小松帯刀  


         吹上酒造    加世田市宮原1806    Tel0993-52-2765
         ゲットした日   平成13年2月22日

 小松帯刀 
  「小松帯刀」は2年ほど前より酒屋の店頭で目にしては居たのだが、なかなか購入の機会が無く・・・と言うよりも、名前が明治維新の元勲そのままの仰々しく、興味がありながらもこれまで敬遠していた。
  小松帯刀(1835〜1870)その人は幕末期の薩摩藩城代家老で、もっぱら京都藩邸に駐在し藩の外交の任にあった。坂本龍馬と共に薩長同盟を成立させ、明治政府の成立に尽力し、さらに維新政府に出仕し藩籍奉還等に参画したが、志半ばで病に倒れた郷土の英雄である。
  伝道師の集い第3夜にこの焼酎を取り寄せて飲んだのだが、酔っぱらってしまって味の弁別が出来るような状態ではなく、2合ほど残った物を持ち帰った。
  ラベルも小松帯刀の肖像画である。 そう言えば、明治の元勲で焼酎の銘柄に使われるのは初めてかも知れない。 しかし、吹上酒造や南薩摩との関連が今一読めない。
  生で飲んでみると、芋の薫りが引き立ちふくよかな甘みを感じさせる味わいである。このままでも充分飲める。
  ロックにすると飲みやすくはなるのだが、ちょっと重たい感じがする。
  お湯割りにすると芋の風味とふくよかな甘味が引き立ち、芋焼酎らしさを十二分に発揮している。 芋焼酎の本道を行く芳醇な味わいと言える。
  黒ジョカで燗をすると湯割りよりは味わいがより一層柔らかくなる。 これはかなりいける。
  飲み方としてはやはりお湯割り系統が芋の風味が良く出ていてお薦めである。
  今まで吹上酒造の製品は芋・麦混合の焼酎が多く、特に麦焼酎はその得意とするところであったらしい。
  しかし、我々県内の焼酎フリークは芋の存在感を十分に感じさせる焼酎を望んでいるのであり、このような骨っぽい焼酎を送り出したことに拍手を送りたい。
                                
                   (平成13年3月12日記載)