日置島津家十六代 

                        
小正醸造(株) 日置市日吉町日置3309
Tel  099−292−3535
      ゲットした日 : 不明(恐らく平成16年始め頃)
                     

日置島津氏十六代  日置島津家は戦国時代豊臣秀吉の軍門に下ることを最後まで拒絶し兄島津義久公に討たれた智将島津歳久を初代とし、現在当主島津久欣氏が16代目に当たる。 薩摩に置いては畏れ多い銘柄名の焼酎ではあるが、何時どのようにして手に入れたのかはさっぱり記憶にないのである。購入時の情動を思い出さないとすると、貰い物? このような暖かい心配りを受けたにも拘わらず感謝の念を示さないのは、何処かの大陸国家や半島国家と同様の忘恩破廉恥の極であり、慚愧に堪えない。 田渕酒店のHPにはこの焼酎が紹介されているので、恐らくたぶっちゃんが何かの折にご持参下さったのではないかと推察するのだが、痴酔性健忘症此処に至れりで全く持って自信がない。 もし心当たりのある方は愚生をきつく叱責下さい。m(_'_)m

  ラベルは島津家の紋所に十六代と力強く墨書され、どことなく気品が漂う。 裏ラベルに日吉町吉利の生産農家の方々が丹誠込めて育てたコガネセンガンを原料に、自然の地下水と黒麹で仕込み、小正醸造独自の樽型単式蒸留機で蒸留されたことが記載され、生産農家代表の署名捺印がある。原料芋のトレーサビリティーが明確であり、一升瓶2,500円の価格も納得できる。アルコール度数25度。4合瓶も発売されている。

  生で飲んでみた。薫りは抑制的ではあるが芳醇で深い。口に含むと甘く驚く程さっぱりしているが、喉元を過ぎてから重厚さが残響するようである。
  ロックにすると、気の味わいそのままに飲み易さがまし実に心地よい。
  あらかじめ5:5に割水したものを燗付けすると、上品で柔和な表情なのだが僅かばかりに感じる辛味が味わいに深みを持たせている。

  さほど強烈に個性を主張している訳ではない。淡麗と呼ぶにふさわしい滑らかで上質な飲み口は飲めば飲む程に引き込まれていきそうな奥の深さを持つ。どのような飲み方でも気品は微塵も崩れず満足の味わい、やんごとなき銘柄名も納得の逸品である。個人的にはお湯割り系統が好みなのだが、一般的にはロック系統を好む方が多いかも知れない。

              平成17年5月19日記載