薩摩宝山
西酒造(株) 日置郡吹上町與倉4907−17
Tel 099−296−4627
ゲットした日 : 平成16年2月21日
寒中キャンプの帰り、吹上町の小さな酒屋に寄ってみた。 精酎組特殊部隊長こだまさんのお目当ては「西海の薫黒麹」だったのだが、奥から出てきた店主氏の話ではあいにくと取り扱っていないとのことであった。 このまま何も買わずに辞去するのは何かしら相手に対して罪悪感を感じるのは薩摩人の性なのだろうか。(^_^;) せっかくだからと言うことでこの「薩摩宝山」を購入した。 1本税込み1500円。なんと標準価格より遙かに安いではないか。v(^^) 思いがけず得した気分で帰途に就いたのである。
この焼酎は弘化2年(1845年)西酒造創業以来の代表銘柄である。銘柄名「宝山」の云われについては焼酎台帳リレーインタビュー第5回西酒造西陽一郎氏に詳しい。 平成15年より同酒造は父祖伝来の田尻から伊作峠山中の広大な與倉工業団地に移転して意欲的な製品を産出し続けている。
ラベルは地酒らしくトラディショナルなもので、古来からの日本の酒の薫風が漂ってくるようである。 アルコール度数25度。一升瓶の他五合瓶もあるはず。
生で飲んでみた。 馥郁たる薫りが瞬時に立ち上がる。 口に含むとさっぱりとした口当たりと共に濃醇な甘味が拡がり、軽快さとコク深さのハーモニーが絶妙である。
ロックにしても力強さは全く損なわれず、薄まってもどっしりとした味に揺るぎがない。
あらかじめ5:5に割り水したものを黒ヂョカで燗付けすると、ふくよかさと甘さがさらに際立ち、得も言われぬ陶酔に満ちた味わいである。甘辛く味付けした薩摩料理との相性も抜群!
飾り気が無く昔からの伝統を引き継いだような素朴な味わいにダイヤメ酒としての落ち着きと共に気品を感じさせる逸品である。 どのような飲み方でも質の高さは十分味わえるが、薩摩人としてはお湯割り系統がを一押しとしたい。
なお的確無双の酎飲後感は秘剣師の本格焼酎寸言を参照されたい。
平成16年4月13日記載