大黒 

                        
松崎酒造(名)   日置郡市来町大里232
         Tel  0996−36−5484
ゲットした日 : 平成14年6月30日
                     

大黒    
  人口僅か7,000人程の市来町には6つの蔵元があり、焼酎の故郷とも称すべき土地柄であることは以前述べた通りである(→)。 その市来レギュラー焼酎で最後に登場するのがこの「大黒」である。 関西方面のテレビ番組でこの「大黒」キャラメルの味がすると紹介され、興味津々であった。 蔵は明治35年創業の老舗であり、県内のDS等でもこの焼酎はよく見かけるようであり、小生はチャーミーで購入した。

  ラベルは杯を持った大黒様、打ち出の小槌及び財宝ザクザクとまことに目出度い図柄である。 原料は唐芋と米麹である。 痴酔性健忘症ゆえ全く定かではないのだが、以前某酒屋で鑑賞したときには、米混だったように記憶していた。 最近は米焼酎を混ぜなくとも狙った味に仕上がったのかもしれない。 アルコール度数25度。 一升瓶の他に5合瓶があるかは不明。 (後日記:Aptiva野郎さん情報によると五合瓶もあるらしい。)

  生で飲んでみた。 甘い芳香が立ち上る。 口に含んだ瞬間、愛くるしい甘味と言おうか尋常の芋焼酎とは明らかに異なる個性的な味わいである。 後味の余韻も特徴的な甘さが響き合っている。
  ロックにすると甘味がさらに凝縮するようで、芋焼酎らしさをあまり感じさせない不思議な味わいである。 水で薄まっても甘味の骨格がしっかりと残っている。
  5:5程度に割り水したものを燗付けすると、滑らかさと甘味が程良いバランスを保ち美味しい。
  お湯割りにすると甘味がさらに引き立ち黒糖焼酎のような軽快さを感じる。

  これが本当に芋焼酎?と疑念を抱く程、個性的な味わいである。 何かしら洋酒風の味わいにも感じる。(-_-?) この印象をどの様に表現するか苦慮しているのだが、ハワイのカクテルマイタイに味わいが何となく似ているような気がするのだが・・・。 となると、好奇心が沸々と膨張して来る。(^_^;) 昔カクテル造りに凝っていた時期があり、棚の奥で埃を被って埋没していたマイタイのベースMyers (ダークラム・・・乙類?)と Bacardi (ドライラム・・・甲類?) とを引っ張り出して飲み比べてみたのだが、似ているような?似ていないような(-_-?)、・・・よく解りません。(^_^;)

  このように極めて個性的な味わいに仕上げるには蒸留及び貯蔵に特別な技術が施されているのだろうが、何かしら造り手の遊び心を感じさせる逸品である。 どの様な飲み方でも特筆すべき甘美な味わいを実感出来るが、ロックの不思議な甘さを一押しとしたい。

                        平成14年7月14日記載