紫育ち 

                        
 四元酒造(株)   熊毛郡中種子町田島320番地
Tel  0997−27−9015
      ゲットした日 : 平成15年10月26日
                     

紫育ち  紫芋は種子島の特産品である。これを原料としたお菓子やアイスクリームは県内外で好評を博している。そしてこの稀代の名産物は焼酎の原料芋として種子島四蔵元でそれぞれ使われている。 この「紫育ち」は昨年10月種子島四蔵巡りを完遂した際、四元酒造四元恒三専務よりお土産で頂いた物である(薩摩焼酎巡礼ー四元酒造参照)。誠に畏れ多く有り難い事である。

  ラベルは紫のグラデェーションの中に清楚な銘柄名が記載され、紫芋とおぼしき葉芋が描かれている。 裏ラベルには「種子島ゴールド」なる品種で、醸造するとワイン風の薫りがすることが記載され、銘柄名や意匠などより、女性をターゲットにした製品であることが窺える。 アルコール度数25度。一升瓶及び化粧箱入り四合瓶がある。

  生で飲んでみた。甘く爽やかな果実香が漂い、口に含むと薫りそのものが液体に凝縮し、口腔咽頭を軽やかさで充満してしまう。 フルーティーなのにさっぱりしてベトツキ感は微塵も感じられない。これは生でもゴイゴイ行く。
  ロックにして冷やすとさっぱりとした甘さがさらに研ぎ澄まされたように感じる。
  お湯割りにすると甘味と紫芋特有の上品でちょっとすましたような風味が引き立ってくる。冷めるとまた穏やかな表情に戻る。

  女性的で洗練されたお洒落な雰囲気なのにどことなく素朴さが漂い、四元酒造の蔵及び蔵人の醸す飾らぬ優しさがそのまま瓶詰めされたかのような逸品である。どのような飲み方でも美味しく頂けるが、やはりロック系統が一押しか。


                   平成16年2月3日記載