朝の雷雨が嘘のように晴れ上がり、梅雨明けを思わせるような眩しい空が戻ってきた。 これも我々の日頃の行いの良さと、江戸の焼酎評論家
秘剣氏の晴天祈願の賜であろう。 氏は釣りの達人としても勇名を馳せているらしいが、推察するに、絶体絶命の悪天候もこの種の念力で豊漁日和に変えてしまう妖術を持っているのでは・・・(^_^;)
しかし、今回の飲ン方は少々気が重かったのである。 何故に楽しき仲間達との邂逅に一抹の不安を感じたかというと、ズバリ
奥様方の存在である。
子供の頃、陰気でひねくれたガキだった小生は、友人のお母さんが苦手だった。 面と向かって言われなくても「あんな質の悪い子と付き合ったらダメ!」なんて友人が叱責されているような気がしていた。 良い子に振る舞おうとするのだが、ひねくれは益々ぶっきらぼうになり、さらに不評になる。 こんな事がトラウマになっているのだろう、どうも友人の奥さんが苦手なのである。 酔っぱらって焼酎の勢いで醜態をさらし、大顰蹙を買うようなことになるのでは・・・、軽蔑されてもう付き合ったらダメ!(-_-メ)・・・なんて言われたら、と不安は増幅するのである。
それで、1次会を酔っても
ギリギリ理性を保持出来る2時間以内に設定したのである。(^^ゞ)
テーブル附きの結構豪華なバンガローでした。さすが鹿児島県!
BBQの火起こしをしながらまず缶ビールで乾杯した。 このビールは私がキリン党であるのを知っていたAptivaさんが近くの酒屋で買ってきた
「キリン一番搾り」である。 ビールを飲みながらお互い着ているTシャツの自慢を始める。若者達は屈託がない。(^^) Aptivaさんは
ひるね蔵、台帳管理人さんは
カゴシマンとなかなかのこだわりである。 小生も福岡ダイエ-ホークス
井口選手オリジナルTシャツを着て来て良かった。(*^_^*)
つぎに前夜仕込んだアルコール濃度8%の
「金峰割り水」を振る舞う。 我々加世田ジゴロ絶賛の焼酎はここでも好評である。 割水に使用した川辺町
清魂水の良さも指摘され正直嬉しかった。(*^_^*) 900mlあった割水焼酎は瞬く間に空になり、台帳管理人さんの持ってきた割水した
「無双カメ仕込み」をロックで頂くことに。
「無双」は標準酒として認知されており確かにクセのない味わいで美味しいのであるが、このカメ仕込みはもっと太くしたような味わいで旨さが増幅している。
大重谷の割水も秀逸なのだろう。ゴイゴイ飲んでしまった。
ここらで肉を焼きはじめたのだが、まず私持参のカルビを焼き、子供の食欲を満たさせる。 しかしAptiva家の御次男は次々に口に放り込み、嚥下出来ずにオェ〜オェ〜をやり出す。 う〜ん、中子気質とはよく言った物ですね。 飽食の時代にあって、食べるという意欲を物の見事に体現する姿に感動すら憶えた。 食の細い小生の愚息共に爪のあかを煎じて飲ませたいぐらいである。
その間奥様方へのゴマスリで持ってきた
ドイツワインを開栓し、「美味しい!」とのお褒めの言葉を頂く。(*^_^*)
BBQコンロの端には小生愛用の黒ヂョカが鎮座している。
あと鶏肉とネギのねぎま、豚肉、ホルモン及び塩タンさらにキビナゴの一夜干し等を焼きながら、
「さつま寿」割り水を愛用の
黒ヂョカに入れ、BBQコンロに乗せ燗付けをして飲む。
こりゃ〜うま〜い!\(^o^)/ 炭火の遠赤外線効果かそれともアウトドアーの開放感か旨さが倍加されているようである。 愛用の
カラカラも持参したのでこれも直火に掛けていたら、「これは大丈夫ですか?」と心配そうな台帳管理人さん。 「大丈夫じゃったっが!」と気丈夫に答えながら、そっとカラカラをテーブルに移した。(^_^;)
辺りがすっぽりと漆黒の闇に包まれた頃、本日のメインイベント
「さつま白波30年物」の登場である。 聞けば台帳管理人さんのお父上か奥様のご実家の台所の棚に忘れ去られて30年間眠っていたらしい。 白い包装紙に包まれ、昔ながらの透明瓶に入っており若干濁りがあるような。 生で少しだけ頂いたが、アルコールの角が全て取れた様なまろやかな味わいである。 まさしく焼酎古酒の味である。 ビンで熟成してもこのように進化するとは、想像はしていたが、実体験出来て感動ものである。
台帳管理人さんはこの
「さつま白波30年物」を2次会場に持ち込んで、加世田の人達に飲んで貰うと言い出した。 あの連中は凶暴故、全部飲んでしまって後悔することになるので、自分でチビチビ飲むようにとやっとの思いで制止した。 加世田の人達、ごめんなさい。m(_,_)m
食べるものも旨いし、焼酎も旨い。それに世代は異なっても気の合う同士、話しも面白い。 当然時間の経つのを忘れてしまいますな。
「さつま寿」が無くなりもう気軽に飲める焼酎が無くなったのを機に、一次会は8時過ぎにお開きになる。
何とか化けの皮が剥がれずに済んだ。(^_^;)
満天の星空を見上げながら愚妻の待つ車まで海浜公園の中を歩いていった。 いや〜良い気分ですな。 昔の飲ン方もこんな風に真っ暗な夜道を星明かりを頼りに歩いて帰っていたのでしょうな。
そしていよいよ加世田焼酎伝道師本隊の待つ好味亭へ。
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