新説/珍説ブチ上げまShow! 

このコーナーは,ガンダム世界の資料や整合性などくそ食らえ!,とにかく奇抜な( なおかつある程度の説得力を持った)新説/珍説をブチ上げるコーナーです(^^;
そのため,他のコーナーと矛盾した記述も数多くあります。
故に,俺説度は他のコーナーの比ではありません(w
信じる/信じないはあなたの自由です!(笑)

なお,本コーナーは,ご覧になった方の意見を取り入れ,よりいっそうのバージョンアップを行っていきます。
説の本筋を変更しない(ここがポイント。説の本筋を変更した場合,他のサイトなどの意見と変わらなくなるでしょうから^^;)様な,補完意見は次々取り入れていきます。

※脚注は,本文からの移動後,各脚注直下の[Back]をクリックすることで本文に戻ります。


part.06:珍説RX-78系列考察

[導入部]

一年戦争時に登場した「ガンダム」は,番組当時から,数機という曖昧な数ながらも,複数存在することは言われていた。(これは,番組初期案のガンボイの時点でそうであった)(※1
また,実質的に「アムロのガンダム」以外の機体が解説としてほぼ公式として登場したのは,(なかば公式的扱いをされていたガンダムセンチュリーを除けば)MSVのプロトタイプガンダムであったと言って間違いないだろう。

このMSVの時点では,「ガンダムは,8機」という解釈が行われ,センチュリーの記述と合わさり,以後,「ガンダムの初期生産数は,8機」というのは,定説となった。
しかし,(非公式作品では,既にオリジナルのガンダムは登場していたが)公式作品である,ポケットの中の戦争で,NT専用ガンダム,アレックスが登場してから,ガンダムタイプMSの迷走が始まったのは,間違いないだろう。(※2

アレックスは,当初ガンダム4号機として設定されたと言われ,現に様々な書籍などで,そのように受け取れる解説文を多々目にすることができる。しかしながら,ポケットの中の戦争の各種設定が固まったときには,既にアレックスは,「RX-78NT-1」という型式番号であり,「4号機ではない」という解釈が一般的となっていた。
そして,M-MSVの発表によって,この混乱に一層の拍車がかかることとなる。
そう,M-MSVでは,改めて,ガンダム4〜7号機が設定されたのである。この4〜7号機は,それまでの様々な78型ガンダムタイプの設定においても問題となる解釈がいくらでもできそうな解説文とともに提示されており,様々な説が氾濫することとなった。

今でこそ,型式番号としてのRX-78-1〜8は,仕様を表すというのが通説なのだが,私個人としては,未だに78-8がはっきりした形が無いのがネックと考えている。(単に,未発表と解釈してもいいのだが,それでは解説として弱すぎるし,その「未発表という事柄の理由」を考えるのも,考察の一つとして意味があるのではないかと思うのだ。)
また,仕様として考えると番号の若いはずの78-4仕様の方が,78-5仕様よりも数多い改修が行われているという点も,ネックの一つとして考えられるだろう。

これらをまとめると次のようになる。
1.「何故,4。5号機という似た仕様の機体が別形式を振られているのか?」
  (それこそ,RX-78-4A,RX-78-4Bという風にならないのか?)
2.「何故,4号機の方が5号機より後に改修されているのか?」
3.「何故,昔言われていたRX-78-8に触れなくなったのか?」
4.「あれだけ異なった形状の4〜7号機が,他の78型のようにアルファベットによる分類(78Bとか78Cとか)ではなく,枝番であるのか?」
(※3

これまでRX-78系列の型式番号を考察すると,必ずといっていいほど「機番」あるいは「仕様」のみに拘ってしまい,それが故に,どうしても「捨てざろう得ない」部分が生じてしまっていた。
また,考察を行う人たちも「一般的に〜〜だから,機番(或いは仕様)はありえない」などといった固定概念に囚われすぎた解説をしていることが多い。
むろん,それが悪いわけではないのだが,「現実論や一般論だけ」を下敷きにして解説を行った場合(特に,現代科学を基準として,作品独自の設定を無視して考察した物など),アニメ作品の解説としては意味がないと思うのだが,どうだろうか?
そこで,新説/珍説ブチ上げまShow!らしく,強引な解釈を行ってみたいと考えている。

すなわち「実は,RX-78-1〜8ってのは型式番号だけではなく(機体)登録番号としても存在している」という暴論である。

これは,「当初,RX-78型として建造された機体は,RX-78-1〜8という機番で登録されて,各々の仕様が固まってくるに連れて,RX-78-1〜7という型式番号が登録された」・・という考え方である。(※4
おおざっぱに詳細を言うと,初期に建造されたRX-78型ガンダムは,RX-78型ガンダムとしてロールアウト後,78-1〜8番機が用意され,78-1仕様として,ルナツーに3機(78-1〜3番機)が運ばれた,と言うような機番と型式番号を併記するような表現方法(すなわち型式番号と,登録番号のダブルナンバーと考える)はどうだろうか・・というものである。

個人的に,「RX-78-1〜RX-78-3というのは仕様である」という解説に異論を挟むつもりはない。むしろ,その方が説明しやすいのは事実である。しかし,RX-78-4〜RX-78-8は機番説との折衷案でなければ説明しづらいと感じているのである。
いずれにせよ,暴論には変わりないが,楽しんで頂ければ幸いである。

※以下,仕様を表すときには,78-1仕様/78-2仕様という形で,機番を表す場合は,78-1番機/78-2番機というような記述法で記述している。


Sect.1.RX-78 初期型及び1〜3号機


RX-78系列のうち,初期に建造された機体は,8機(MSVプロトタイプガンダム解説書他)だが,この8機は,現在の情勢(RX-79型の存在/NT1などの別仕様の機体等)から考えると「MSとして完成した機体」と解釈するのが妥当であろう。(※5
この際の最も初期の形状としては,ガンダムセンチュリーに掲載されているような,形状(78型,あるいは素体とする)をしていた物と思われる。
(ガンダムヒストリカのイラストは完成直後,あるいは78-1仕様への改修直後の状態と妄想。画で,後ろに描かれている機体は,素体のままと解釈。)

これら8機は,3機が様々な運用システムなどを追加され実戦型MSのテストベッドに,また,残り5機が素体のまま量産型MSのテストベッドとなったとされている。(MSVプロトタイプガンダム解説書他)
前者をファーストロット,後者をセカンドロットとする考え方は,現在では定着しており,また,考察する上で,特に問題となる考え方ではないだろう。

さて,ここで問題となるのが,いわゆる「Gナンバー」である。
Gナンバー,いわゆるG1〜G8ガンダムという呼称は,かつての書籍などで見られた呼称だが,現在ではかろうじて「G3ガンダム」として残っているに過ぎない。しかも,その「G3ガンダム」もアムロの搭乗機であるRX-78-2の改修機という解説をするものも見られており,実に統一感がない。すなわち,Gナンバーを仕様と固定して考える解説が出てきているということである。
しかしながら,「1〜3号機は,改修工作と実用試験のためルナツーへ運ばれた。これらは,G-1〜G-3ガンダムという名が与えられており,G-2は,ホワイトベースへ搬入(後略)」,「G-1は,奇襲攻撃で失われ,G-3は,後にフィールドモーターにマグネットコーティングを施した形で実戦参加している。」(いずれも,RX-78-1プロトタイプガンダムのメカニカルファイルより)という,記述が存在しており,少なくともGナンバーを仕様番号とするのは,避けた方がいいことがいえるだろう。(ただし,仕様番号として後に流用された可能性は否定しない。これについては後述。)

これらから,いわゆる「G-3ガンダム」は,アムロの機体ではなく,78-3号機であったことは間違いないだろう。また,劇中で,アムロ機がグレーに塗り分けられたわけではないことから,「アムロ機は,マグネットコーティングにより78-3仕様にバージョンアップしたが,塗装変えは行われなかった」と解釈するのがもっとも適当であろう。
よく見られる,アムロが乗り換えた可能性の記述については,「アムロ機(78-2号機)が,78-3仕様に改修されたことから,78-3号機に乗り換えたとの誤情報が出回った」と解釈するのが適当かと思われる。

なお,ここで,78-4〜78-8号機について,Gナンバーが与えられたとの記述はRX-78-1プロトタイプガンダムのメカニカルファイル,解説書ともに見られない。しかし,「宇宙,閃光の果てに」に登場した78-4/78-5の型式番号を持つ機体が,G-04,G-05の呼称を持ち,なおかつサラブレッド搭載機であることから,解説書やメカニカルファイルに記載された「4,5号機は,サブレッドに搭載,残る6〜8号機も参戦したらしい記録が確認されている」(これはメカニカルファイルから),M-MSVのシークレットフォーミュラ(小説)より,初期に生産された78-4号機,78-5号機であると結論付けていいだろう。
(でなければ,G04,G05という呼称ではなく,サラブレッドに合わせた呼称になっていておかしくないと思うのだ)
そのように前提すると,G1〜G8=78-1番機〜78-8番機と付けられていたと考えるのが妥当ではないだろうか。

ここで一つの提示を行いたいのだが,このGナンバーの割り振りは,単に現場で行われた物だろうか?
私は,おそらく異なると思うのである。
型式番号(後述するが,この時点では,おそらく単に「RX-78」)が同じ試作の機体で,この様な呼称がわざわざ付けられるというのは,やはり何らかの区別を行う必要があったからではないかと思うのである。
つまり,Gナンバーの割り振りが行われた時点で,RX-78-1〜RX-78-8と言った機体番号が,登録されていたのではないかと思うのである。(まぁ,RX-78-G1などとかいう,以前ボンボンで見られた誤植でも可だが)
RX-78は,連邦軍の主力MSとして,様々な試行錯誤が予定されていたと考えられる。すなわち,8機それぞれが別々の仕様として試験が予定されていたとしてもおかしくはないだろう。つまり,それぞれを別仕様で仕上げたとしても問題がないような手段は執っていたのではないかと思うのだ。
しかしながら,実際には,78-1〜78-3号機は,ほぼ同仕様で移行し,同様に78-4〜78-5号機も仕様としては同じ範疇に入る機体となった。コレについては後述するが,セカンドロットの機体については,前期仕様と後期仕様と区別して説明した方がいいだろう。

なお,蛇足ながら,Gナンバーを仕様とする説を採る場合に,ガンキャノンのCナンバーやホワイトベース所属機である78-2号機のマーキング(WB02,102)等を挙げる人があるが,個人的には,これだけでGナンバーを仕様とするには弱いと感じている。
例えば,ガンキャノンでも,RX-77-2という型式番号が存在するわけであるが,運用機体では,確かにC108,C109といったナンバーが振られている。しかし,このナンバーは,所属を表す部隊マーキングの一つと考えた方が妥当であろう。すなわち,「運用時における機体番号」であり,「生産時の機体番号」ではないのである。運用時の機体番号は,当然機体の所属が変われば変更される物であるし,部隊内でも機番自体が変更されることがあるのだ。
具体的に言えば,劇場版ガンダムにおいて,ガンタンクがジャブローで降ろされている。その代わりにガンキャノンC109が配置され,以後,ガンキャノンはC108,C109の2機体制となったわけで,それ以前に機体を機番で呼んでいただろうか?
そうではなく,単に機体名で呼んでいたはずだ。これは,サイド7でのごたごたで搭載された機体が各1機であり,機番で呼ぶ必要が無かったためであるからだろう。つまり,複数機配置されたが故に,機番でのコールが行われるようになったわけである。おそらくであるが,リュウの特攻によって失われたコアファイターの機番やジャブローで降ろされたガンタンクの機番は,補充されたコアブースター或いはC109のコアファイターや機体によって埋められており,ホワイトベース所属機でも同じ番号が存在することになるのである。
この様な状況からすれば,ガンキャノンのCナンバーは,部隊(あるいは運用)ナンバーと考えた方が妥当であり,いわゆるGナンバーとは意味合いが異なってくると考えた方がいいだろう。前述した,メカニカルファイルの記述により,Gナンバーとは,あくまで機体自体の生産ナンバー的なものであり,ガンキャノンのCナンバーのような運用ナンバーではないと考え,コレを理由にGナンバー=仕様ナンバーという考え方は除いた方がいいと思われる。

話題を戻す。
78-1番機〜78-3番機は,78-1仕様に改修され,ルナツーへと移送される。
この3機は,実戦運用のためのテストをサイド7で行うために移送された物で,ジャブローで改修された78-1仕様は,後の運用型として実戦に投入された78-2仕様とは,若干異なるだけで,ほとんど同じ形状であった。
また,78-4〜78-8号機は,そのままの仕様(=78-1仕様以前)で,GMの素体となったとされ,この時点では,「MSとして完成はしているが,実際に運用は不可能な機体」であったといえる。

さて,ルナツー(あるいはサイド7という記述もあり)で,さらなる改修を施された78-1番機〜78-3番機は,さらに洗練された78-2仕様となった。
この78-2仕様への改修であるが,「遅れてサイド7に運ばれた3号機からは簡略化(というより無駄の整理)がさらに計られ,ビームライフルの外部形式も3号機仕様にあらためられたので1,2号機はまもなく3号機仕様へ若干の改造を受けている。」(プロトタイプガンダム解説書),「RX-78-2の登場後,プロトタイプガンダムの1号機と2号機もRX-78-2の仕様に変更されている」(グレートメカニクス10号)の記述から見るに,最も早く改修を受けたのは,78-3号機であった可能性が高い。
これは,「遅れてサイド7に運ばれた3号機からは簡略化(というより無駄の整理)がさらに計られ,ビームライフルの外部形式も3号機仕様にあらためられたので1,2号機はまもなく3号機仕様へ若干の改造を受けている。」(同じく,プロトタイプガンダム解説書)という,記述からも考慮できる。(3号機は,1〜2号機に遅れてサイド3へと移送されたという記述であるが,ルナツーへの移送がどうであったかは不明)

一方,「試作1号機には,徹底した軽量化が計られ,続く2,3号機と共にサイド7へと運ばれた。」,「宇宙空間での戦闘に耐えられるべく,腰には冷却ユニット等が設けられ,大気圏突入能力もあわせて与えられている。」,「1,2号機には同仕様の改修が施され,(ジャブローで工作終了)テストは順調に行われた。」(同じく,プロトタイプガンダム解説書)という記述群から考えると,3号機のみが初期型→78-1仕様への未改修で,初期型→78-2仕様へいきなり改修の可能性も否定できない。(これを元に雑案1の経時図を修正済み。)

この78-1〜78-3号機という3機は,サイド7でテストを行っていた(あるいは,ホワイトベースに搭載後,行う予定だった?)が,ホワイトベースのサイド7入港の際,追跡してきたファルメル部隊によって攻撃され,ザクの迎撃に運用された78-2番機を除いて,78-1番機は大破(焼失※2),78-3番機は小破,という事になってしまった。
結果,ホワイトベースには,RX-78型1機,RX-77型1機,RX-75型1機と使えそうな部品類(及び,小破した78-3番機)(※6が積み込まれる事となり,ルナツーへと向かう事となった。

この小破した78-3番機は,ルナツーで下ろされ,後の78-3仕様のテストベッドとなった。(場合によっては,宇宙用のRX-79型のテストベッドも兼ねていた可能性は高い。)(※7



Sect.1.1.経時図


Sect.1を時系列に合わせて表記すると以下のようになると考えられる。
また,以下の記述を基準に当初案から変更が加わっている。

「当初は,ビームライフルの腕への一体化が考慮されストラップ付のハンドショットガンスタイルのビームライフルが実験に使用され,右腰にはそのためめのホルスターが設けられていた。」
この描写は,78-1仕様と考えて問題ないと思われる。同仕様でも兵装が異なった可能性は高い。

「試作1号機には,徹底した軽量化が計られ,続く2,3号機と共にサイド7へと運ばれた。」
「宇宙空間での戦闘に耐えられるべく,腰には冷却ユニット等が設けられ,大気圏突入能力もあわせて与えられている。」
「1,2号機には同仕様の改修が施され,(ジャブローで工作終了)テストは順調に行われた。」

この3カ所から考えるに,ジャブローで最初に手が加えられたのは,1号機だが,続いて2号機が改修され,3号機は「サイド7に運ばれた」だけであって,初期試作型から「未改修」の可能性が残る。

「遅れてサイド7に運ばれた3号機からは簡略化(というより無駄の整理)がさらに計られ,ビームライフルの外部形式も3号機仕様にあらためられたので1,2号機はまもなく3号機仕様へ若干の改造を受けている。」
この文章から3号機は,78-1仕様を経ないで,いきなり78-2仕様に改修されたような感じに受け取られる。(ただし,一部に8機のRX-78-1が建造されたという記述も見られるため,必ずしもその通りではない可能性もある。)

新型MSとして開発されたMSにRX-78の型式が与えられる。
建造されたのは,8機。
 |それぞれにRX-78-1〜8の登録番号が与えられる
 |(機体自体は,センチュリー版?)
 |
 |1〜3号機にGナンバーが与えられる。
 |(4〜8号機に既に与えられた可能性あり)
 |
 +-1回目の改修
 |最初に1号機,続いて2号機が改修(後のRX-78-1仕様)
 |
 3機(登録78-1番機〜78-3番機)がルナツーへ
 残り5機(登録78-4番機〜78-8番機)は,ジャブローに残る
 |(4〜8番機はジムのための素体に)
 |
 +-3号機が,改修される(後のRX-78-2仕様)
 |
 +-1,2号機,2回目の改修(78-2仕様)
 |
 +--->(1〜3番機編へ)
 +--->(4〜8番機編へ)


<<78-1〜3番機編>>

ルナツーで最終調整を終えた3機(78-1〜3号機)トライアルのためサイド7へ
 |(このときは,78-1仕様)
 |
3機ともトリコロール,或いは準ずるカラーとなっていた
 |
ファルメル部隊の強襲により,2号機起動
 |(1号機大破,3号機小破)(※8
 |
1号機は焼き払われ,3号機はホワイトベースによってルナツーへと移送
 |
3号機,ルナツーで降ろされ修復へ。2号機はそのまま実戦運用。
 |
3号機,修復後マグネットコーティングのテストベースとなる。
RX-78型の再編が行われる。(※9



Sect.2.4〜8号機


先に示した78-1〜78-3号機はルナツーに移送された一方,ジャブローに残されていた,78-4番機〜78-8番機は,ジムの基礎設計が終わった段階で,次世代MSの開発のためのテストベッドとなったと思われる。
ところが,この時期には,既に78-3番機のデータがルナツーからフィードバックされ,連邦内の各セクションで,次世代ガンダムタイプMSの開発がスタートしていた。

ここにおいて,ジャブローのMS開発セクションに置いては,初期の78-4番機〜78-8番機をベースとした新型MSの開発を行うにおいて,ガンダムタイプMSとして,建造を行うために先に仕様を(暫定案として)決定し,それを形式として登録を行ったと思われる。
これが,型式番号でいう,RX-78-4〜RX-78-8である。

これは,他セクションの開発したガンダム型が,RX-78-3に連なる枝番を取得する事を避けるために行われた処置で,「ガンダム4号機」を想定して開発が進められていた,様々なガンダムタイプMSは,それぞれ別の型式番号によって登録される事となった。(※10
結果,78-4番機〜78-8番機は,それぞれ一旦,RX-78-4〜RX-78-8という型式番号を与えられ,それぞれの仕様が順次提示されていく事となった。

まず,78-4番機と78-5番機は,宇宙戦用の高機動型として再設計され,とりあえず同じ仕様で開発が進められた。しかし,一旦完成した機体は,当初想定されていたスペックを実現出来ず,78-4番機は,再度改修が行われる事となった。しかし,メガランチャーの運用は実現しなかったとされる。(一説には,運用されたという説もある)
一方,78-5番機は,完成した機体が(当初想定スペックには届いていなかったが)安定度が高い物であったため,そのまま(あるいは少々の改修を施した?)運用する事が決定された。
これにより,図らずも「同じ仕様で開発が進められた機体でありながら,型式番号通りに仕様の違う」機体が誕生することとなった。(※11


78-4番機〜5番機と同様に,78-6番機,78-7番機,78-8番機も先に型式番号を設定され,それぞれの仕様が後もって提示される事となった。

78-6番機は,ビームライフルの弾切れ時などに火力を補うための砲撃戦機として,再設計され,ちょうどRX-77型とRX-78型の折衷案的な機体となった。
RX-77型は,比較的高い評価を得ており,量産案(RGC-80,RX-77D),改良案(RX-77-3,RX-77-4)などが検討されていた。しかし,量産案は姿を変えた状態で実現した物の,改良案の方は,実質的には停滞していた。
78-6番機は,この改良案と同様にビームキャノン(300mm キャノンとの記述もあり)(※12を装備した機体として,計画されており,うがった見方ではあるが,ある意味連邦軍のRX計画の総まとめ的機体の可能性もある。
この78-6番機は,一般に出回っている機体写真(※13が,存在する。
先の4,5号機は,かろうじて同一機である可能性があるが,この6号機に関しては,機体構成の基本的な構造が異なる部分も見受けられるため,場合によっては,異なった別の機体という可能性も否定出来ない。
とりあえず,本説では,「78-6番機をベースにした機体」と「RX-79型をベースにした機体」の2種類の可能性が存在する,という点を触れておくのみにしておく。


78-7番機は,追加兵装によって様々な運用が可能な次世代機として開発が進められた。
一般的な資料において「設計段階で終戦を迎え,基本フレーム以外は制作されなかった機体」という記述が見られるのみの機体である。
しかし,この記述を見て,疑問点がわかないだろうか?
私は,「設計段階」という言葉に非常に引っかかりを感じるのである。
通常,設計が終了した段階で,この手の機体は建造される物だと考えるが,そうであるならば,「設計段階で」という言葉を用いずに,「基本フレーム制作中に終戦を迎えた」という表記になるはずである。(あるいは,「設計は終了したが,実機の完成は終戦に間に合わなかった」といったニュアンスだろうか。)
従って,78-7号機は,基本フレームありきの機体であったのではないだろうか?
つまり,フレームは存在していたが,その「フレーム(及び外装などの改装部分)の設計段階で,終戦を迎えてしまった」という意味合いの文章ではないかと思うのだ。

上記のように考えると,78-7番機の完成予想図である機体は,実際には手を付けられていなかった可能性も存在する。すなわち,母体となるべきRX-78-2仕様の78-7番機が存在していただけなのかもしれないのだ。(ただし,実際にはフレームが存在していたというニュアンスが読み取れる事からも,改装作業に入ろうとしていた可能性は高い。従って,78-8番機とは異なり,78-7番機の所在については,確認がとれていると考えていいだろう。)

同様に考えると,78-8番機についても現在に至ってもそのプランが明らかではないことの説明を付ける事ができる。
つまり,78-8番機に与えられる仕様を78-8仕様として番号だけ仮押さえしてあるならば,RX-78-8という謎の型式番号も説明出来る,ということであろう。
残る問題点としては,78-8番機の行方は,記した記録が存在しないという点である。
セカンドロットとしての78-8番機は,78-2仕様であったはずである。
実は,名も無き戦場で運用されていた,という可能性も否定出来ない。



Sect.2.1.78-4〜78-8番機経時図


<<78-4〜78-8番機編>>

ジャブローに残された78-4〜8番機を元に,RGM-79の仕様が固まる
|
78型の第2次計画がスタートする
|78-4〜8番機以外の78型の建造が開始され,NT型などが建造始まる
|(いわゆる複数の4号機計画)
|
78-4〜8番機,次世代ガンダムの基準としての改修がスタートする。(※14
|
他のガンダム型を開発している部署に「元々の4番機(78-4)」の改修プラン提示。(※15
|(このプランがいわゆる,RX-78-4仕様である)
|
78-4,5番機をとりあえず,78-4仕様としての高機動型に改修することに
|とりあえず,78-5番機の仕様は未定ながらもRX-78-5として型式番号登録
|合わせて,78-6〜8番機を別プランとし,暫定的にRX-78-6〜8の型式与える
|(<<78-6〜8番機について>>へ)
|
78-4,5番機改修,しかし,当初想定のスペックとならずハイパーランチャー運用できず
|
78-4番機,当初想定スペックを実現するために再改修。(※16
|(同時に5番機もちょっといじられて,「宇宙,閃光の果てに」バージョンへ!?)


<<78-6〜8番機について>>

78-6〜8番機については,78-4番機と同時に,RX-78-6〜8の型式番号のみが与えられる。
|
78-6番機,砲撃戦仕様への改修が決定,実行される。
|78-7番機,次世代型MSのベースとしてプランニング
|78-8番機,仕様固まらず(あるいは固まっていたが,未公開)
|
78-6番機,初期プランにオーガスタ系NT型のプランがフィードバックされる
|(或いは,78-6号機は2機以上建造された?)
|78-7番機,フレームから再建造
|
78-6番機,マドロックとして完成,実戦投入
|
終戦
・6番機は,北米で大破
・7番機は,フレームのまま完成せず
・8番機は,所在不明となる



Sect.3.RX-79型の開発系譜

RX-78型MSというのは,これまで述べてきたように,様々な経緯が入り交じって,数多く存在している。
しかし,実際にその全てが78型だったかというと,実はかなり疑問符がついてしまう。
連邦軍は,RX型MSのロールアウト後,様々なMSの開発に取りかかっている。ここにおいて,注目すべき計画が,俗に「RX-79計画」と言われる計画ではないだろうか。
この計画は,様々な資料によってその扱いが微妙に異なる記載がなされており,実にその内容がバラバラである。
ただ,共通している項目として,「次世代MSの開発」というキーワードがあり,そこから考慮すると,「連邦軍全体の新型MS開発計画」=RX-79計画と広義の解釈を行った方が無難と考えられる。
そして,各研究所または陸海空宙各軍ごとに新型MS開発計画が,スピンアウトしていたのではないかと考えられるのである。

さて,ここで,Sect.1で少々触れた,Gナンバーについて蒸し返してみようと思う。
Sect.1で検証した,Gナンバー≠仕様説について,ここで補足してみようと思うのだ。
Sect.1で,G3を仕様とする記述が見られる事は触れている。
しかし,この仕様とすることは,「1〜3号機は,改修工作と実用試験のためルナツーへ運ばれた。これらは,G-1〜G-3ガンダムという名が与えられており,G-2は,ホワイトベースへ搬入(後略)」,「G-1は,奇襲攻撃で失われ,G-3は,後にフィールドモーターにマグネットコーティングを施した形で実戦参加している。」(いずれもメカニカルファイルより)から,否定した方が無難である事も触れている。
だが,G3を仕様とする記述が存在するという事は,「G3という仕様」も存在する可能性があるということである。

ところが,ここに大きな抜け道があったのである。
「G3という仕様」は,機体そのものを指す物ではない,という解釈を行えば,これを抜ける事は可能である。
すなわち,「78-3仕様に準拠した仕様をG3仕様という」という解釈を行うわけである。(ここでは,あえてG-3のハイフンを抜いている)

この解釈は,あながち間違いとは言えないと思われる。というのも,NT-1は,RX-78をそのまま利用した機体ではない資料の存在が確認されたからである。
NTシリーズへ改修中と思われる機体の写真(NewType 88/11)には,額に[RX-79 G-III],肩には「3」の番号が確認出来るのである。
これは,RX-78型とされる機体も実際には,RX-79型の機体から改修され,RX-78型として再登録された,ということを示しているのではないだろうか。

RX-79型の機体は,RX-78型の建造の際に生じた,規格外パーツや余剰パーツを利用して建造されたというのが,現在の一般的認識である。ならばパーツ精度や完全にパーツがそろっていない問題などを除けば,基本的に「RX-79型はRX-78型と同型」なのである。
つまり,RX-78型と同型のパーツを利用して建造された,79型の中には,「RX-78と外見上差がない」機体も存在していてもなんら問題はないのである。

また,「連邦軍のRXスーツは大戦終結によってストップがかかったが,計画案としてニュータイプ用の完全型GMと,残されたRX-78のフルアーマー化が存在したと言われている。」(MSVハンドブック1)という記述も存在する。
この「ニュータイプ用の完全型GM」は,RX-81を指す可能性も否定出来ないが,RX-81が「ガンダムの完全量産を目指した機体」であるからには,白紙に戻されたRX-81プランというよりは,RX-79ベースのNT型と考えた方が,都合はいいかと思われる。
さらに,フルアーマーの記述についても,フルアーマーがプランニングされている時点では,初期に建造されたRX-78は,既にFAパーツを装着出来る形状の機体は,少なく(この時点では,G-2とG-3のみ)なっており,「残されたRX-78」という記述は,「残されたRX-78(型の機体)」と補足を入れ,RX-79ベースで建造された機体を指すと考えた方がより肯定的ではないだろうか。
特に,フルアーマーはハインツ・ベア搭乗機を始め,様々な機番の機体が確認されている上,リボーコロニー周辺で確認されたとされる機番無し機など,「存在しなかった」とは,言い難い状況になってきていることからも,装着すべき78型が少なくとも数機は存在しているのは間違いないだろう。

さらにこれを裏付けるかのような資料がある。
先のNT改修機の写真と同じ資料に掲載されている年表から,以下のようにまとめる事(※17ができる。

・RX-78完成後,RX-78タイプの強化型MS(後にアムロが使用することになるガンダム2号機,3号機)が開発開始される(8月)。
・2号機は10月に完成,テストパイロットの手でデータ収集がされる。
・3号機はマグネットコーティング導入されたため完成が遅れる。
・唯一完成したGIII 1号機は終戦後,連邦軍自身の手によって解体される。

この経時からすると,RX-78タイプのガンダム2,3号機の開発が0079年8月に開始された事になります。
しかし,アムロが使用したRX-78-2は,既に0079/07にロールアウトしています。すなわち,此処でいうガンダム2,3号機は,RX-78-2とは別の機体であると解釈しないとならないだろう。
さて,アムロが使用する「はず」だった機体といえば,まず思い浮かぶのが,RX-78NT-1,そしてRX-78XXである。これらは,いずれもアムロ用として用意されながら,実際には彼の元に届かなかった機体である。すなわち,先の文章は,これらアムロに届かなかった機体を表しているのではないだろうか?

ここで,先のG3仕様の話題を持ち出すのである。
先にG3は,RX-78-3号機準拠の機体に与えられた仕様名といったまとめ方を行った。そう考えると,「唯一完成したGIII 1号機は終戦後,連邦軍自身の手によって解体される。」という記述は,RX-78NT-1を指すと見て間違いないだろう。「終戦後解体された」という記述,そして「NT-1はニュータイプの反応速度に追従するためマグネットコーティングなどで反応速度を上げた機体」という点から考えて,これは問題ないだろう。
また,NT型は,通常型コクピットのNT-2,78-1番機の初期塗装に近いNT-3と2〜3番機も確認できることから,文章の意味合いとしても正しい事が判る。

RX-78XX型は,3機建造され,内2号機がアムロ用として用意されたが,実際には届かなかった事を考えると,「後にアムロが使用することになるガンダム2号機,3号機」という記述は,このRX-78XX型,RX-78NT-1を指すと見て間違いないだろう。
そう考えると,先の写真でRX-79 G3からNT-1が改修されている事と合わせて,「アムロが使用する予定だったRX-79型2号機仕様,3号機仕様」と文章を置き換えることが可能ではないだろうか。
また,Gセイバーは,「完成機体3機,パーツは少なくとも6ダース」という設定であり,これに準ずる感じとすると,78型のパーツは,6〜70機分あってもおかしくないと思われる。よって,RX-79[G]に20機程度流用されてもなんら問題ないだろう。

ここまで提示してきた事をまとめると,次のようになる。

RX-79型の開発に置いては,まずRX-78型の余剰パーツを用いて,3機のRX-79が試作されることとなった。
この際,余剰パーツの違いにより,3機は異なる外観を持つことになり,1号機はRX-78タイプとほぼ同型(所謂セカンドロットタイプ),2号機はXX型の設計ベース機,3号機はNT型の設計ベース機となった。

1号機仕様として配備された機体はいわゆるRX-78-2仕様ともRX-78-3仕様とも受け取れる形状をしていた。そのため,地球上の各戦線で確認された,”連邦の白い奴”は,いくつかの事例はこのRX-79の1号機仕様であると考えられる。(同時に,幾つかの機体は,そのまま戦線へと送られ,フルアーマーガンダムやガンダムGダッシュとして運用された。)
また,この1号機仕様は,RX-78型にそのまま準ずる機体として,様々な設計案へと転換され,用意されたパーツ群は,連邦軍の各部隊(海軍,空軍,等)にも提供され,それぞれ独自の”ガンダム”開発に用いられることとなった。
このうち,海軍がプランニングしたのが,RX-79Mガンダムサブマリーン,そして,空軍が開発したのが,後のTMSの先駆けとも言える実験機,RX-78E,GT-FOURであった。(特に,宇宙軍と仲の悪かった空軍にはパーツのみが提供され,G3などのデータが提供されなかった事もあり,独自にジェットコアブースターなどのデータから,GT-FOURが建造される事となったと思われる。)
また,1号機仕様の設計をベースに,同時進行していたRGM-79[G]の設計を参考に陸戦用に特化させた機体がRX-79[G]型で,RX-78型の余剰パーツの大半はこの機体に当てられた。

一方,2号機仕様は,陸軍のG3準拠機として,RX-78XX型として登録され,特殊な陸戦型ガンダムとして設計が行われた。

3号機仕様は,ニュータイプ対応型ガンダムとして,独自の設計が行われ,当初建造された3号機(塗装はオレンジ基準=NT-1プロト)から,RX-78NT-1として登録された際に,機番をG4計画に合わせた4に変更している。
また,NT型は特殊な設計であったため,用意された3機はそれぞれ異なった仕様で建造され,NT-1の4に連なるナンバリングが施された。
ところが,NT型は建造に置いて,新たな機構/機能を盛り込みすぎ,当初用意された78型のパーツだけでは足りず,新たに予備パーツの建造を行った。
このパーツ群を利用して建造されたのが,MRX-002やRX-78-6(マドロック),ジムカスタム系などと言った機体であろう。



終わりに

さて,RX-78型の機体の型式番号における,78-4以降の仕様としての番号と考えたときのバランスの悪さは,一般的にいわれている,「4番目の仕様だから78-4」とい考え方ではなくて,登録番号78-4の機体が,最終的に目指していた仕様がRX-78-4という型式番号になった,と考えると,実は,78-8という番号だけ存在していて,実際の仕様が明かでない番号が存在していても,クリア可能ではないだろうか。 また,この方法だと,仮に6号機とマドロックが別物でも説明は可能になるかと思えるのだが,いかがだろうか。

つまり,RX-78-1〜3という型式番号は,機体仕様の順番に合わせて登録されたが,RX-78-4〜78-8という型式番号は,最初に,「RX-78-4〜8という機体登録番号」があったからこそ,「それぞれに仕様が割り振られ,登録された」,という考え方で,考えてみると都合がいいのでは,という提案である。
むろん,これは本サイトにおける独自の暴論であるが,その内容について,賛成意見,反対意見あったら掲示板等に投稿して欲しい。
なお,「仕様説が通説だから間違い」などといった,非建設的意見の場合,スルーする可能性は高いのでその辺はご了承頂きたい。





Sec.0 脚注


※1 [back]
ガンダムのパーツを焼却するなど,作中ですでにそれらしい表現も行われている。
それ故に,複数機体が存在していると言うことは,当初から確定事項であったといえるだろう。

※2 [back]
様々な異論はあるかと思うが,公式にフィルムとして起こされた一年戦争時のアムロ機以外のガンダムとしては,アレックスが初めてであり,78型の迷走はアレックスで始まったと結論付けて問題ないだろう。

※3 [back]
プレーンな78型を枝番で処理するとしたら,極論を言えば,アレックスもGPシリーズ(特に,GP01と03S)も,枝番で処理されてもおかしくないはずである。

※4 [back]
この考え方自体は,以前からぼんやりとあった(RX-78が仕様説だけならバランスが悪いと考えていた)のだが,Gガンダム関連の資料を漁っていて,考え方がまとまってきたというものである。
Gガンダムにおいては,GF12-035NH,GF13-001NH,または,GF12-001NEL,GF11-001NEL,GF10-001NEL,といった同じ機体に違うナンバーが振られている。また,MFでも,ガンダムファイトに参加していないライジングガンダムは,JMFという「ネオジャパンの型式番号」を持っている。
つまり,仮にドモンがシャイニングガンダムではなく,ライジングガンダムでガンダムファイトに参加していたら,ライジングガンダムが,GF13-017NJと登録されたことは間違いないとおもわれる。
同様に,宇宙世紀であろうと,登録番号と,型式番号が違っていても何ら問題はないだろうと,そういう発想である。


Sec.1 脚注


※5 [back]
第08MS小隊の設定では,RX-79[G]型が20機あまり生産されていたとある。
ここで俗に言われる宇宙型RX-79が存在していたとしたら,RX-78のパーツは,少なくとも3ダース以上生産され,取捨選択されたと考えていいだろう。
※補足
この件は,79型で再定義している。

※6 [back]
アムロがガンダムで焼き払ったのは,78-1番機で有ったかというと,実は詳細な記述があるわけではない。(劇中でもガンダムの「部品」を焼き払うとしている。)
また,現在では,「78-3番機は小破で,ルナツーに移送された」という解釈が一般的であるが,「78-1番機(78-3番機も)は,部品取りに使用された」という可能性も皆無ではない。

※7 [back]
実は,ルナツーで78-3番機が降ろされたと言うのが通説であるが,それ以外の説も存在する。
代表的なものが,マスターグレードRX-78-3の解説書で,「オデッサ作戦に前後してこの機体は回収され」,「北米オーガスタ研に移送」といった記述である。
現時点では,こちらの説の肯定については,行数を割いていないが,考慮できる状態となった時点で,考察に盛り込む。
[※7補足]
実は,オフィシャルズでは,ルナツー説が否定されている。
しかしながら,78-3号機の扱いが中途半端で,整理がついていないのが実情なので,コレについては後ほど考慮する。

※補足
6〜8号機の参戦については,現状では,資料事に違いがあるので,以下のように暫定的にまとめる。

1「参戦したという記録はない」(プロトタイプガンダム解説書)

2「参戦したという記録がある」(プロトタイプガンダム・メカニカルファイル)

3「7号機はフレームまで,8号機は所在不明」(M-MSV解釈)

という流れで資料が変遷。
82年発売のプロトタイプ解説書から,84年のメカニカルファイルまでの2年間で,まず,大きな変更があり,91年のMMSVで7,8号機が判ってきたという流れと解釈できる。
これの解釈については,次の二つを現時点で,暫定提示しておく。

1「当初見つからなかった記録が見つかったが,その記録も実は間違いで,M-MSVの発表の際に,7〜8号機が未完成あるいは所在不明と言うことが明かされた」

2「6〜8号機は,それぞれ改修と実戦投入をくり返しており,3号機仕様の時に,一度実戦に投入され,その後本格的な改修が行われ,7号機は改修が間に合わず,結果的に(後期7号機プランでは)実戦に投入されていない。また,8号機は,その時点で行方不明となっている。(撃破された?)」

前者だと,非常に素直すぎる解釈であるが,後者だと,地球上で確認できた他のガンダムを肯定するのが都合良くなると言う特徴がある。

※補足その2
ガンダムタイプの機体塗装についてであるが,個人的に「2号機は,当初銀地に1号機と同様(青の部分のみ赤)の塗り分けを経て,銀地を白にしている。3号機もこれと同様のカラーリングで,1,2号機は改修後もデモカラーであった(後に3機ともカラー統一)」(プロトタイプガンダム解説書)この記述から,塗装見本のトリコロールカラーを78-1号機の塗装と見るのは反対である。
というのも,あくまで2号機は1号機の塗装と逆パターンであると説明しているだけである。塗装見本のトリコロールカラーが78-1号機であるとは,記されていないのだ。(これは,オフィシャルズも同様)
むしろ胸のG-02のマーキングから「78-2号機の78-1仕様時の塗装」と考えた方が都合がいいと思うのだが,どうだろうか。


※8 [back]
たまたま,1号機はメンテ中かなにかで,コアファイターの収納部あたりが大きく損壊したと考えると,ザクの攻撃による大破の都合もつくんじゃないかと考えるが・・・

※補足
この状況下で,RX-78-1〜78-3を機番として説明している資料が存在する。
「(前略)同様に,サイド7で開発されていた試験型の同型機にも微妙な変更が施されており,RX-78ナンバーのMSも3機建造されていた。その内,実戦に投入された"ガンダム"がRX-78-2である。RX-78-1は敵の攻撃などによって損壊し,RX-78-3はガンダムの予備,補修パーツとしてストックされた後,ホワイトベースが連邦軍本部のジャブローに寄港した際にテストヘッドとして研究工厰に搬入され,G-3ガンダムとしてレストアウトされたと言われている。」
PG RX-78-2のインストラクションより。


※9 [back]
この際に,型式番号の再登録が行われ,それまで単に「RX-78」だった型式番号に仕様別の枝番を振り分けることで,区別しようとする動きが出る。
とりあえず,実戦運用されている2号機の仕様をRX-78-2として制式化し,失われた1号機は,実戦運用前の仕様をRX-78-1として,1号機の登録番号と同じにして,損失登録することで,「プロトタイプ」と振り分けることとした。
また,マグネットコーティングを行った3号機の仕様を「RX-78-3」とすることにし,これによって,登録番号と型式番号の二重化という形になる。
こう考えると,RX-78-2が基準であるため,それ以前の型式が幾つかあっても,直前の型(すなわち現在のRX-78-1)のみをRX-78-1とし,それ以前が無視されているのも,説明することが可能となる。

また,この後付仕様の件が,4〜8号機にも適用されることで,「Sect.2」が成立する。


Sect.2 脚注

※10 [back]
すなわち,これらが,RX-78NT-1やRX-78XX,RX-78E,RX-79[G],RAG-79G1などである。
(少なくとも,MGアレックスの記述は肯定出来る^^;)

なお,一文字突破氏より,ニュータイプにNTシリーズへ改装されたかのように描かれている機体に,RX-79 G-IIIというマーキングがあったという情報を頂いている。
これから考えるに,初期8機は,先の計画通り,機番をベースにした型式を割り振り,RX-79をベースにし,RX-78タイプとして建造された機体は,RX-78に連なるアルファベットコードの型式番号を割り当てられた,と考えると都合がいいのではないだろうか。

この様に考えると,RX-79のG-3仕様機が存在してもおかしくないことになり,数多く登場したRX-78-2(RX-78-3)タイプのガンダムの存在を肯定できる。

[追加補足]
この件については,新たにRX-79型で項目を立てた。


※11 [back]
蛇足ながら,M-MSVにおける機体デザインと,外伝における機体デザインの違いであるが,これについては,どっちでもかまわないと考えている。
上記の論説では,あえて濁した書き方をしているが,「シークレットフォーミュラ」と「宇宙・閃光の果てに」のストーリーを考えるに,おそらくこれから公式になっていくのは,後者である。しかし,M-MSVの誕生の経緯を考えると前者も無視する事はできない。
ストーリー的には,IF分岐とも言える程度の違いであり,これからを考えると,後者がデフォルトとなり,書籍等に掲載される4号機(あるいは5号機)の画稿もいわゆるG-04,G-05の物になってくると思われる。(おそらくであるが,論説的には,「アクトザクと戦闘したとされているが,実際にはビグロの改良型だったという説もある」といった表記になると思われる。)
マドロックと6号機のように,仮に2機建造されていたとしても何ら問題のない機体というわけにはいかないのが,4,5号機であり,M-MSV版と閃光版の機体が「実は同じ物」であることは,避けようがないと思われる。
だが,機体の仕様の違いもあるわけで,何らかの提示はしないことには,この考察の意味がない(笑)ので,以下の提示をしておく。
(実際,言われるほどNT型と共通点があるわけではないので,以下の程度で十分だと思われる。)
・M-MSV版の機体は,4,5号機の仕様としてプランニングされた物であるが,実際には,コスト削減のため,様々なRX-78型(あるいは,一部RX-79型)のパーツを流用した結果,現在(すなわち閃光版)のような,比較的ベースとなったRX-78-2(-3)型のようなプレーンな機体デザインとなった。


※12 [back]
前者は,ジオニックフロントにおける設定で,後者はM-MSVにおける設定。
そのため,78-6番機は,300mmキャノンで,別に建造されたマドロックはビームキャノンという解釈を行う事もできるという事を追記しておく。


※13 [back]
要するに,M-MSV版とジオニックフロント版のことである。
ここでは,あえて複数6号機が存在した可能性があるというニュアンスを強調している。


※14 [back]
セカンドロットの改修案の立案。


※15 [back]
現在見られる,高機動型ガンダムとしての4号機の仕様が提示され,ルナツーでの78型の型式番号の登録にならい,RX-78-4として,(実機は未完成ながらも)登録される。
他の部署が設計中のガンダムタイプに,RX-78-4の型式番号を与えないための処置!?

結果,オーガスタのNT対応機は,RX-78NTのナンバーが,空軍仕様は,RX-78Eのナンバー,海軍の78型をベースにした物ではなく,RGM-79をベースにした物は,そのままRAGナンバーが与えられ,陸軍プランは,RX-79計画として承認されることとなる。
※この項目については,多少の変更点があり,79型の項目を参考の事。


※16 [back]
M-MSVの当初の説明を見ると,「4号機にはメガビームランチャーを装備する予定であった。このために4号機のジェネレータ出力をさらにアップ〜〜」という記述が見え,後からメガランチャーが付け加えられたのではなく,当初から予定されていた仕様であることがわかる。すなわち,4号機は,当初想定のスペックが出ていなかったものと想定される。


※17 [back]
一文字突破氏の協力による。


※蛇足※
以下は,以前考えた,RX-78系列の考察です。
現在では,結構穴が多いんですが,参考になればと思い,掲載してます(^^;
ここから,上記の考察に旨く流用出来るような案が有れば,教えてください。
現在は暫定的に掲載していますが,きちんとしたHTMLに起こした際に削除します。


1.RX-78-1〜RX-78-8

RX-78は,人類史上初の対MS戦を想定したMSである。それは白兵戦仕様の兵器である,ビームサーベルなどを見れば明かである。ただし,それに至るまでは様々な紆余曲折があったこともまた事実である。RX-78の初期に生産された8機はいずれも複数回の改修を受けている。特に4〜8号機は度重なる改修のため実戦に参加できなかった機体もあるくらいである。

RX-78は連邦軍が想定する最上のMSをめざして生産されている。そのため部品の精度一つをとってもまるで芸術品のように吟味され取捨選択されている。(この事実が後にRX-79を生み出す結果となる。)初期段階で大量のパーツを生産し,その中から最初に組み上げられた物がRX-78-1で,続けてRX-78-2〜RX-78-8が組み上げられた。この時の各機は外見上の区別を付けることは困難なほどほぼ同一の機体であった。(でなければ,FSWSなどの計画は,あり得なかったはずである。)
 この時に得られた基礎データは,量産型MSを開発する上で重要な物となったはずで,このデータがなければMSの量産はオデッサ作戦以前には不可能であったはずである。(註1)

1〜3号機は実戦投入試験(トライアル)を行うためにルナツーへと搬入され改修を受け,いよいよトライアル開始というところで,ジオン軍の奇襲を受けてしまう。この時に1号機は焼失,3号機は小破してしまい,トライアルが不可能となる。しかしながら,2号機が偶然ながらも実戦投入されてしまい,そのままデータ収集を行うこととなった。この時のパイロットが後にニュータイプとして覚醒するアムロ=レイ曹長(当時は民間人,後に戦時任官)であった。2号機がその後大きな戦果を挙げるのは知っての通りである。

3号機は幸いにして小破で済んだため,ルナツーへで修復され,各種テストベースとして活用された。後にマグネットコーティングのベース機としてマグネットコーティングを行い,実戦に参加している。(実戦投入されたという説とされていないという説があるが,当時の連邦軍の状況からして実戦投入されたとするのが妥当であろう。)

4〜8号機は,ルナツーへ搬入されず,ジャブローでトライアルとデータ収集が行われることとなり,ルナツーからのデータを基にまずGナンバー仕様に改修された。(ジェネレータの改修など)この際に様々な可能性の模索が行われ,再度大改修が行われることとなる。この時点でFSWS計画がGナンバー用としては破棄された物と考えられる。

4〜8号機の改修については,様々なプランニングが行われている。 4,5号機は宇宙空間における戦闘能力の拡大を主に計画され,ムービングスラスタなどを装備した高機動型として改修を受けている。さらに4号機には「戦艦並み」といわれたビームライフルの破壊力を上げたビームランチャーの装備まで想定された改修を受けており実戦で効果を上げたようである。(残念ながら発射数の少なさがネックになったようであるが)2機ともペガサス級強襲揚陸艦サラブレッドに搭載され実戦投入されたが,破壊されている。
この4,5号機の計画が後のRX-78GP01FbやRX-78GP04G(AGX-04G)を生み出すベースとなっていると考えて良いだろう。

6号機は,ガンダムの主兵装であるビームライフルの弾切れの際の攻撃力低下を補うために固定兵装を取り入れるための改修を受け,肩部にキャノン砲を装備したため一般的にはキャノンガンダムと呼ばれる。実戦に投入されたが,所在がわからなくなった(未帰還)のため詳しいことはわからない。

7号機は終戦時に改修が完了せずフレーム状態のまま破棄された。この機体は,様々なオプションを単機で運用するための計画が練られ,特に破壊力と防御力を重視したフルアーマー化を計画していた。さらに攻撃力を重視するためにフルアーマーの上にパーツを追加するという,重装化計画(FHA-78-3)も予定されていた。ただし,当時のジェネレータではFHA-78-3を稼働させるだけの出力が得られず計画のまま終わってしまったのである。この計画は後にRX-78GP03として結実することとなる。

8号機は,現時点では一切資料が残っていない。再度改修を受けた後の所在がはっきりしていないのである。ただし,未完成であったという点のみがわかっているだけである。

実は1年戦争時にはRX-78タイプとして後数機種存在している。それらについての説明は項目を別に立てるのでここでは省略する。

 なお,一年戦争時に確認されたRX-78タイプは次の物である。
1 RX-78NT1
2 RX-78NT1FA
3 RX-78XX
4 RX-78E

※註1
 ビデオ第08MS小隊発売以前では,ジムの初参戦はオデッサ作戦と考えられていたが,実際にはそれ以前に戦線に投入されていたことになる。(また,そのような描写が若干ながら08小隊中でみられる)
 また,そう考えればガンダム本編において,宇宙から来てすぐのランバ・ラルがあれだけ対MS戦に長けていたのが納得がいくという物である。
 ガンダムだけの実戦データをジオンがかき集めても所詮付け焼き刃である。(何せあくまで局地戦でしかないのだから)あちらこちらでジムとの戦闘データが収集されていたと考えれば連邦のMSの特徴をラルが知っていたとしても不思議ではない。


2.RX-78タイプ

一年戦争時,当初MSはジャブローにおける連邦軍本部の極秘事項であった。そのため,RXモデルMSの情報は,連邦軍内部においても一部の者のみが知る内容であり,RXモデルMSの開発が行われている最中も空軍や陸軍などは前時代的な兵器でジオン軍のMSと戦わなければならなかった。

RXモデルMSの実用試験が開始された頃(すなわち,ホワイトベースがサイド7に入港する少し前),ついにMSに関する情報制限が解かれ,各開発機関でMSの開発が一気に進むこととなった。

まず,連邦軍オーガスタ研究所では,ジャブローより得たデータを元に次世代MSの開発に着手することとなった。これが,ジャブロー攻略戦以後,アムロ曹長より提言されたRX-78の反応速度の問題を解決するための「NT対応型ガンダム」の開発という形でRX-78NT1という機体として昇華されることとなった。

また,宇宙軍にその主導権を奪われることとなった,陸軍と空軍は,それぞれ空戦用,陸戦用のMSを開発することとなり,それぞれRX-78XX,RX-78Eという機体として完成することとなる。

いずれの機体も試作機段階で実戦に投入(正確には巻き込まれた)され,損傷しているが,後のMS開発のための貴重なデータを生み出している。

一方宇宙軍では,量産型MSの開発に重点を置いていたが,次世代のMS開発計画はそのまま継続され,RX-79計画,RX-81計画などとして進行していた。


参考資料等
・1/144 MSVシリーズ RX-78-1プロトタイプガンダム組立説明書
・RX-78-1 プロトタイプガンダム 限定配布版メカニカルファイル
・1/100 MG RX-78NT1 ガンダムNT1 組立説明書
・ガンダムセンチュリー
・SDクラブ M-MSV関連解説 及び MS大図鑑関連
・映像版ガンダムシリーズ
・つか,大半の資料はその辺にある物だったりするので略(上記は中心となった物)

履歴
ver.04/07/18 - 暫定版/旧MSコレクション解説より移動,解説追加。
ver.04/08/11 - 暫定版/テキスト形式で暫定掲示。
ver.04/08/12 - 暫定版/修正。
ver.04/08/22 - 暫定版/修正。
ver.04/08/28 - 暫定版/修正。
ver.04/09/03 - 暫定版/修正。
ver.04/09/10 - 暫定版/RTF型式からHTMLへと変更。
ver.04/09/16 - 暫定版/修正。
ver.04/09/20 - 暫定版/修正。
ver.04/11/11 - とりあえず完成。

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