鷲尾


          田村合名会社  揖宿郡山川町成川7351−2
                      Tel  0993−34−0057
          ゲットした日 : 平成13年3月2日 

 
鷲尾
  焼酎伝道師の集い第4夜マルダイさんが新しく入った商品だけど、味わってみてくれと持ってきたのが、この「鷲尾」である。
  最近に芋焼酎には珍しい黄麹で、田村商店得意のカメ壺仕込みと来れば、かなり期待の持てる焼酎と言えよう。
  最初に生でテイスティングしたのだが、あっさりしてクセがなく飲みやすい等評価が高かった。 
  さらに5:5で割水したものを、お風呂温度よりちょっと高めに燗をして頂いたのだが、生で飲んだとき感じたようにあっさりしてクセがなく、ネイティブ薩摩人には今一つパンチが足りないとの意見が多かった。
  3合ほど残った物を持ち帰り、再度確認をしてみた。
  生で飲んでみると、薫りも良く、軽快で爽やかな甘さ。 含み香も軽やかで全く嫌な味を感じない。極めて飲みやすい。
  ロックにして飲むと、口の中で奥行きのある甘味が急速に広がり、後味にも余韻を感じる。「むっ、これ本当に芋焼酎?」と言いたくなる位斬新で飲みやすい。 そして氷が溶け、アルコール濃度が薄くなってもしっかりとした骨格を保っており旨い。秀逸である。
  お湯割りにすると、喉の奥にさっと入っていくような軽快な味わいで、後味も極めて爽やかである。 料理を選ばないような味わいなのだろう。 我々ネィティブな薩摩人からするとお湯割りの味わいがあまりにも淡麗過ぎて、少々物足りないと感じるが、初めての人にとっては飲みやすいのではないだろうか。
  同じ黄麹造りの「一どん」に風味は似ている気がするのだが、「一どん」の放つ芋らしい華やかさとは異なり、全体的に見ると芋の持つ風味はそのままにしながらも、軽快な爽やかさがこの焼酎の持ち味のように感じる。 特に生やロックで飲んだ感じは、今までの芋焼酎の常識を凌駕しており秀逸極まりない。 贔屓目を差し引いても麦や米などより遙かに飲みやすく感じる。
 
                         平成13年3月23日記載