大金の露 

                        
新平酒造(株)   曽於郡大崎町横瀬2366
Tel  0994−76−0024
ゲットした日 : 平成13年12月7日
                     

  
大金の露
  薩摩半島の西南端から見ると、出水を始めとする北薩地方と大隅半島は同じ鹿児島県でありながら、距離的に他県のように感じることがある。 逆に言うとこれらの地方からは薩摩半島スンクジラのことを同様に感じるであろう。(^_^;) 従って加世田に隠棲を余儀なくされている身としては、県下各地方だけにしか出回っていない焼酎を購入する機会は皆無に近いのである。 入手困難であればある程、何とか我が物にしたいと念じるのは、悪代官のみならず善良な市民一般にも許される人情であろう。 県下全蔵飲査を酎飲生活当面の目標とする小生にとって、忸怩たる思いでいも焼酎名鑑(金羊社)を眺める毎日なのであった。
  そんな折、この遠大な企てに共鳴された焼酎探索家Aptiva野郎師が、小生の代わりに県下全域焼酎行脚をされ、埋もれた焼酎を拾い集めて拙宅に届けて下さっている。 おかげさまで目下県本土酒造所7割程の代表銘柄を飲査することが出来、感謝の念に堪えない。
  この「大金の露」も師が大隅探査の折、発掘し下賜された物である。 まことに有り難いことである。m(_,_)m
  5合瓶のラベルは銘柄名だけの単純なものであり、見てくれよりは中身で勝負と言う鹿児島らしい質実剛健さが伝わってくる。 アルコール度数は25%。 左写真の5合瓶以外に一升瓶もある。

  生で飲んでみた。 ほのかな芳香が漂い、軽やかで爽やかな味わいで何処にも刺々しさがない。 後味にはふくよかさが増幅するようである。
  ロックにすると、生で感じた味わいに甘さが加わりとても飲み易くなる。 水で薄まっても骨格がしっかりと残っており美味しい。
  燗付けにすると、サッパリとした軽快な味わいながら、甘味と辛味のバランスがよい。
熱めの燗で芋焼酎独特のパンチが、温めの燗で柔らかさが出て、一度で二倍の美味しさが楽しめる。 

  レギュラー酒としてオールラウンドに飲み易く、ダイヤメ好適酎と言えよう。 またどの様な料理にも合いそうであり、食中酒としても最適であろう。 
  敢えてお薦めの飲み方を挙げるとすれば、ロックの甘露の如き味わいか。

                       平成14年1月21日記載