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江國香織さんへの極私的電子頁

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江國香織 とっておきの作品集

 

contents と感想

409 ラドクリフ
フェミナ賞受賞の処女小説

留学生の夏美の物語.留学先の恋人修平や同居人(にして家主)ノーラたちとの物語.そして夏美も修平も日本に残した恋人がいる....

読んでいる途中で凄くドキドキしました.それは以前に同時に買った,江國さんのことを特集して雑誌(MOE 01' 9 月号)のなかの内容と比べてしまったから.その内容とは江國さん自身の留学先での恋愛は今までの世界観を破壊する程鮮烈だったというもの.409 ラドクリフの内容がそのまま実体験であるとは思いませんが,多少の影響はあるのでは?と勘ぐってしまうわけで,それがドキドキした理由の一つ.

どきどきした他の理由は,江國さん独特の文章に,ふいに垣間見れる“狂気じみたもの”と物語のテンポの起伏.このへんは,あたしが江國さんの物語を読む時にいつも感じることでもあったりしますが,デビュー作にもそういう部分が,ある意味当たり前ながら,あるのだなぁと感じました.

 

放物線  ビートルズ訳詩集 九月の庭  があこちゃん

夜と妻と洗剤  物語の復権  とろとろ  ラブ・ミー・テンダー

 

「夢日記」江國晴子

妹さんである江國晴子さんによるエッセイ.(*“晴”という字は旧字体のようなのですが,うまく出せませんでしたので,“晴”で表記してありますなのです m(_ _)m)ちなみに晴子さんは編集者をされているようです.

エッセイの対象は,もちろん姉である江國香織さん.二人の仲の良さや,夢と現実の区別がつかないことがある姉のことなど,妹さんならではのエッセイ.また違った側面から江國香織さんを見れますが,彼女はやはりあの作品を生み出してくれる彼女なのだと思ったのでした.

というか,妹さんのほうが姉っぽくないかい?

 

ぬるい眠り

「香織の記録」江國滋

 父親による娘の記録.小さい時から,すでに言葉の扱いが“今の江國香織”を想させる部分があり,あの文体こそが江國香織自身なのだと思ってしまいます.しかし,やはりというか,親というのは,やはり親バカしかいないのだと痛感.当時の江國香織さんの絵や文字,滋さんの絵なども載っています.

こういったものを残している父親って凄いと思う.今だったら,デジタルなものでやっている人は多いとは思いますが,この「香織の記録」は滋さん自身のため,という意味合いもあるのでしょうが,それ以上に大きくなった娘に見て欲しいという感じがしました.

ただ個人的には,こういうものを雑誌媒体にのせるのは,いかかがなものか?とも思ったりもするのも事実です.一読者としては,もちろん嬉しいのですが...

夕闇の川のざくろ

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2004/01/01〜