紅子の詩 

                        
四元酒造(株)  熊毛郡中種子町田島323
Tel  09972−7−9015
ゲットした日 : 平成14年2月9日
                     

  
紅子の詩
  連休前のこの日、鹿児島市内で行われたとある研修会開始前の空き時間にデパート地下を訪れてみた。 この時点ではAptiva野郎さんから頂いた宿題がまだ蓄積していたので、新しい焼酎購入の意欲はさらさら無かったのである。 色々見て回っている内に、レジカウンターよりの陳列ケースに、新しく焼酎試飲コーナーが出来ているのに気付いた。 4〜5合瓶8銘柄ぐらいが試飲に供されており、そのコーナーを一人で占拠し、例によって意地汚く試飲を始めたのである。(^^ゞ)
  5銘柄程試飲をし、結構酔いが回り「オイオイ、後の研修会大丈夫かい?」と言った状況になった頃、背中に冷ややかな視線を感じるようになった。 意地汚さも小心さも共に人後に落ちない小生は、視線の元がどうやらカウンター当たりから発せられていると即座に認識した。 「まずい!これでは単なる冷やかしと誤認されてしまう!(>_<)」と狼狽すると共に、最強鹿児島焼酎応援団精酎組の誇りが激しく揺らぎそうな危機感に陥ってしまった。
  冷やかしでは無く真剣に銘柄選定に苦慮していることを証するため(オイオイいっばんはなは見っばっかいじゃったぁよ(^^ゞ )、購入したのがこの「紅子の詩」と黒糖焼酎「稲乃露」である。 ちなみに試飲した銘柄ではない。(^_^;)

  「紅子の詩」は上妻酒造の「宝満」と同様麹米に古代米である赤米を使用している。 赤米は普通の米やうるち米に較べ栄養価が高く、タンパク質や脂質及びミネラル分が多く含まれているらしい。 ただ、吟醸酒などの原料米は澱粉以外の部分を出来るだけ削ぎ落としているので、これらの成分の多寡による酒質への影響は判然としない。

  ラベルは淡い黄色地に朱色のおごじょさあ(紅子さん?)が描かれたシンプルな物である。 アルコール度数は25度。

  生で飲んでみた。 穏やかな芳香が立ち上る。 上質な甘味がベースになりふくらみのある優しく柔らかい味わいである。 後味もスッキリ爽やかで、このままでも躊躇無くゴイゴイ行きそうである。
  ロックにすると、和水によっても味が全くぼやけず、スッキリ爽やかながら、舌にしっかりとしたコクが感じられ、至って飲み易い。
  あらかじめ5:5程度に割り水した物を燗付けすると、爽やかな甘味に満ちた上品で柔らかい味わいになる。

  同じ四元酒造でも「島乃泉」は昔ながらの味わい深い辛口焼酎と感じたが、この「紅子の詩」はクセが無く上質で軽快な旨口焼酎に仕上がっている。 この好印象は「宝満」でも得ており、やはり赤米麹のなせる業と考えた方が妥当であろう。
  どの様な飲み方にも柔軟に対応し、その何れもが秀逸であり、芋焼酎が初めての方でも美味しく楽しめること請け合いである。


                         平成14年2月28日記載