薩摩乃薫 

                        
 田村(名)    揖宿郡山川町成川7351−2
    Tel  0993−34−0057
      ゲットした日 : 平成14年5月25日
                     

薩摩乃薫    
  6月9日に行われた「蔵元さんと地焼酎を語る会」の入場券購入の為久しぶりにコセド酒店を訪れた。 毎度の事ながらこの店の品揃えには圧倒されてしまう。 鹿児島・宮崎の地焼酎はほとんど網羅されているのではと思われる程なので、購入に関しては常にあれこれと逡巡し、さらに試飲コーナーも充実しているので軟弱小心者には尚更迷いが生じてしまうのである。(^_^;)

  しかし、この日は焼酎台帳珠玉のコンテンツリレーインタビューに於ける田村(名)社長桑鶴さん「白麹の焼酎も又おいしいですよね。だから白麹って言うのは、ほんとに焼酎が好きな人が飲む焼酎だっていいますよね。白麹っていうのはこれ(純黒)を二杯飲むときはこっちを一杯飲む方がいいと、焼酎の飲み手の方はねこれ(純黒)ではおさまらないんですって。なんかもう一杯というとき、これ(白麹)をのんだら、納得するわけです。」と言う発言に、目指すべきターゲットはこの「薩摩乃薫」に決定していたのである。 これで「純黒」「鷲尾」と田村(名)の黒麹白麹黄麹の焼酎飲査完了の栄に浴することになる。(^_^;)

  ラベルは長崎鼻から眺めた開聞岳が描かれ、伝統的で如何にも地焼酎らしさが漂う秀逸なものである。 そう言えばリレーインタビューで、桑鶴さんは開聞町川尻集落の漁師さん達に愛飲されていると言っていたが、ラベルの右側に描かれている海岸線は川尻集落であり、「おいどんたっが焼酎」と言う地域愛を否が応にも掻き立てる構図は地焼酎の鏡と言えよう。 一次仕込みはカメ仕込み。 アルコール度数25度。 一升瓶の他に五合瓶もあるはず。(^_^;)

  生で飲んでみた。 柔らかい芳香と甘味が引き立つ。 ふくよかで円熟の味わいは芋の旨味がしっかりと感じられる。 これは生でもゴイゴイ行きそうな危なさがある。(^_^;)
  ロックにすると、爽やかさが前面に出て飲み易くはなるが、生の味わいが若干損なわれるような気がする。
  5:5程度に割り水したものを燗付けすると、柔らかさの中にキリリと締まった芯の太くパンチの効いた味わいになる。
  コップに直接お湯割りを作ると、甘さが引き立ち、かなり薄く作っても、ふくよかでしっかりとした旨味が残っており、「まこちよか〜〜!」と一人ごちてしまう。

  飲み飽きしないふくよかさはダイヤメ焼酎の鏡とでも言うべき出来であり、やっぱいジゴロん焼酎は白麹造りじゃっど!と納得の逸品である。 お薦めの飲み方は生の風味も捨てがたいが、やはりネイティブ薩摩の飲み方お湯割り系統がベストであろう。

                          平成14年7月16日記載