第35話 「苦手教科は確実にアナタを窮地に追い込む」
〜 苦手教科の恐怖 〜


「最初は,たいしたことなかったんですよ」


「あるとき,気づいたら,ちょっと大きくなっていたんです」

「でも,まだまだ大丈夫なんて思って・・・」

「しばらく経って,よく見てみると」

「もう手が着けられないくらいに大きくなっていて」

「なんとかしなきゃ・・・って思ったんだけど」

「もう,手遅れでしたね・・・」

「いっそのこと,もう捨てちゃお!って考えたんだけど」

「えっ?! これ,取れないの? 外れないの?!」

「ちょっと,ちょっと・・・」

「え〜〜っ?!!」

「ねえ,だれかぁ〜・・・誰かタス・ケ・テ・・・」



虫歯のお話ではない。

中学生にとっての「苦手教科」のお話である。

アナタが,今,5教科の中で
「苦手だなあ・・・」
と感じる教科があれば
是非とも
早急に「治療」すべきである。

それも,
他の教科と別枠
集中的に「治療」すべきである。

もしも,その教科が
「英語」「数学」であれば
「治療」どころではない。
「緊急入院」くらいの勉強が必要である。



「何をそんなに大げさな」
とか

「勉強に得意・不得意くらいはあって当たり前」
とか感じる中学生もいることだろう。

しかし
「得意な教科」と「そうでない教科」
あってもよいのだが
「苦手な教科」は絶対にあってはならない
のである。



「苦手教科」をハッキリと定義するのは難しいが
まあ,だいたいの目安として
定期テストなどの点数を見て
「できた教科」と「そうでない教科」の点差が
20点以上の開きがあれば
「苦手教科」と考えた方がよさそうだ。


今は,あまり大した自覚症状はないかもしれないが
「高校受験」や「高校での勉強」に臨んだとき
壊滅的なダメージを受ける事を覚悟しておくべきである。

ある者は「志望校の変更」を強いられ
ある者は「不合格通知」を受け取り
ある者は高等学校の勉強について行けず
ある者はコース選択で苦しみ
ある者は希望する大学を受験できなくなるのだ。



では具体的に
「恐怖の仕組」を説明しよう。

公立高校の入試の場合
それほどハイレベルな問題は出ない。

中学校でキチンと勉強した者にとっては
70〜80%が「楽勝」という感じを受けるはずだ。
(キチンと勉強した者にとっては・・・だからね)

そこで,「合格・不合格」の決め手となるのが
残りの20〜30%の問題の「出来・不出来」となる。
キチンと勉強した者は,これらの問題を
どれだけ確保できるかが勝負になるワケだ。

よって・・・
戦いは,1点・2点を競う熾烈なものになる。
まさにドングリの背比べ状態なのだ。



そんな中で「苦手教科」があれば大変である。

最初から「20点以上」を
捨ててかからなければいけない。

その20点の損失を
他の得意教科でフォローしようとしても
得意教科4教科なら,平均5点以上は
余計に得点しなければならなくなる。

先にも書いたが
得意教科の1点・2点は合格・不合格に
大変大きな影響を与える。

そんな中で,苦手教科の穴埋めのために
5点以上も余計に得点するということは
恐ろしく困難でモッタイナイことなのだ。

まず・・・不可能と覚悟した方がよいのである。



そんな,悲惨な展開になる前に
キチンと苦手教科を治療し
5点でも10点でも実力アップをした方が
よほど効果的な得点ができるのである。

苦手教科の得点力を
キチンとアップさせてこそ
アナタの得意教科は
本物のパワーを発揮してくれるのである。

逆に
1教科でも苦手教科があれば
得意教科は得意教科でなくなり
普通の教科になってしまう。

1教科の苦手教科が
志望校変更の原因になり
不合格の元凶となることだって
十分にあるのだ。


撲滅!! 苦手教科!!


追放!! 苦手教科!!

抹殺!! 苦手教科!!


である。


えいっ! えいっ! OH!!!
である。


  

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