第32話 「部活動と勉強 その3」
〜 「やめちゃったんだけどぉ」という人へ 〜


「え〜〜,部活やめたらダメなのぉ?」

「もう少し早く知っていれば・・・」


もしくは

「どんだけ頑張っても,もう限界だよ」

「やるだけは,やったんだけど・・・」


前話を読んで,そんな声が聞こえてくる。


「どうしよう・・・やめちゃったよ」

「そうか・・・やめてしまったのか・・・」

では,仕方がない。

今さら再入部するわけにもいかないし・・・ね。


今回は,諸々(もろもろ)の事情で
部活をやめた諸君に捧げる
「やめちゃった後の勉強のあり方」である。



1日2時間を部活の練習に費やしていた人は
その2時間を「勉強の時間」にまわしてもらいたい。


1時間30分なら1時間30分である。

当たり前と言えば,当たり前のコトなのであるが
これがナカナカ難しい。

部活をやめると
とても多くの時間が手に入るような気分になる。

実際,2時間練習していた部活動をやめると
3時間以上の時間が浮いてくる。

練習の準備や後かたづけ
更衣や友達とのオシャベリ等々の時間である。

家に帰っても肉体的な疲れが少ないため
色々な用事を済ませるのに時間がかからない。

よって,
3時間以上の時間が浮いてくるのだ。



「それなら,3時間くらいは勉強にまわした方が・・・」
と考えるのは
ゴクゴク当たり前のことである。

もちろん
3時間以上の時間を勉強に回せるのなら
そうした方が良いのだが・・・

長い目で考えると,良い方法とは言えないのである。


まず・・・

長続きがしない。

スグにくたびれてしまう。

「あ〜ぁあ,もうやめた」
という結末が待っている。

そこで
練習時間をまるまる勉強に回す
という考え方が出てくる。

部活で頑張れた時間だ。
勉強も,それくらいなら頑張れるだろう。

そして
それくらいは頑張らないと部活をやめた意味がない・・・
というワケだ。



次に
2時間分の
勉強メニューを組み立てるのだ。

何の考えもなしに机に向かっていると
なんとなく時間だけが過ぎてしまい
なんとなく勉強したような気分
になる。

それではイケナイのだ。

それでは,部活をやめる前の勉強と
中身は何ら変わることはない。


今までの勉強時間にプラス2時間となれば
その2時間で「何をどのように勉強するか」といった
具体的なメニューを考えるのである。

ちょうど,テスト前の勉強計画と同じである。

学校の時間割に合わせて1週間単位で作っても良いし
日替わりのメニューでも構わない。

とにかく

2時間を無駄なく勉強に集中できるように
時間をかけて試行錯誤を繰り返し

納得のいく勉強メニュー
ができるまで
頑張ってもらいたい。


それによって初めて
部活をやめてGetできた時間を
より効果的に

過ごすことができるのである。



では・・・
余った時間はどうしたら良いのか・・・。

全部を「自由な時間」に使いたいという気持ちは分かるが

ここでは
アナタが
部活をやめて「失ったコト」に注目したい。

多くの人は
「体力つくり」であろうし
「仲間との協力」だったり
「ボランティア」だったりするだろう。

是非とも,そのフォローのために使いたい。

何も,そんな難しいコトではない。
大げさなコトでもない。

「自主的な体力つくりのための運動」
「家の仕事の手伝い」である。



そして,最後に
ちょっぴり残った時間を
自分の自由な時間に当てるようにするのだ。

すると,部活をやめる前に
「わずか」しかなかった
自由な時間は
「ちょっぴり」増えるコトになる。

これで,メデタシメデタシとなるのである。


「ちょっぴり」
しか増えないハズの自由な時間が
「かなり」
増えているなら要注意である。


どうやらアナタの退部は
「間違った選択」
だったようである。

かなりの強い意志で
「方向転換」しなければならないのである。

頑張ってもらいたい。



  

直線上に配置