いも麹芋


          国分酒造協業組合  国分市川原1750
                   Tel  0995−47−2361
          ゲットした日 : 平成13年6月15日 

  
いも麹芋  原材料が唐芋だけの焼酎が出来たと新聞を賑わしたのは、確か3年程前のことだったと記憶している。 国分の石野商店さんの発案で国分酒造が作ったのである。 当然当初は石野商店さんのPB製品で、南薩加世田からは通販を利用しなければ購入出来ないので、関心がありながらも味見も出来ずにいた。
  その後インターネット上の様々な掲示板でこの焼酎の名前が取り沙汰される度に、薩摩人であるにも拘わらずこのようにユニークな焼酎が飲めないことに忸怩たる思いでいたのであるが、恨み言ばかりでは事は始まらないので、思い切って国分酒造に購入出来る酒販店を問い合わすメールを出した。 メールの返事ではコセド酒店で購入出来るとのことであった。 これは灯台もと暗し。 今まで幾度となく陳列棚ショッピングをしていたのに全く気付かなかった。 早速同店に行ってみると、結構沢山の「いも麹芋」を陳列しているではないか。 また限定の「純芋醸酎」も同時にゲットした。

  「いも麹芋」誕生などのエピソードに関しては国分酒造のホームページ及び石野商店のホームページに詳しく記載されている。

  ラベルに原材料、芋麹・さつまいも及びアルコール度数は26度と記載されている。 そして「その昔芋だけで造っていた焼酎があった。それが今ここに復活。これぞ芋100%を味わえる薩摩の芋焼酎である。」と口上が誇らしげに墨書されている。

  生で飲んでみると馥郁たる甘い薫りとクセのないスッキリとしたキレのある味わいである。 後味も爽やかで、芋そのものの芳醇な個性を強烈に前面に出した「宝山芋麹全量」とは明らかに異なる味わいである。
  ロックにすると、一段とクリアーな味になり飲みやすくなる。 薄まっても和水によるエグミなどは全く感じない。
  6:4に割水したものを黒ヂョカで燗すると、芋独特の甘みとコクの深さが際立ち、キリリと締まった味わいである。
  普通の米麹焼酎とさして違和感なく飲めるのであるが、相違点をあえて挙げるとすると、味わいの奥行きでは米麹の方に若干分があるような気がする。 しかしながら芋独特の甘さと華やかさでは優っているように感じる。
  米の呪縛を逃れたピュアーな焼酎は、奇を衒うことなく、また追随することなく、直情で純朴、薩摩の芋そのものの味わいと言える。
  どの様な飲み方でもクセなく無理なく楽しめるが、やはり生で飲む方が味わい深さを一番感じるような気がする。


                                      平成13年7月18日記載