紫美
雲海酒造(株)鹿児島工場(旧新屋酒造)
出水市鯖淵532−1
Tel 0996−62−0043
ゲットした日:平成11年10月
新屋酒造は創業98年の老舗で、主要銘柄「泉の誉」は出水地方ではもっとも飲まれている焼酎の一つである。
この「紫美」という焼酎も、鹿児島の行きつけの店の頒布会で仕入れた物である。
仕込み水、及び割り水共に北薩の名峰紫美山系の花崗岩層から侵出してくる名水を使用し、昔ながらのかめ壺仕込みを行った上、木製蒸留機を使用して作られている。
本格的な芋焼酎への並々ならぬ意欲を感じさせる逸品である。
味わいは豊かな甘みを持ち、生で飲んでも、お湯割りで飲んでもまろやかで旨い。子供の頃感じた芋焼酎の陶酔的な臭いがするので、私はどちらかというとお湯割りの方が好きである。
ところが、今朝(平成12年2月3日)の朝刊に、新屋酒造が宮崎の蕎麦焼酎最大手の雲海酒造に吸収合併されるという記事が載っていた。後継者が女性で力量の問題?(男も女も変わらないとは思うのだが・・・)とか、色々の難題があるように記載されていたが、鹿児島の誇りをまた一つ失うような悲しい事件である。いわば芋が麦に負けたというか、日産自動車がルノーの傘下に入ったというような強い衝撃を受けた。
今後、「泉の誉」は造り続けるそうだが、主要製品は季節に関係なく大量生産できる麦焼酎らしい。
この事件で芋焼酎はまだまだ全国的にはマイナーで消費も限られ鹿児島県限定でしか商売にならないと言うことを実感させられた。
やはり私たちが芋焼酎伝道師になって、芋焼酎の良さをアピールしていかなければと決意を新たにした次第である。