我は海の子


          薩摩酒造(株)    枕崎市立神本町26
                   Tel  0993−72−1231
          ゲットした日 : 平成13年8月10日 

  
我は海の子
  薩摩酒造が平成13年8月1日新しい焼酎を出した。 その名も「さつま白波」のCMのBGMでお馴染みの「我は海の子」である。 最近TVではスカパーの野球しか観ていないので、この製品に関してどの様なCMを流しているのかは定かではないが、確か「海からの贈り物」と言うキャッチコピーだったように思う。

  この焼酎は枕崎で所用のあった友人がわざわざ明治蔵まで出かけ、帰途届けてくれたものである。
  青海原を思わせるコバルトブルーのビンとさざ波立つ海面と深海をイメージしたラベルが古典的焼酎の概念を超えたように斬新で美しい。
  アルコール度数は25度。 目下4合瓶だけの発売らしい。

  この焼酎のセールスポイントは海洋酵母海洋深層水である。
海洋酵母は海草が生い茂る入り江などの好条件の環境下(酸素が豊富と言うことか?)にしか存在しない大変稀少なものらしく、焼酎造りに最も適したものを選抜して使用しているらしい。 と言っても三共(株)の登録商標と記載しているので、これを使用したのだろう。(^_^;) 
  酵母に関して復習すると、1次仕込みの時、米麹、水と供に加えられるのが酵母で、麹により澱粉から分解されたブドウ糖を嫌気的条件下(酸素が少ないと言うこと。解糖系と呼ばれる)でアルコールに変える(アルコール発酵)役割を担う。 柔らかな香りと爽やかな甘味を引き出す特長があると箱に記載されている。
我は海の子とニガゴイ  次に海洋深層水であるが、水深200m以上の深海を回遊している海水で、清浄で熟成性があり、ミネラル分を豊富に含んでいるらしく、最近ミネラルウォーターや発泡酒に使用され脚光を浴びている。 ただ、この水は割り水に使用したのだろうか? 確か焼酎の水は軟水の方が良かったような・・・(-_-?)

  生で飲んでみた。 薫りはあまり強く感じないが、さっぱりとした味わいに奥行きとコクがあり甘味が引き立っている。 何か後を引くような独特の味わいで、そのまま十分に楽しめる。
  ロックにすると生の味わいそのままに飲みやすくなるが、普通の焼酎とは少し違いなんだかクセになりそうな感じである。
  あらかじめ数日前に5:5程度に割り水したものを黒ヂョカで燗付けすると、甘味がより一層引き立つ。 スッキリした独特の味わいである。

  この焼酎はパッケージやビジュアルな4合瓶そして爽やかな味わいから察するに、おそらく今まで芋焼酎に見向きもしなかったカジュアル層?を対象にしているのだろう。  そしてロックで飲むことを製品のコンセプトにしているような気がする。 しかしながら、芋という出所を何ら隠蔽することなく、持てる個性を抹殺することなく、芋焼酎の新しい方向性の一つを示しており、試みとしては斬新で面白い存在である。 
  この焼酎には焼き肉の様に比較的脂っこいものが良く合うし、どの様な飲み方でも旨い。 そして何か普通とは大いに違うのである。 何なのだろうと思い煩っていたら、カミさんが「潮の香りじゃないの!」と言い放った。(^_^;)

   
                          平成13年9月12日記載