして飲みやすい焼酎ながら芯の太さを感じさせる逸品である。特にお湯割りで飲んだときの意外なほどの飲み応えある厚みは瞠目ものであり、芋焼酎と較べても甲乙付けがたいと感じた。これだけは慣れの差としか言いようがないのである。 
 以前、奄美の人々は黒糖焼酎を生のままヤカンで直燗して飲むのが一般的と聞き、その無謀なアルコール耐性の強烈さに畏怖の念を抱いていたのだが、この焼酎ならば平均的薩摩人である愚生でもかかる病的奇習を受け入れられるかも知れない。(^_^;)
 
  
                平成18年5月29日記載