まっこうくじら極私的電子頁


まっこうくじらの外見について

     マッコウクジラ(抹香鯨) Sperm Whale   

(横ぎるマッコウクジラ Illustrated by honwakakujira)

 

 彼の見た目に印象的なのは,まず傷だらけの巨大な頭部と小さな眼.そしてシワが多くしわくちゃになったようなのような皮膚でしょう.巨大な頭部.これは体の約3分の1を占めます.この頭の中には脳油器官と呼ばれるものがあります.脳油はその名のとおり“油”で,優れた潤滑油であり,抹香鯨も捕鯨の対象となりました.脳油に限らず,捕鯨されたクジラからは捨てる部分など何も無いほど,いろいろなモノが取れたといいます.さて,この脳油器官ですが,マッコウクジラが優れた潜水能力に役立っていると考えられています.詳しいことは別項で語ることとしましょう.

 頭には多くの傷があります.これはマッコウクジラの食料であるダイオウイカなどと格闘した際に吸盤などでつけられたモノではないかと言われています.

 口に注目してみましょう.下顎は丸太のように細長く,50本ほどの歯があります.対照的に上顎には歯がありません(正確には退化した歯の跡のようなものはあります).下顎はすっぽりと上顎に収まるようになっていて,深海で素早く口を動かすことや,水圧に耐えるのに適した構造になっています.

 マッコウクジラの頭部左前方には鼻,噴気孔があります.多くののクジラたちは頭部の後方に鼻,噴気孔を持っていますから,左前方に噴気をあげるクジラを見かけたら,それはマッコウクジラだと思って間違いないでしょう....と書いていますが,上のマッコウクジラ,よく見ると噴気孔が確認できません....(汗)

 さて(^^;),全身の後半部分はシワだらけになっており,体の表面は思いのほか固い構造になっています.,このことは彼らが深海に長時間潜水する際に水圧に耐えれる構造になっていると考えられています.

 

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