さつま美人 

                        
さつま美人酒造(株)    阿久根市脇本430−1
Tel  0996−75−2628
ゲットした日 : 平成14年1月31日
                     

  
さつま美人
  阿久根は北薩の海沿いの町である。 「あくネ うまいネ 自然だネ」のコピーで、海産物やボンタンを大々的に売り出し、知名度はかなり高い方であるが、じっくりと訪れたことはまだ無い。(^_^;) 意外?なことに阿久根市には焼酎蔵が3軒有り、県下焼酎界を席巻している二大メーカーに近接していることを考え併せると、かなりの奮闘を余儀なくされているのではないかと愚考している。 ちなみに阿久根市より大きな北薩の雄出水市には焼酎蔵が2軒しかなかったのであるが、その内の一つ新屋酒造は一昨年雲海酒造に買収、残りの宇都野商店は廃業されており、この地域の激戦ぶりが窺える。

  県下全焼酎蔵飲査の密命を帯び、この「さつま美人」探索の為阿久根市を訪れたAptiva野郎師は、「がっつい。(-"-) 何処ん酒屋にもこん焼酎は置いちょらんとお。 ないじゃい知られちょらんとな〜。 『O美人のまっげじゃごあはんか?』ち言わるっありさまごあして・・・。(-_-メ)」と憤懣やるかたない様子であった。 最強の鹿児島焼酎応援団を自負する精酎組としては、地元の焼酎をないがしろにする酒屋の増殖は捨て置けない由々しき事態なのである。(^_^;)
  彼は仕方なく阿久根市の北端にある蔵元まで国道を引き返し、この焼酎をゲットし、拙宅にご持参下された。 蔵元の話では、主にDS関係に商品を卸しているらしい。 二人で加世田のチャーミーに焼酎探索に行くと、・・・なるほど、パック入りの「さつま美人」が陳列されていた。 芋の他に麦もある。 「北薩にはないじゃい無かったとに!(-_-メ) 鹿児島んDSは解らん!」と嘆かれることしきりであった。(^_^;)
  
  ラベルは淡い紫色を基調に、葉付き唐芋が描かれており、銘柄名が柔らかいタッチで墨書されている。 アルコール度数は25%。

  生で飲んでみた。 柔らかい薫りと芋の風味を一つ一つなぞるような味わいである。 軽快なのに奥行きがあると言うべきか、後味にズシリとした旨味が残っている。
  ロックにすると、芋の風味が氷によって溶出し、甘露の如き爽快で柔らかい味わいとなっている。 甘味も際だっている。 クセのある料理にもよく合い、飲み易い。
  燗付けにすると、ふくよかさが増すようである。 芋の風味がしっかりと漂い、シミジミと良い感じのダイヤメになる。 熱めの燗で甘さが、冷めてくると柔らかさがよく出てくるようである。 どちらかというと熱めの燗の方が味わい深く感じたが、これも好みの問題であろう。(^_^;)

  美人と名が付くだけあって柔らかく優しい味わいながら、芋の風味を堪能出来る秀逸な焼酎と言えよう。 どの様な飲み方でも美味しく楽しめる。 ロックにしたときの甘露の如き爽快な甘味も捨てがたいが、教条的芋焼酎原理主義者としてはやはりお湯割り系統を推すべきか・・・。(^_^;)
  阿久根の人達よ、こんな美味しい焼酎があるのだから、もっと地元産品を愛しましょうよ!


                       平成14年2月20日記載