桜島年号焼酎  


本坊酒造(株)津貫工場    加世田市津貫6594
Tel 0993−55−2001
    ゲットした日   平成14年10月2日

桜島年号焼酎2002  この時期になると新焼酎が出るのを楽しみにしている。 昨年は唐芋の出来が良く、「桜島新酒」は溜息が出る程旨かったのだが、今年はさらによか焼酎が出来たとの前評判で、10月1日の出荷を首を長くして待っていた。

  今年から「桜島新酒」「桜島年号焼酎2002年」と改称された。 裏ラベルには、「『桜島年号焼酎2002年』は、2002年に収穫した原料芋のみを使い、蒸留・瓶詰めした『その年の収穫、季節感が楽しめる』焼酎です。 新酒としての、旬のうまさを味わって頂くことはもちろん、瓶貯蔵することにより、熟成していく香味や、年毎の収穫による味わいの違いが楽しめます。」と記載されている。
  新酒としての味わいのみならず、瓶熟成や収穫年ごとの味わいの違いを楽しむという、まるでワインのような新しいコンセプトの焼酎なのである。 またラベルには第3回桜島・故郷の山美術展・・桜島賞受賞の 新福 昇氏の作品が描かれており、今後年毎にラベルの絵も変わるらしい。 この芸術性に溢れる試みも斬新で、今後この焼酎を瓶貯蔵していく楽しみも増えそうである。 総合酒造メーカー(ウィスキー、ワインも製造している)本坊酒造の面目躍如と言ったところだろうか。

  新酒を味わうのはやはりお湯割りでと言うことで、いきなりお湯割りから始めた。(^_^;) 湯気の中に華やかな薫りが立ち昇る。 唐芋のホクホクとした味わいと色んなエッセンスが華開いたような鮮やかさがある。 舌に残るピリピリ感も新酒の奔放さを感じさせ、堪えられない。 去年の新酒よりパワーアップした旨さである。 これは薩摩の秋(実はまだ夏のように暑いけど・・・(^_^; )を堪能しながらゴイゴイと、いや〜よかばんな〜。(^^)  ふとグラスの底に目をやると、高級脂肪酸?の結晶が沈析していた。

  「むむむぅぅ・・・、そつはうんめね〜!\(^o^)/」と開眼した若き日の感動を彷彿させる味わいなのだ。 カミさんはなんとなく「さつま白波」に似た味がする評したが、この新酒の味わいの中に南薩に脈々と流れる薩摩焼酎辛口本流を見たような気がした。桜島年号焼酎2002ラベル

  昨夜のテニス後の飲ン方で焼酎ノンゴロ衆の意見を聞くと、一同感銘を受けているようである。 何かした自分が褒められたようで嬉しい。(^^ゞ) いや〜、本坊酒造さあ、よか焼酎を造ぃやったな〜。

  良いと思えば、ほなしになっと(調子に乗って度を超す)がにっしー流で、進物用に4本、自宅飲酎用と瓶熟成用に3本、計7本も買ってしまった。 うむむぅぅ・・・今月はもう焼酎は買えないかも知れない。(-ー;)


  余談:今、焼酎新酒の定義を厳格化しようと言う動きがあると聞く。 新酒と呼ばれる焼酎の中には前年度の原酒をブレンドして味を調整している製品があるのがその理由らしい。 
  小生はこのムーブメントに賛同は全く出来ない。
  うんまか焼酎を楽しく飲むことこそ我々焼酎ノンゴロの至福とする所であり、焼酎に何かしら特別な付加価値・等級差別化等の必要性は全く感じられないのである。 少なくとも薩摩の焼酎ノンゴロの大半はそうだと信じている。
  唐芋の出来具合、仕込み時や貯蔵時の気候によっても原酒の出来具合は異なるであろう。 その中で我々常人の想像を絶するべろメータ−(味覚)を有する杜氏さんや蔵元は、ノンベーが美味しいと唸る焼酎を輩出するよう人智を尽くしているのである。
  以前の原酒が少々混じっていたとしても何等新焼酎をスポイルする物ではない筈だ。 このように新酒の定義と言う足枷で蔵元のフリーハンドを奪ってしまうことは、我々焼酎ノンゴロの首を絞めるに等しいと考えるが、如何であろうか。 

                                
                   (平成14年10月4日記載)