玉露 

                        
(有)中村酒造場    国分市湊915
Tel  0995−45−0214
ゲットした日 : 平成14年7月6日
                     

玉露    
  この日の行動は「さつま諸白」で触れた。 一度に2銘柄以上入手するとどうしても店内での情動や購入動機等希薄になり、焼酎交友録の記載に際し非常に苦しむのが通例である。 この「玉露」もマンネリ・ネタ切れでなかなか書けずに苦しんでいたのだが、なんと8月4日秘剣師本格焼酎寸言にアップされているではないか。 武州と薩摩、時空を超えて同年のおんじょに通じるシンパシーがあるのでしょうな。 (^_^;)

  秘剣師の寸言に登場する「玉露」は有機栽培原料を本甕仕込したいわば付加価値の高い製品であるが、真剣の如き鋭利さでこの焼酎の本質を捉える表現力にただただ驚嘆するのみである。 是非ご一読の上、薫風を感じて頂きたい。 芸術性と独創性おまけに論理性、緻密性の欠片のない小生の駄文も、人のふんどしで相撲を取ると若干は説得力が出てくるのだろうか。 そう言えば、昔執筆していた学術論文の「考察」は引用また引用の連続で、僅かばかりの自説は不確かな推定形で終わっていた苦い過去を思い出してしまった・・・。(^_^;)

   ラベルは黄色地に桜の花が描かれ中央赤丸の中に銘柄名が白抜きされた落ち着いたものである。 銘柄名は最高級茶玉露にちなみ、焼酎の最高峰を目指して付けられたらしく、蔵元の意気込みが感じられる。 肩帯には「手造り焼酎」と記載され、麹室でモロブタを使って麹造りがされた製品であることを誇示している。 アルコール度数25度。 一升瓶の他に五合瓶もある。

  生で飲んでみた。 淡くローストしたような含み香と、瞬時に柔らかくとろけるような旨味が広がる。 幾重にも奥行きを持った味わいであり、芋焼酎のしっかりとした芯の太さを感じる。 このままでもゴイゴイいけそうな危なさがありますな〜。(^^ゞ)
  ロックにすると益々柔らかい味になるようである。
  5:5程度に割り水したものを燗付けすると、深みのある重厚な味わいに思わず「よか〜〜!」と唸ってしまう。 飲み応えがあり実に旨い。 

  以前「なかむら」を飲み、その危険な旨さに中村酒造場には畏敬の念を抱いていたが、一般銘柄レギュラー酒の「玉露」もその実力を遺憾なく発揮している。 飲み飽きしない味わいに、ブームに媚びることなく薩摩焼酎の本流を堂々と弛み無く突き進む気骨を感じる逸品である。 どの様な飲み方でも秀逸であるが、薩摩ジゴロとしてはお湯割り系統を一押しとしたい。
  

                      平成14年8月4日記載