麟州


          小正醸造(株)     日置郡日吉町日置3309
                   Tel  099−292−3535
          ゲットした日 : 平成13年6月29日 

  
麟州1箱入り
  麟州とは幕末薩摩の英君島津斉彬公の号名である。 公は欧米列強に伍するためには日本国近代化の必要性を薩摩藩家臣に説き、当時としては画期的な一大工業コンビナート集成館を造り、幕末及び明治維新の原動力として多様な人材を育成した。
  当然公の起こした事業の中にも芋焼酎の増産があった。 芋焼酎は元々薩摩藩の基幹産業で、浪花ではかなり高値で取り引きされ、黒糖同様藩財政建て直しに大いに寄与していたらしいが、公はどうも兵器用アルコールを唐芋から作りたかったようである。(^_^;)
  まあ、経緯結末はどうであるにせよ、島津斉彬公は「暗君無し」と言われた薩摩藩主の中でも、英君中の英君として鹿児島県人からは崇められている。

  本年春、磯の仙巌園でこの「麟州」発売の記事が南日本新聞に載っていた。 すぐに欲しいと思うのは野次馬・焼酎好きの常なのだが、何しろ仙巌園でしか売っていないオリジナルブランドのため、なかなか買う機会が無かった。 発表から4ヶ月近くが過ぎ、この焼酎の存在を忘れかけていたとき、鹿児島の知人から偶然にも頂いた。

  高級そうな桐の箱の中には、赤いクリスタルの4合瓶、グラス及びガラス製栓が入っており、そのまま飾っても美しい。
内容の焼酎は35度の原酒で長期貯蔵したものらしい。 ちなみに定価は5,000円だったはず。

麟州ニガゴイと
  生で飲んでみると、口に含んだ瞬間清冽な風が口の中のみならず大脳の芯まで吹き抜けていくようである。 華やかな中に透明感のある重厚な味わいで、芋焼酎独特の芳醇な甘さが極めて上品に昇華している。 長期貯蔵によるまろやかさも申し分ない。 極上の一滴と言えよう。
  これはストレートでもゴイゴイ行きそうであるが、高級な赤いクリスタルの4合瓶はノンベーの悪しき品性の抑止力になっているのであろう。 長く手元に置きたい・・・すなわち無くなるのが勿体ない(^_^;)・・・との思いから、チビリチビリと飲んで1〜2杯でグラスを置くようである。
  美味しい飲み方として、お湯割り、水割り、ロックと箱には紹介されているが、こういった高級感漂う焼酎はやはりストレート・ノーチェーサーでしょう。(^^)

 
              平成13年8月5日記載