第32夜 精酎組種子島に遊ぶーその2


                 日時: 平成15年10月25日(土)〜26日(日)
                 
  参加者: Aptiva野郎師たぶっちゃんこだまさん、にっしー

  本日の主役: 島乃泉(四元酒造)南泉(上妻酒造)島甘露(ア酒造)



出発前。見ず知らずの二才どんが進んでシャッターを。
島の人情は斯くも温かい!
  こだまさんの目覚まし時計で6時半頃目覚醒した。 足も腰も腕も・・・首までも何ともない。 どうやらプロレス技の洗礼は免れたようである。 ラッキー!(^_^;) 早朝の散歩をしようと体は反応するのだが、やはり昨夜の酒がかなり残っている。 ぼんやりとした頭を起動すると、昨夜二日酔い止めにスポーツドリンクを買ったのを思い出し、とりあえず渇きを癒すことにした。 

  その後入浴、朝食を済ませ9時にホテルを出発した。 途中H女史を拾い一路種子島酒造へ。 低い山間を走ること約10分程で目的地に到達した。  一昨年あぷさんは仕事で種子島を訪れた際、余った時間を利用して市街地からここまで歩いて来たらしい。 田舎の人の「いっきそこじゃっで・・・。(*^_^*)」に勇躍したとは言え、途中道間違いの不安に苛まれたであろうに、初志貫徹した根性バイタリティーに敬服!(^^)//""""""

  種子島酒造へ


ヤマタネゴヨウ松の勇姿
  車は島中央産地の新道を一路南下して行く。 途中下車して新種子島空港建設地を見物する。 あいにくの日曜日でダンプや重機の働く姿は見られなかったが、広大な飛行場である。 これだと滑走路の長さは優に2000mを越えるであろう。 エアーバスも就航可能なのだろうか? 人口4万人弱の島に斯くも立派な空港が・・・。(・_・) 石原東京都知事が目を剥きそうな公共工事ですな。(^_^;) まあ東京大阪から直行ジェット便が島の活性化に与える影響も計り知れないものがあるかも知れないから、安易に批判がましいことも言えませんね。(^_^;)

  その後最近新たな群落が種子島内で見つかったと明るい話題を提供した絶滅危惧種「ヤマタネゴヨウ松」を観に生姜山小学校廃校跡へ。 一見普通の松との違いは素人目には判然としないが、落ち葉を観察すると、普通の松の葉は2葉に分かれているのに対し、これは5葉に分かれている。 確かに大いに違う。 地区民がこのように大事に保護する姿を見るにつけ、思わず木に頑張れと励ましたくなった。(^_^;)

  車は両脇にサトウキビ畑と唐芋畑が拡がる道をさらに南下して中種子町に入った。 中種子町は国道58号沿いに発展した町であるが、最近バイパスが出来、巨大スーパーの出現により旧町中心部の商店街は活気を失ったとのことである。 これも南薩と何ら変わらない過疎の町の悲話ですな。

  四元酒造


鳥居と比較すると大蘇鉄の巨大さが実感出来る。
  車はさらに南下を続ける。 車中のあぷさんが急に元気がなくなってきた。 四元酒造では期待していた試飲がなかったのが効いたのだろうか、まさしく燃料切れのような状態であった。 H女史が急変を察知し、豊受神社で休むことに。
  
  ここの境内には日本一の大蘇鉄が鎮座している。 身の丈5mは優に超すであろう。 なるほど信じがたい程激しく巨大である。 蘇鉄を俯瞰出来るように展望台まで設置されており、そこから見下ろしていると・・・、なんとあぷさんはベンチに腰掛けて先ほど四元商店で買った「島乃泉ペット酎」でお湯割りを造って飲んでいるではないか。(・_・) 呆れるやら、酎愛に敬服するやら・・・。(^_^;) 時間も11時頃、昨夜のダメージも癒えた愚生も少々・・・。(^^ゞ う〜〜むぅ、旨い!

昼(朝?)焼酎で一息!(^_^;)



  焼酎で鋭気を養い車はさらに南下を続け南種子町へ。 ここは中種子町よりは町の形態がはっきりしている。 町の中心部メインストリート沿いに目的の上妻酒造はあった。

  上妻酒造へ

  試飲で良い気分になり、一滴も飲めなかったたぶっちゃんを叱咤激励しながら車はさらに南下し、種子島最南端の門倉岬へサトウキビと唐芋畑を縫うように走る。

最南端門倉岬から太平洋側海岸を望む

  門倉岬はポルトガル船が難破し鉄砲伝来の地としても有名であり、見渡す海は絶景の極み。 珊瑚礁ではないのに海の色は透き通るようなライトブルーで、飛び込みたくなりそうな衝動に駆られる。 展望台周辺には亜熱帯樹木に囲まれ芝生が敷き詰められている。 「キャンプに最適ですね。(*^_^*)」とこだまさんが呟いた。

  赤米で有名な宝満神社のある宝満の池を道路から眺めた後、赤米資料館へ。 赤米は古代米で現在でも東南アジアでは各種栽培されているらしい。 種子島に現存する種子も宝満神社で太古より代々継承されたことに強く感銘を受けた。 種子島にはこのロマン溢れる赤米麹を使った「宝満(上妻酒造)」「紅子の詩(四元酒造)」があり現代の焼酎ノンゴロを魅了している。(^^) 

宝満の池。神社まで行けずに残念!

  次にレストランからの展望抜群との言われるコスモリゾート岩崎ホテル玄関前に車を横付けしたのだが、あいにくと昼食時間は2時までとのことで、後ろ髪を引かれる思いで宇宙科学技術館の食堂へ向かう。

  種子島宇宙センターは海岸沿いの広大な敷地に芝生が敷き詰められ、近代的建物の威容が何かしら日本離れした風景に思える。 やはりケープケネディーを意識しているのだろうか? 芝生を観て「キャンプに最適ですね!(*^_^*)」とこだまさんが同意を求めるように言った。 さすがに筋金入りのアウトドアー派。 如何なる状況下であっても、自然の中で共生することに実存の価値を見いだそうとしている。 老年軟弱アウトドアー派は脱帽です。(^_^;)

 H2A射場。なんちゅわならん風景です。(^^)

  まず腹ごしらえと入ったレストランのメニューを隅から隅まで眺めると、・・・ない!・・・ビールと焼酎が置いていないのである。(>_<) よくよく考えれば勉学する場所に酒類を置くはずもないのだが、旅行中の昼食にノーアルコールというのは何とも味気なく、開放的気分が消沈するぐらい衝撃的である。 ところが、それを予感したかは定かではないが、あぷさんが「島乃泉ペット酎」をポケットに忍ばせていたのですね。\(^O^)/ これを3人で分け合って昼食。 物足りないけれど、仕方ないですな。 奪い合えば足りない!分け合えば足りる!思い遣り分け合う焼酎も又格別ですな〜!(^^)v

バナナ。路傍に熱帯亜熱帯植物がさりげなく自生している。

  博物館の中はロケットや宇宙船に関する展示物が充満し、全て堪能するには1日がかりと思われるが、時間の都合もあり、我々は20分程で見学を済ませた。 ここは子供を連れて再度訪れたいものである。

  その後ロケット射場を遠く眺め、格納庫の巨大さに感嘆し、千座の岩屋を遠く車から観た。 道端に所々観葉植物クワズイモやバナナが自生する道路を北上し車は再び西之表市へ。 馬毛島が見える海岸に「日本甘藷栽培初地の碑」があった。

  説明によると前田利右衛門が山川で甘藷を栽培する7年前すなわち1697年に、大瀬休右衛門がこの地で栽培に成功している。 芋焼酎の聖地として焼酎ファン必見の地と言えよう。(^^)

日本甘藷栽培初地の碑。芋焼酎ファン必見の聖地。

  西之表港の土産物店でお土産を購入し、16時30分発のトッピーに乗り込んだ。 シートに身を沈め二日間の思い出を反芻しようと瞼を閉じるのだが、一つ一つの光景が眩し過ぎて、頭の中で脈絡無くグルグルと旋回している。何 かしら疲れてはいるのだが眠れない。 そこで「島甘露」のお湯割りをゴクゴクと飲み又目を閉じる。 

  隣に座っているたぶっちゃんは実走120kmの運転でよほど疲れたのだろう鼾に近い寝息を立てながら、自身に掛かってきた携帯電話の呼び出し音も気付くかない程爆睡していた。 
  あぷさんとこだまさんはもう来年の屋久島遠征の計画を練っているようで、焼酎の勢いもあって周囲乗客の暗い雰囲気とは明らかに異なりハイテンションそのものであった。(^_^;)

疲れて眠ぶいかぶっちょったぶっちゃんを尻目に、
飲んかたに余念のない二才組。(^_^;)

  17時40分無事鹿児島港に入港。 我々の旅も大満足、感動の嵐のうちに終わったわけであるが、今回は快く道案内を引き受けて下さったH女史(ご尊顔を拝したい方は各蔵本編を観るべし(^_^; )のおかげで種子島を丸ごと堪能することが出来た。 特に事前にアポイントを取っていなかった四元酒造および上妻酒造の蔵見学はH女史の交渉無くしては為し得ず、いくら感謝してもし足りない。 本当にありがとうございました。 m(_'_)m 鹿児島に来られたら我々精酎組が誠心誠意歓待致します。 えっ!迷惑だって!? まあそう仰らずに・・・。(^_^;)
  造りの忙しい時期にも拘わらず、快く見学に応じて下さった4蔵元さんのご芳情にも感謝!ただ感謝であります。m(_'_)m

  同志との旅、斯くも血湧き心躍るものとは! 五十有余年馬齢を重ねてもなお新たな感動を本当にありがとうございました!m(_'_)m

  いやぁ〜、ほんのこて焼酎の縁ちよかどな〜!
 
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